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北の王子と南の姫  作者: 桃巴


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8/23

 鐘の音が鳴る。ダラクは、辺りを警戒しながら動き出す。黒いマントは暗闇を走る。


「絶壁だな。っと」


 見上げた塔には、灯りが二つ。


「さっきの塔といい、静んだ塔だな。っと」


 ダラクは腐葉土から抜け出した時の、目前の塔に少々の疑問をもった。そう、それは草原の塔だ。灯りがついている部屋はなく、真っ暗な塔だった。


 だが、これ幸いとダラクは走る。海の塔に向けて。そして、誰にも見つかることなく絶壁に建つ海の塔の元まで来たのだ。


「さてさて、準備をするか。っと」


 マントの中に手を差し込み、それを出した。


 バサバサ サッサ ザッ


「うん! 良い出来だ。っと」


 短時間で作られたそれは、藁人形。腐葉土の横に山積みされた藁を、ダラクは拝借していた。


「順調過ぎる……」


 漏らした声に、ダラクさが感じられないのは、本心が溢れたためだ。


「って、何言ってんだ。っと」


 ダラクはそう言うと、もう一度塔を見上げた。




***




 沈黙が続く王塔の最上階。


 ーーカーンーー


 深刻の鐘が鳴る。マークが沈黙を破った。


「レオン様、報告を。王様、よろしいですか?」


 王は頷いた。それを見たレオンは、後方で待機していたジークに向けて手を出した。


「ジークあれを出せ」


 ジークは呆けている。先程の三人の会話の内容が、ジークの頭を支配していた。全容はわからないものの、レオンとアイラの関係がなんとなくわかったからだ。


「ジーク!!」


 ビクン! ジークの体が跳ねた。意識が戻ったのか、慌てて深く頭を下げる。


「あれを出せ!」


「え?」


 ジークは状況を掴めていない。レオンはフッと息を吐き出しだ。


「ジーク、詳しいことは後でマークに訊いてくれ。今は調査したことを報告せねばならん。あれを出せ」


 ジークはここでやっと状況が理解できたようだ。


「す、すみません。これを」


 レオンの手に布が渡った。


 ……


 ……


「……彩の国」


 レオンの報告を聞いた王は、ポツリと漏らした。


「可能性です。楽の国かもしれませんし、陽大陸の他の国かもしれません」


 レオンは冷静に話す。が、レオンの心の中では、彩の国から害虫が侵入してきたと確信していた。


「一ヶ月前、彩の国、害虫、花の異変、……草原の復活、……豊の姫の力、ミュウ虫」


 王が連ねた言葉に、マークはさらに続けた。


「全て繋がっていますな。ですが、その繋がりは時系列だけの推測で、どう繋がっているのか、何を意味するのか、それが何かを我々は知らない。そういうことになりましょうな?」


 マークの言葉に皆納得した。一寸の間の後、王はレオンに強い眼差しを向けた。


「その"何か"の答えのひとつは、レオンよ、わかるな?」


「……」


 レオンは黙して頷いた。そして、「明日」短く答えた。


「あの侍女達は手強いですぞ」


 マークはニヤリと笑った。


 ドタドタドタドタドタドタ!


 バタン!


 王間にいきなり訪れた音の正体が、声を上げた。


「城内に不審者が侵入した可能性があります!」


 部屋に緊張が走った。


「何があった?!」


 マークが兵士に問う。


「内町の枯れ葉小屋で、兵士が監禁されておりました。昼間に内町の調査にあたった兵士であります。黒いマントの男にやられたと。"彩の国の木札"を持っていたそうです。それと、"海の塔"と男が言っていたと!」


「なんだと!」


 王、レオン、マーク、ジークの顔が一瞬ハッとする。王が命を下すより先に、レオンは駆け出していた。ジークも後を追う。


 王は、マークに早口で緊急警備の命を下すなり、自身も足早に正妃の元に急いだ。


 城内に灯りが次々と灯る。城門は閉められ、不審者の捜索がはじまった。その多くは海の塔に向かう。

 

 レオンとジークはいち早く海の塔に到着していた。塔の灯りは二つ。三階のアイラの部屋とその隣の侍女部屋。レオンは、婚礼後はじめて海の塔に入った。駆け足で階段を上り、アイラの部屋の前に立つ侍女を一瞥した。


