第6話 結局、相性の良し悪しで勝負って決まる
身長、165センチ、体重、55キロ。
これが俺のプロフィールだ。だが、一番重要なのはこれから受ける。
「はい、じゃあ、能力を30秒だけ出してー」
《能力テスト》。
他人の能力を調べる《能力探査》の検査官が、対象者の能力を見て、判断する。
俺も目に見えない膜を作り出す。
10分とか言われたらさすがにきついけど、30秒なら余裕だ。
◆◆◆
放課後、俺は机に突っ伏していた。
「……まあ、元気出せよ」
真田に慰められた。
「うるせー! まさかこんなだとは思わなかったよコンチクショー!!!!!!!!」
真田が俺の評価を読み上げる。
「『総合評価・D
今のあなたの能力は、
《持続時間》・3~5分、
《物理耐性》・A、
《能力耐性》・A、
《発動範囲最大値》・半径3メートル、
《成長の可能性》・なし』……」
つまり。
「おまえの能力、これ以上時間伸びないってこと? 要は、その時間が過ぎたら、一度強制的に解除されるのか?」
そのとおりだ。
「……今は、限界まで使うと1時間は使えない。それに、1日に何回もやると、次の日動けない」
「まあ、バリアそのものは優秀だけど、時間が足引っ張ってるな」
ちなみに、総合評価は5段階である。
「うちのクラス、ドべのEはいなかったな。他のクラスにはいるみたいだけど」
「慰めてんの? それとも傷をえぐりたいの?」
ちなみに、真田の評価は
総合評価・C
能力、《知覚強化》
《持続時間》・5時間
《知覚別評価》
〈視覚〉・B
〈聴覚〉・B
〈味覚〉・C
〈嗅覚〉・D
〈触覚〉・A
《成長の可能性》・大いにあり
Cと言うと平均じゃんと馬鹿にされそうだが、これからランクが上がることが期待されるので、将来の訪れる全盛期からすればこのくらい、というかなりいい評価Cだ。
俺と違って、より能力が強くなる。
「羨ましい……」
「まあでも、このクラスにはやべえ奴もいるみたいだしな」
真田が一人の生徒の席を見る。
うちのクラスで断トツの評価を得た生徒。
昨日の教室冠水事件(命名は真田)において、その被害を一切受けなかった最後の一人。
西山美咲。
総合評価・A
能力・《速度操作》
《持続時間》・1時間
《最高速度》・マッハ6
《成長の可能性》・なし
「……やべえどころか、化け物クラスじゃねーか」
「ああ。数年に一度の逸材だって。先生たちもびびってた」
見た目は普通の女子高生。知り合い同士がほとんどいない環境で、既に数人の友人に囲まれている。
「でもやっぱり、気になるのはあいつだな」
その彼は、もう教室にいない。
◆◆◆
「なぜ俺の部屋に食材を持ってくる?」
「いいだろ。寮監に許可は取った」
俺と伊藤の寮が同じだと伝えると、真田は一緒に行くと言い出した。
「クラス委員としては、全員の能力を把握しとかないと、これから先困るしな。人は飯食ってるときが、一番饒舌になるんだ」
どこ情報だ。
少なくとも俺は、ワイワイやりながらだと気が散って集中できない。
なのに。
「……くそ、美味いな」
料理上手だった。おまえこっちで生きていけるんじゃね?
「ありがと。それより、伊藤は?」
「上にいると思う。呼んでくる」
二日続けて訪ねたことに、多少なりとも驚きながら、伊藤は俺の誘いに応じた。
「おお、昨日よりいい匂いする」
やかましい。
◆◆◆
「それで? おまえの能力評価書は、今回どうだったんだ?」
夕食の後、たらふく食べて動けなくなった伊藤に、真田が問う。
「え? まあ、普通じゃね?
総合評価・B
能力・《無効(封印)》
《成長の可能性》・ややあり」
封印タイプの無効とは、「能力者本人に触れた場合にのみ、能力を無効にする」ことを意味する。
この手の成績としては、悪くない結果だろう。
「よし、方針が決まった!」
真田が拳を掌で打つ。
「何の?」
俺が聞くと、真田はニヤリと笑いながら。
「来月の体育祭。そのメインイベントの攻略だよ」
イベントは、まだまだ先になりそうです……
ちなみにきょうの料理は鍋です。(時系列だと春だけど)
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