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無限の旋律  作者: いか天太郎
プロローグ
3/7

ステータス

ステータス回です

チートはもうちょっと待っててね




すると神と思わしき人物は姿を変えた。先ほどまでは純白のウェディングドレスだったにもかかわらず、今は眼鏡をかけたスーツ姿に変わった。さしずめ沢山のことを教えてくれそうな女家庭教師といったかんじである。

「なんで姿変わってんだよ」

「知らないわよ。私は神よそれも唯一神。その唯一神である私がいちいちあなたにサービス精神のごとく姿を変えるわけないじゃない。これは、あなたの頭の中、深層心理の一番話を聞きやすいと感じている性格、容姿に変身してるの。人間の心理上こっちのほうが話が通じつことが多いからね。というか女家庭教師ってwwwほかにあるでしょww大抵の人は親とか恋人の容姿なのにwwああそっか君ボッチなんだねwwまた属性追加www」

女神はまた笑いすぎて涙目になっている。

烙は唯一神と聞いた時点で一瞬、敬語を使うべきか迷ったが、大笑いしている唯一神を見て敬語を使う気が失せてしまった。

「いいから話を続けろ」

「はいはい。わかった、わかったから、そんなにうんざりした雰囲気出さないでよ。もうっ!

メルドちゃん拗ねちゃうぞ☆プイッ☆」

そう言ってメルドはあざとらしく明後日の方向を見ながらほほを膨らましている。

かわいくはあるが、この唯一神はさっきまで烙をからかいつくしていたのだ。烙にとってはかわいさなど微塵も感じることもなく、むしろイライラを募らせている。

(こいつに対しては基本無視していったほうがいいな。)

どうやら烙の中ではこの女神に対する行動は無視の方針で決まったようだ。

「いいから続けろよ」

「もうっ、つれないなぁ。」

その心理を読み取ったメルドは今度は打って変わってまじめの対応をし始める。


 すると、女神はボフッという効果音とエフェクトとともに紙とペンを空中に取り出した

「向こうの世界云々の前にとりあえず異世界転生に同意するってのを宣誓してくれない?」

「おい、待てその紙とペンはなんだ」

「ええっ?ただの雰囲気づくりだけど?」

「.........。」

否、全くまじめではなかった。おふざけも大概にしてほしいものである。

「さあさあ宣誓してはやくはやく!」

「どんなふうに宣誓すればいいんだ?」

「簡単で大丈夫よ“私○○は異世界転生に同意します”ってかんじでいいから」

「了解。『俺、久枝名 烙は異世界転生に同意します。』っとこんな具合でいいか?」

すると女神が持っていた紙は折り紙のように降り曲がっていき、チョーカーのような形に変化した。そして烙の首元に巻き付き、消えた。

「オッケー、これで契約成立よ。改めまして私の名前はメルド、あなたが住んでいた世界とは異なる世界、『フェルシュ』をつかさどる唯一神よ。これからよろしくね。無限の旋律さん。」

「いちいち人のトラウマを刺激するな。早く話を進めてくれ」

ちなみに女神の姿はいまだに女家庭教師姿である。


「それじゃ、さっそく『ステータス』て唱えてみなさい。それであなたの死ぬ前のステータスがわかるわよ」

「へぇ、元の世界にもステータスは存在したのか」

烙は女神に意外そうに尋ねる。その目には、少しの期待の色が見て取れた。

「いいえ、正確には違うわ。このステータスはあなたと契約したときにあなたの魂を分析して分類、そしてこっちの世界に対応できるように最適化したのよ。パソコンや携帯のアプリケーションファイルと同じで、各世界ごとに適応した形に変換されているのよ。」

「なるほど。ご丁寧な解説どうも」

烙はがっかりしたついでに、趣向返しとしてメルドに皮肉を放ってみる。

「当り前じゃない。こんなことあなたのような矮小な存在が知っているわけないじゃない。こんなことでいちいちからかってらんないわ。というか早くしなさい。メルドちゃんも忙しいの。あなたのように人間に構ってらんないわ」

“説明してきたのはそっt「いいからはやくしなさい」…..はぁ『ステータス』”

どうやら皮肉は唯一神メルドには通用しないようだ。烙は半ば押し切られるようにステータスを開く。



久枝名 烙   17歳

種族 獣種 人間族 ヒト科

性別 男

Lv.17

HP 150/150

MP 2000/2000

EXP _/_


STR 500

VIT 100

AGI 750

INT 1000

DEX 2000

MIN 2500

LUK 100


スキル

・リズム感覚EX ・先読みLv.10 ・格闘術Lv.5 ・計算Lv7 ・異世界言語 ・隠密Lv5 ・隠蔽Lv.7 ・楽器Lv.10 ・料理Lv4



称号

無限の旋律



加護

なし


「それじゃあ説明していくわね。といってもあなたたちの世界にある『ゲーム』と同じ感覚よ。

HPはあなたの生命力を表すわ。これがゼロになるとあなたはポックリ逝くわね。ご臨終よ。

MPはあなたの魔力を表すわ。基本的にMPを使って特殊な武技、魔法を使ったときに消費されるわ。MPがゼロになっても死ぬことはないわよ。

STR、VIT,、AGI、INT、DEX、MIN、LUKはそれぞれ、力、頑丈さ、敏捷性、賢さ、器用さ、精神力、幸運をあらわすわ。何か質問は?」

 ゲームと同じと聞いて、烙は勝手に某有名RPGをイメージしてそれぞれの値についての質問を尋ねることなく納得した。

「とりあえずこの世界のステータスの平均を教えてくれ。自分がどれくらいに位置しているのか知りたいんだが。」

「そんなの知るわけないじゃない。」

「……っは??」

 適当な唯一神もここにいたものだ。烙は思わず、冗談かと思って聞き返してしまった。

「知らないって言ってるのよ。唯一神も万能じゃないの。いちいち平均なんて調べるわけないじゃない。まぁ、基準を知らないと俺Tueeeeできるかわかんないものねw、無限の旋律さんww。そうね、ステータスの各値100が生物が最低限の生活ができる程度の身体能力になるわ。だからこの世界の住民は大体平均500~1000が平均だと思うわ。」