「何事でございましょう?」


 セリアは冷静に発した。その声は、鋭く冷たい。


「レオン様が来たのだ! そこを退かれよ!」


 ジークが声を上げる。


「レオン様の申し出を、アイラ様はお受けしました。ご面会はできません!」


 ジークの大声と張り合うように、セリアも声を荒げた。


「城に不審者が侵入した。この海の塔に狙いがある。アイラの警備をしたいのだ。アイラが狙われているかもしれない」


 レオンはセリアに丁寧に説明した。セリアは、眉をピクリと上げた。


「この絶壁の海の塔に誰が侵入するのです? 婚礼後、今まで侍女四人と史官様以外は、"だーれも"この塔には訪れてはいませんよ!!」


 セリアの言葉でその場が凍りついた。隣の侍女部屋の扉から顔を出し、ジーナとエレーナがその様子をヒヤヒヤしながら見つめていた。


「そこを退かれよ!!」


 ジークはセリアに凄む。


「『会いたくない、愛していない』と申し出たのはそちらでしょう?! 今さら何がしたいのです? 不審者騒ぎまででっち上げて」


 離れた海の塔で、城門、城内が慌ただしくなっているのも知らないセリアは、不審者の侵入はでっち上げと判断したのだ。レオン達が、豊の姫の力を確かめに、そしてアイラのさらなる自由を奪いに来たと思ったのだ。


「アイラ様は、変わらず"ひとり"でこの塔にお過ごしです。そちらの思い通りに、涼の国の者といっさいアイラ様は交流がありません! こちらの役目は果たしております故、どうぞお帰りください」


 セリアの言った内容に、レオンとジークは意味がわからなかった。


「どういう意味だ? 交流、役目とは?」


 レオンは声を漏らす。


「青の国の巫女侍女。そちらは最初からアイラ様を涼の国に迎える気はなかったのでしょう?! 建前上の妃として、この離れた海の塔に軟禁する。あなた方の思い通りにこちらはしているではないですか!!」


 レオンとジークは唖然とした。ここまで拗れていようとは思っていなかったのだ。と、そこに兵士を引き連れてマークが現れた。


「セリア! 不審者が海の塔を狙っている。アイラ様の身が危険なのだ。そこを開けてくれ」


 セリアはマークの様子にやっと、不審者侵入が本当のことだと判断した。が、しかし……


「兵士までお連れして、今度は軟禁から監禁ですか?」


 セリアは不敵に笑った。


「ち、違うのだ! セリア、頼む。せめてアイラ様の安全だけでも、確認させてくれ?」


 ーーガタン!! ダダダッーー


 マークの言葉が終るや否やの間で、部屋の中から大きな音が。セリアを押し退け、レオンは部屋に飛び込んだ。見渡す部屋は何事もなかった。


 ーーバッリン! ガシャンーー


 寝室から、硝子が壊れる音が。レオンは、腰の剣を握りながら寝室の扉を勢いよく開け放った。


 ーーバタン!!ーー


 レオンが目にしたのは、否、目にした"者"は黒いマントを羽織った男。そのマントには膨らみがある。


「アイラ!」


 レオンが叫ぶと同時に、男はバルコニーから海に向かって身を委ねた。手を伸ばし駆け寄るレオン。マントは風に揺れ、レオンの指をかすった。ベランダから覗くと、マントが海に消えた。海の上に小さな灯りが揺れている。


「船だ!」


 レオンは駆け出す。一部始終を見ていたマークやジーク、兵士達も。セリアだけが、俯きその表情を隠していた。セリアの口元がニヤリと上がった。レオン達と入れ替わるように、クレアが部屋に入ってきた。


「セリア、何があったの?!」


 セリアはクレアの腕を取ると、そのまま促しながら部屋を出た。ジーナとエレーナが不安そうに、廊下をウロウロしている。


「ジーナ、エレーナも! すぐに部屋に入って」


 侍女部屋に四人は集まった。


「何処の誰かはわからないけど、不審者がアイラ様の部屋に入ったみたいなの」


「え!」


 クレアは驚きの声を上げた。ジーナとエレーナは口に手をあて、ビックリしている。


「バルコニーの扉に施していた仕掛けが反応して、フフフ、不審者は慌てたんでしょうね。窓ガラスを割って海にダイブしたみたい」


 クレアはニンマリ笑う。


「もしかして、あの仕掛け?」


 セリアもまたニンマリと笑った。その二人を見ていたジーナとエレーナは首を傾げた。


「気にしないで、ジーナ、エレーナ。それよりも……」


 セリアの企みを聞いたクレアは、口角が上がる。ジーナとエレーナは目をクルクルさせた後、セリアとクレアの笑みにつられ、小さく微笑んだ。


「さあ、これからが勝負よ! 私はシフトを考えるから、クレアは台本を」


「任せなさい! すでに台本は頭の中で構築されてるわ! ジーナ、エレーナ、覚悟はできてる?」


 ジーナとエレーナの頬は少しひきつっていた。




***




 海に浮かんだ灯火。


「ちっ」


 レオンが舌打ちした。


「辺りを調べろ!」


 ジークが命を出した。城の港から捜索の船が何隻も出ている。


「目眩ましでしょうな」


 マークが小舟を確認し判断した。


「ああ、騙された。すぐに戻るぞ! まだ海の塔の何処かに隠れているはずだ」


 バルコニーから灯火を見たレオン達は、不審者が船でアイラを連れ去り逃走したと慌てた。その灯火を船で追跡したのだが……灯火の船には、誰も乗ってはいなかった。否、乗れるような船ではなかったのだ。


「あの塔から人を担ぎ、海に飛び込む。冷静に考えれば、無理がありましょうな」


 マークは悔しそうに吐き出した。


「ああ、今ごろ塔の何処かからこちらの様子を見ているはずだ。いや、もう海に船が何隻も出たのを確認し、すでに逃走しているか」


 レオンも悔しそうに言う。


「海の捜索は出ている船に任せ、我々は一旦アイラ様の私室に戻り、何か痕跡を見つけましょう。彩の国の何かに繋がるものでもあればですが」


 マークはそう言うと、海の塔に視線を送った。


 ーー侍女達はどうしている?ーー


「レオン様、侍女達は……」


 マークは言い淀んだ。


「ああ、そうだな。訊きたいことが……」


 レオンも言い淀む。


「侍女達を問いつめましょう!」


 ジークが発した。


「……」

「……」


 レオンもマークも押し黙った。マークが重い口を開いた。


「あの侍女達は口を割らんでしょうな。レオン様、その原因はおわかりですな?」


 マークの重い問いに、レオンは小さく頷いた。


「全て私のせいだ」


 レオンは自嘲しながら言った。


「レオン様のせいではありません! あの侍女がすぐに退いていれば、こんなことにはならなかったのです!」


 ジークが憤怒する。


「ジーク、まだまだだな。我々が全ての原因なのだ」


 マークはジークに鋭く言い放った。


「ジーク、よいか? アイラ様の立場になって考えろ。そのアイラ様にお仕えする侍女の立場にもな!」


 ジークは俯き押し黙った。そして、ポツリと溢す。


「なのに、草原を助けたのですか?」


 ジークの溢した言葉を聞いたレオンは、胸に熱いものが込み上げた。


「ああ、そうだな。あんなひどい仕打ちをしたにも関わらず」


 レオンはジークの言わなかった言葉を口に出した。マークはそんなレオンとジークを見ていた。


 あの草原の奇跡は、確認しなくてもアイラのしたことであると判断できる。だからこそ、レオンは苦しいのだ。婚礼からの日々を思い出す。何も思い出すことはない。


 唯一思い出すのは、あの草原の塔でのこと。傷を負わせたこと。


 ーー傷は体だけではない。きっと、深く傷つけた。アイラーー


 レオンの心が大きく揺れた。


「レオン様、さあ行きましょう。必ず、痕跡を探しだしアイラ様を見つけ出しましょう!」


 マークの声でレオンの瞳に強い意志が戻った。


「ああ、必ず」




***




 バルコニーの真下にぶら下がるダラク。


「……フゥ、危なかった。っと」


 海に落ちていったのは、マントを着けた藁人形。ダラクはバルコニーから身を投げ出すかに見せて、自身はバルコニーの端にくくりつけていたロープを掴み、マントと藁人形を海に投下した。海に灯火がいくつも揺らめくのを確認したダラクは、やっと動き出す。


 タンッ


 二階のバルコニーに降りた。そこから一階に飛び降りる。暗がりを警戒しながら移動した。


 ーー兵士が多いなーー


 海の塔から早く離れたいダラクであったが、海の塔周辺は兵士で溢れていた。


 ーー崖の中腹にでも一旦待機しようーー


 ダラクは絶壁を下る。人がひとり立てる程度の崖のでっぱりに身を寄せた。


 ーー商会長に早く知らせねばーー


 ダラクは焦る。商会の船団を出航させ、自身は別ルートで涼の国を離れることを考えていた。警戒をする兵士の口から、″彩の国……内町に……″という言葉を聞いたのだ。


 ーー嫌な予感は当たるもんだ。……順調過ぎた。まさか、姫が部屋に居ないとはーー


 ダラクはアイラの私室に入った時のことを思い出していた。


 ーーあの仕掛けには驚いたーー


 ダラクは慎重に窓を開けた。音など出さずにだ。だが、窓がゆっくり全開したと同時にドレッサーが勢いよく倒れた。ダラクは焦る。そして、すぐに退避しようと振り返った。侵入したバルコニーの窓が勢いよく閉まっていく。ダラクは考えるより先に体が動いていた。窓に向けて体当たりしたのだ。