 そう聞いて烙は自分のステータスとの比較を始める。

「ということは、VIT 以外はそこそこというわけか。なんでVITはこんなに低いんだ?」

「あなたの世界でどうやって頑丈さをあげるのよ。石でも食べるの??先に言っておくけど、この値は病気とか毒の抵抗値ではなくて、体そのものの耐久力。つまり、物理的な衝撃に対しての防御力を表すわ。病気や毒の抵抗値はスキルの扱いになるからね。だから、あなたの世界ではVITを上昇させる方法がなかったの。それこそ体に石や鉱物を取り込まない限りね。でもこっちの場合は、魔素という地球にはなかった要素によって、生物はVITを上昇させているわ。」

 正確には、異世界ファルシュの生物は無意識的に魔素と呼ばれる物資身にまとっている。因みにそれらは体内で生成される魔力とは違う存在で、言い換えるならば、存在値である。これは、生物の一定の活動、つまり食事や睡眠もしくは生物の殺害によって空気中、生物から体内へ吸収される。この魔素の限界保有量はレベルと種族に依存している。

「スキルってのはなんだ?」

「これはあなたが持っている技術に当たるわ。大体LV7でそのスキルの一流、10で英雄級よ。それにしても、あなたすごいわね!!平均的に高いレベルのスキルを持っているし、楽器と先読みなんてLv10じゃない。なにをしたらこうなるのよ。」

「まぁ、音ゲーやってたし。初見で速さマックスでノーミスクリアしろとかいう鬼畜条件でもプレイさせられたからな。」

 しかし、実は烙は今まで楽器を使ったことはなかった。疑問に思いつつも他にも聞きたいことがあったため取り合えず見なかったことにした。

「このEXってのはなんだ?」

「これは神を超えた証よ。おめでとう。あなたはリズム感覚って分野だけだけど、唯一神である私を上回ってるわ。まぁ何に使うわけでもない捨てスキルでしょうけどw」

「なんか全然うれしくないな」

 もちろん音ゲーが異世界にあるわけもなく、烙はこのスキルに関してはとりあえずスルーすることにした。

「ちなみにスキルは技術だから制限はないわ。自分が思ったように派生させることができるわよ。でも、すべてはあなたの努力次第よ、努力すればそれらのスキルが上位スキルに派生するか、ユニークスキルとして特別な能力に昇華することがあるわ。がんばりなさい。」


「何をするにも努力次第か。」

「ええ。そうよ、私の世界ファルシュはどんな生物も平等に様々な権利を与えているわ。あなたもその気になれば、この状態からでも英雄になれるのではないかしら。」

 烙は自分の今まで歩んできた道を思い返してみる。

 他人から示された道を歩む日々―努力こそすれ、それが報われることもなく終わった―時に自分の才能を試そうとあがいてみたことがあるが、一度として報われることもなくその道を自ら閉ざしていった。

 そして唯一才能があると確信した音ゲーもあと一歩のところで逃してしまった。

 自分には何の価値もない

 そう思ってきた前回の人生。だが今回は違う。

 (この世界では努力すれば報われるかもしれない)

 そう思った烙は誓う。努力をしようと、自分の道を自分で決めてその意思を突き通す努力をしようと。

 ここで、メルドは烙の心の変化を感じ取り、言葉を付け加える

「言っておくけど、ファルシュでは地球のように人間が優位な世界ではないわ。魔物なんてものもいるに常に死の危険があるということお覚えておきなさい。自分の意思を貫いて行動するのはいいけど、安易な行動をとると、死ぬわよ。」



それは烙が体験したもの。そこには、今までの努力も未練も後悔も許されない一瞬ですべてを奪う、すべての生物に平等に訪れるものである。

 唯一神メルドのその忠告は、冷酷で、底冷えするような恐怖を与えると同時に、なぜか、誘惑のような甘美な響きをもっていた。

その言葉に、烙に一抹の不安がよぎる。平等な世界ということは、死すらも平等に訪れるということだ。前の世界のように人間が生態系の頂点ではないということである。

 ここで烙は思い出した。異世界転生もののテンプレを、自分が異世界転生できると聞いて興奮していたわけを、自分が絶対的に優位に立てるかもしれないその力の存在を。

 

烙は緊張と恐怖で震える声を何とか押しとどめるようにその言葉を口にする


「異世界転生といえばテンプレよろしくな感じで女神から何かプレゼントがあるのか?」


     例えばチートのようにものが


その言葉とともに唯一神メルドはニタリと三日月のようにその口をゆがめる。よくぞ聞いてくれたというように。


「ええ。もちろん、あるわよ」


  



結構文字を埋めるのがつらい

文章力をあげるように色々努力していきたいと思います。

矛盾点、わかりにくいところがあったらご指摘よろしくおねがいします。


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