 と、その時部屋の扉が開き、男がダラクを捕らえようと手を伸ばす。ダラクはバルコニーから海に飛び込んだ。……ように見せたのだ。男の口からは『アイラ!』と。男は藁人形の膨らみををアイラ姫と勘違いしたようだった。


 ダラクはバルコニーにぶら下がりながら、アイラ姫の身代わりにと、藁人形を準備していたことが危機を救ったと安堵した。が、今は崖のでっぱりに身を隠しながら、さらなる危機をどう回避しようかと思案する。


 ーー今頃はアイラ姫の無事を確認出来ているであろうな。……警戒が厳しくなっているであろうーー


 ダラクは小さくため息をついた。


 ーー彩の国に戻り、急ぎ対策をせねばーー


 崖の上の兵士の声が聞こえなくなったのを確認し、ダラクは崖を登った。少なくなった兵士の死角をつきながら、頭に入れていた地図を頼りに城門へと移動していく。海の塔から最も離れた城壁の塔の城門にダラクはたどり着いた。


 だが思っていたように、門は封鎖されていた。兵士の数は海の塔の周辺に比べ少ないものの、警戒のレベルが高いのであろう、兵士達は一様に視線が鋭い。ダラクはすーっと息を吸い込んだ。


「待て! 待てーー!」


 大声で叫ぶ。ダラクの声に反応し兵士達がダラクの方に向かってきた。


「どうした?!」


 ダラクは居ぬ不審者を追いながら、「あちらに不審な人影が! あ! あそこです!」と叫ぶ。ダラクが疾走する。兵士達も後を着いてきた。と、ダラクは派手にこけた。兵士達がダラクの横を追い越していく。ダラクはニヤリと笑った。兵士姿のダラクの渾身の演技に騙されたのだ。足を引きずりながら、城門の兵士の前にダラクは身を寄せた。


「おい? 大丈夫か?」


 門番の兵士の問いに、ダラクは顔をしかめながら言う。


「あ、ああ。少し手を貸してくれ」


 門番が駆け寄る。ダラクは肩に手を乗せると見せかけ、門番に一撃を喰らわせた。


「グホッ」


 門番の咳き込みで数名の兵士が気づく。が、ダラクに視線が集まる前に、もうひとりの門番まで詰め寄ったダラクは、門番の喉を締め上げた。一瞬にして、門番二人から鍵を奪い城門を解錠する。気づいた兵士がダラクに槍を向ける。身を翻しながら、槍の攻撃をかわし、城門の外へと走り出た。ダラクの背に槍の穂先がかかる。


「クッッ」


 傷みに耐えながらダラクは走った。


 シュッ シュッ


 矢の追撃がダラクの体を霞める。何も持たぬダラクの方が、武器を持って追跡する兵士より速い。ダラクの姿は門町へと消えていった。




 商会の者が集まる酒場の一角が、妙な空気を放っていた。商会の暗黙のルールで、誰もその一角に立ち寄る者はいない。商会長の席なのだ。しかも、その席はカーテンで仕切ることが出来る。カーテンが引かれた時は、商会の交渉が行われている時。つまり、暗黙のルールの元、カーテンが開けられるまで誰も近寄ってはいけない。そのカーテンが引かれていた。


 昨今は、カーテンが引かれることもなく、交渉を行うのが通常化していたのだが、久しぶりに引かれたカーテンで、その一角に向けて妙な空気が漂う。……酒場は浮き足立っていたのだ。カーテンが引かれるほどの、大口交渉を期待して。


「!! っ、ダラク様! 一体どうしたのですか?!」


 彩の国の商会長が、傷を負ったダラクに驚く。


「しくじった。長よ、直ちにこの国を出ろ! 危険が及ぶやもしれん」


 長はさらに驚いた。ダラクの口調が事の重大性を示していたからだ。『っと』の語尾がない口調に。


「ではダラク様、直ぐに傷の手当てをして出航しましょう」


 ダラクは顔をしかめて、首を横に振った。


「長は直ちに出航を。私は、岩山脈を越えていにしえ国に一旦身をおく」


 ダラクはそう言うと、立ち上がる。背中や脇から血が垂れて兵士服を染めていた。


「ダラク様! そのようなお体では」


 長の叫びを、手を上げてダラクは制した。


「フン、かすり傷だ。服の替えを頼む。直ちに出航するのだぞ。っと」


 ダラクの口調に安堵した長は、素早く対応した。


「長よ、海上で涼の国の船の追跡、尋問があるかもしれん。その時は、……」


 ダラクは懐から手紙を出した。


「これを見せればいいだろう」


 長の手に手紙が渡った。


「これは?」


 長の問いに、ダラクはニヤリと笑った。


「シェリー王太子妃の直筆の手紙だ。商会がシェリー王太子妃の私団だと記してもらっている」


 長も小さく笑い返した。




***




 レオン達は、海の塔に戻っていた。アイラの私室に入る。バルコニーは開け放たれたまま、主の居ない部屋となっていた。


「侍女達は?」


 ジークの問いに、マークは反応した。


「隣の侍女部屋に居るのであろう。ジーク、呼んでこい」


 ジークが部屋を出る。レオンとマークはバルコニーを調べた。


「やはり」


 レオンが暗がりに溶け込んでいたロープをたぐる。マークは階下を覗きこんだ。


「二階のバルコニーに降りたのでしょうな」


 マークは考え込む。


 ーーアイラ様を背負って?ーー


「レオン様」


 背後でジークの声。四人の侍女達が並ぶ。憔悴したクレアとセリアを、ジーナとエレーナが支えていた。


「……」

「……」


 その姿にレオンとマークは言葉を発せずにいた。


「クレア、セリア……、アイラ様は必ず見つけ出す。気を落とすな」


 マークは憔悴したクレアとセリアを労った。


「アイラ様を、どうかどうか……」


 クレアは弱々しく言葉を紡ぐ。


「私の、私のせいでございます! ウッ、……」


 セリアは俯きながら、自責の念を口にした。そんな二人をジーナとエレーナが支えていたのだ。


「あの、お二人はもう……」


 エレーナが遠慮がちに言う。レオンは軽く手を上げて、「ああ」と了承した。ジークが納得のいかない顔を見せる。マークはジークを視線でたしなめた。


「では、隣の侍女部屋におります」


 四人の侍女が退室した。レオン達は何かの痕跡を探す。


「ふぅ、何もありませんな」


 マークは倒れたドレッサー周辺を調べたが、彩の国に繋がるようなものは見つけられなかった。


「ですが、単独でありましょうな」


 マークの言葉にレオンは反応する。


「単独?」


 レオンの小さな問いがマークの耳に届く。


「レオン様、複数を見ましたか?」


 レオンは首を横に振った。


「内町で襲われた兵士もひとりです」


 マークはそこでさらに考え込む。


「単独で侵入し、単独でアイラ様を拐う。相当な手練れでしょうな」


 言葉に出した結論が、その最終の答えではない。レオンは頷く。


「彩の国が誇る最強の『収集部隊』か?」


 レオンとマークの視線が固まった。


 彩の国は華やかな草花の国。交易の主流である華やかな草花の種を、収集する部隊が彩の国には在るのだ。収集は安易なことではない。稀少な草花は人が踏み入れない絶壁や、人の寄り付かない山奥など生息している。また、国に守られその場に立ち入れない場合もあるのだ。その収集を行う最強の部隊が彩の国には存在する。


「だが、何故だ? 彩の国は何故友好国である我が国の私の妃を拐うのだ?」


「今は未だ、情報が揃っておりません。全ての情報が必要です。レオン様、一旦王塔に戻りましょう」


 マークはそうレオンを促した。


「ああ、そうだな。何かまだ足りないのだ。何か……」


 レオンは部屋を少し躊躇いながら見渡す。


「……」


 レオンの口から、音のない声が紡がれた。


「レオン様、今何と?」


 聞き取れなかったマークが訊ねる。


「いや、行こう」


 その問いに答えず、レオンは歩き出した。




***




 レオン達が王塔に到着するのと同じくして、不審者が城壁の塔の城門を突破していた。その報告が王に伝わる。王の間に怒声が響き渡る。


「逃がしただと!!」


 報告にきた兵士が身を縮めた。すぐさまマークが進言する。


「直ちに、港と城壁の門の閉鎖を!」


 王はすぐに命を出した。外は薄っすらと白みはじめていた。


 ーーカーンーー


 早刻の鐘が鳴った。王の間は重苦しい沈黙が続いていた。それをマークが破る。


「不審者はひとりで城門を突破したのだな?」


 傷を負った門番や、その時周辺を警備していた兵士達が頷いた。


「アイラ様は居なかった」


 マークは考える。


「城門を突破した者も目眩ましで、アイラ様はやはり海から連れ去られたのか?」


 マークの出した声に反応するように、城の秘密港を調査していた兵士達が顔を上げる。一様に険しい顔をしている。


「そのような船は一隻も居りませんでした!」


 部隊長が発する。マークは手を上げて、了解の意を取った。


「彩の国が誇る収集部隊だ。きっと絶壁を渡っていったのであろう。それ以外の方法はありませんな」


 マークの結論に反論するようにレオンが発言する。


「単独ではないと?」


 マークはレオンの問いに、ハァっと息を吐き出し「そうでしたな」と答えた。王の間は、更なる重苦しい空気に包まれる。


「全ての情報が中途半端過ぎるのだ! わからぬことが多すぎる!」


 王が苛立ちを口にした。


「皆徹夜です。昼刻の鐘まで休みましょう」


 レオンは、疲れきった皆の顔を眺めながら言った。


「よし! では昼刻の鐘までに各自で情報を精査整理して参れ! 体を休めろ」


 王の間からゾロゾロと人が出ていく。レオンは王に向き直る。王はレオンに一瞥した後、バルコニーへと歩を進めた。レオンも後に続いた。


「何だ? 言ってみよ」


 王は未だ光る草原を見ながら、背後のレオンに訊いた。


「不審者は彩の国の者。不審者の動きですが、……」


 レオンが言い淀む。


「城を熟知しておるな」


 王は大きく息を吐いた。


「情報源は、きっと「シェリーだろうな」」


 王はレオンに言わせなかった。二人は無言で草原を眺めていた。




***




 ダラクは岩山脈をひたすら登っていた。


「背中がイテェな。っと」


 ふと後ろを振り返る。草原はキラキラと光っていた。


「豊の力、必ずや我が彩の国に!」


 ダラクの瞳に強い意志が宿る。草原から視線を外し、遠くに見える陽大陸に移す。


「必ずや」


 そう言うと、ダラクは歩を速めた。




***




 ダラクが山脈を登っていた頃、その時を同じくして海の上ではルークの乗った船が全速力で涼の国に向かっていた。船上のルークの顔色は悪い。酔っているのではない。


「彩の国がまさかあのような状態とは!」


 ルークは焦っていたのだ。その状態を一刻も早く報告するため船は全速力で進む。


「急げ! 涼の国の一大事になるかもしれんのだ! 皆、力の限り進むのだ!」


 ルークの号令が船員を奮い立たせる。


「涼の国を守るぞぉぉ!」


 船長の太い声がさらに船員を高揚させた。




「これは一体」


 ルークは草原の様子に唖然とする。ルークが港を出発したときの草原の様とは全く違っていたためだ。


 キラキラと水々しく輝く草原。


「ルーク様、馬の準備が出来ました」


 兵士の声に、唖然としていたルークはハッとする。馬にまたがり意識を集中した。


「行くぞ!」


 ルークと数名の兵士が駆け出した。




***




 ーーカーンコン カーンコン カーンコンーー


 昼刻の鐘が鳴る。王間に集まる人々の顔は、まだ疲れが残っている。全員が揃ったのを確認したマークは、「はじめましょう」そう言って王を見た。


「何か新しい情報はないか?」


 王の問いに後方の兵士が答える。


「先程、港から伝鳥が」


 兵士は王の前に出て伝文を渡した。王はそれに目をやると、一瞬ピクリと眉を上げた。読み終わった伝文をマークに渡した。マークも小さな反応を見せる。


「ルークがあと少しで到着する!」


 マークの発言に、部屋がざわついた。涼の国と彩の国は船で半日強かかる。アイラの花嫁道の時も、彩の国を朝に出て夕刻に着いたのだ。つまり、昨日中刻の頃に出航した船が、翌日の昼刻に着くのはおかしいのだ。早すぎる。ざわつく部屋に王の声が透る。


「皆の疑問は承知している! だが、ルークの帰還を話していても何の解決にも繋がらん! ルークが到着するまでに、情報を整理せねばならん」


 王間に緊張が戻った。


「新しい情報がある者は前へ出よ」


 マークが促す。後方の兵士長数名が前に出た。


「城壁の門は閉鎖しました故、出国した者はおりません。入国も禁止しております!」


「港も、城からの伝達後に出航を禁止しております。が、伝達の少し前に一船団が出航しました。それ以外の船は港で足止めしております」


「背中に傷を負った者が、医局に行ってはいないかと確認しましたが、門町、内町、原町ともに居りませんでした」


「薬局は?」


 レオンの問いに兵士長は首を横に振る。


「まだ情報はないか?」


 マークがさらに促した。後方でヒソヒソと話す声に、マークは鋭く睨む。スタスタと歩を進め、話していた者の肩に手を置いた。


「前に出て話されよ」


 商会の監査役、交易の監査役の二人である。


「あ、あのでございます」


 緊張しているのか、汗が額に吹き出していた。


「で、伝達少し前に、しゅ、出航した船団ですが、ほ、本来は三日の滞在予定でした」


 商会の監査役が詰まりながら、なんとか発言した。王は頷く。そして、横に立つ交易の監査役に視線を移す。


「私は、交易の監査役であります。最近、岩山脈を越えて岩山内で密易が行われていると報告が」


 監査役の発言した内容に、皆の顔が疑問に変わる。王は問うた。


「それがどうしたというのだ? 昨日のことと関係があるのか?」


 監査役は身を小さくしながら、ボソボソと話した。


「門町から消えた不審者は、岩山に逃げ込んだのではないかと」


 語尾が小さくなる。が、その発言にその場が動き出す。


「すぐに岩山脈内の捜索を!」


 レオンが命令を出す。町を統括する兵士長が素早く反応し出ていった。


「船団は、どの国の船団だ?」


 王は商会監査役に問う。


「彩の国でご、ございます」


 その答えに王は、フゥーっと息を吐き出した。


「三日の予定が、一日もせずか」


 王は頭に手を当てながら、皆に聞こえるように発言した。


「アイラは、一体何処にいるのであろうな? 岩山か、彩の国の船団か? それとも……」


 ここで、重鎮が声を上げる。


「あの草原の様は、アイラ様でございましょうか?」


 その発言に王間がシーンと静まる。


「あれを他の誰が出来ようか?」


 王は力なく答える。


「ならば、必ずアイラ様を涼の国に取り戻されば」


 重鎮の発言に、レオンは眉をしかめた。


「『ならば』とは、どういう意味です?」


 レオンは重鎮を睨む。


「おわかりでは?」


 ねちっこい言い方に、レオンはさらに重鎮を鋭く睨む。


「妃を何だと思っているのだ!!」


 レオンの怒鳴り声が、王間を冷え込ませた。レオンは三年前から怒声を上げたことはない。感情を表に出さなくなっていたのだ。そのレオンが怒鳴った。重鎮は顔をひきつらせながら、「だ、大事な妃様故、……」と言葉は消えていく。


「アイラは私の妃だ。涼の国の妃ではない。草原の妃でもない。私の妃なのだ……私の」


 レオンの声は震えていた。


 ーーバタンーー


「失礼します」


 沈黙が続く王間にルークの声。


「彩の国より帰還しました。緊急にお知らせしなければいけないことがございます!」


 ルークのただならぬ様子に、王は発言を急かせた。


「申せ!」


「はっ、昨夜彩の国に到着しました。ですが、彩の国は……彩の国でなくなっておりました」


 ルークの発言に王間はまたもざわつきだす。


「彩の国が、彩の国でない?」


 王はルークの発言を復唱した。


「はっ、彩の国の草花はほぼ全滅しております! 草原の害虫被害と同じく、害虫被害が急速に広がったようです」


 ルークは一気に話すと、一息ついた。そして続ける。


「助力願いはせず、害虫被害のエリアを確認するため、陽大陸を南下しました。被害は彩の国で止まっています。いえ、被害は楽の国まで広がっていたようですが……」


 ルークは続ける言葉を、探しているようだ。


「楽の国も、我が涼の国と同じく被害が収まった。違うか?」


 ルークは、ハッとした顔になる。


「はっ、先程帰還の際に草原を見ました。……あの、草原はどうやって?」


 ルークの疑問の答えを誰も口にはしなかった。ただ、皆がレオンに視線を移しただけであった。


「彩の国がアイラを狙った。その理由は……ルークの報告の通りだ。だが、彩の国の犯行であると確定する物がない。わかるな? 各自何をすべきか」


 王は王間を見渡した。皆、頷く。


「なんとしても探し出せ!」


 続けて、王はマークに顔を向ける。


「彩の国に書簡を出す。マークは内容を詰めよ」


 マークは少し考えた後、それを言葉にした。


「彩りの草花を大量に注文しましょう。相手がどう出るか? 見ものですな」


 マークの考えに王は口角を上げて応えた。


「アイラは彩の国に連れ去られたのか?」


 レオンは呟く。


「大量発注に応じたなら、アイラ様は彩の国でしょうな。ですが、応じないなら、まだこの涼の国の何処かで拐われたままでしょう。きっと出国の機会を狙っているでしょうな」


 とマーク。そして、小さく呟く。


「まだ涼の国内であってほしい」


 その呟きに、王もレオンも目を伏せた。同じ思いなのだ。




***




「アイラ様、お薬でございます」


 草原の塔では、ジーナがアイラの看病をしていた。


「その薬、苦い」


 片言で話すアイラに、ジーナはフフフと笑う。


「青の国のお薬ですよ。子供用に甘薬にしましょうか? フフフ」


 アイラは頬を膨らませる。


「飲むわよ。でも、すぐにお茶菓子が食べたいわ! お茶菓子を用意してくれたら飲むわ」


 その言いぐさに、ジーナはまたもフフフと笑う。


「はい、ただいまクレアさんが薬菓子を準備してます」


「……」


 薬菓子と聞いて、頬がヒクヒクと動くアイラ。ジーナはそんなアイラを見て、今度はクスクス笑い出した。


「青の国の薬菓子は、甘く美味しいですよ。疲れがとれます」


「ほんと?」


「ええ!」


 アイラはフフフと笑う。ジーナもフフフと笑った。


「さ、アイラ様、子供ではないのですから、お飲み下さい」


 ジーナからお碗を受け取り、アイラはしかめっ面をしながら一気に飲み干した。


「アイラ様、薬菓子でございます」


 クレアが部屋に入ってきた。ジーナと軽く言葉を交わす。ジーナはそのままアイラに会釈をして出ていった。


「クレア、早くお菓子を!」


 アイラの叫びに、クレアは腰に手をあて告げる。


「アイラ様、はしたない! 苦い薬ぐらいで大騒ぎしないで下さい」


「むぅ、だってえ」


 アイラの口が尖る。


「アイラ様はまったく、フゥ、小さい頃から薬が苦手ですね」


 クレアは口を動かしながら手も動かす。アイラの前に薬菓子と紅茶が用意された。


「いい香り。このTeaは、……ストロベリーね?」


「はい。薬の後は、甘く爽やかなストロベリーが良いかと思いまして」


 アイラは苦くなった口に、甘い薬菓子とストロベリーTeaを含む。


「ねえ、クレア?」


「はい、何でございましょう?」


 アイラは、Teaをコクンと飲んでクレアに顔を向けた。


「マークは……」


 アイラは海の塔の様子が気になっていた。二日も体調不良でマークとの面会がないことで、怪しまれていないかが心配だったのだ。アイラの口から、マークの名が出たのを良い機会であると捉え、クレアは昨日から今日までのことを話す。アイラはクレアの話を、横やりを入れずに最後まで聞いていた。話し終えたクレアが、アイラに深く頭を下げた。


「要するに、私は不審者に連れ去られていることになっているのね?」


「はい」


「この草原の塔で、体力と力を戻して出国に備える?」


 アイラは、クレア達の考えを先読みする。


「はい。この涼の国では、アイラ様はあまりに……」


 クレアが口ごもる。


「あまりに可哀想?」


 クレアは俯いてボソボソと言葉を紡ぐ。


「涼の国では、アイラ様は幸せになれません。こんな、こんなに尽くしても誰もアイラ様を認めないではないですか!」


 涙声のクレア。


「幸せに見えない? フフッ、私ね、この涼の国の生活気に入ってるのよ。でも、そうね。それはおかしいことなのよね? 普通がわからないの。だって、芽が出ない者なんですもの」


 アイラはそう言うと、窓の外を眺めた。


「アイラ様、出国は「クレア、いいの。少しは涼の国のお役にたてたんですものね。だから、出国するわ」」


 アイラは、クレアの声に被せた。


「その方が、レオン様もお幸せになるものね」


 クレアは、唇を噛む。


「クレアったら、もう、そんな顔しないの! 頑張るわよ私。だから、ね?」


 クレアはコクンと頷いた。


「あ、そうだ。フローラお姉様と父上に伝えてほしいの、私の我が儘を。私、青の国に行くわ」


 アイラの発言にクレアは驚く。


「青の国でございますか?!」


「ええ、そうよ。だって、豊の国には帰れないでしょ? もちろん楽の国に行くことだって出来ないわ」


「ですが、このような状況です。きっと豊の国王様もアイラ様を迎えてくれるはずです」


 クレアは出国し豊の国に戻るつもりでいた。


「ねえクレア、涼の国の面目は潰れてしまうわ。妃に逃げられた国として。だから、豊の国には戻れないのよ」


 クレアはアイラの言った内容を理解する。頷いてアイラを見た。


「だからね、青の国なのよ」


 アイラはクレアに向かって笑った。


「わかる?」


 クレアは考える。


「青の国は、確か男人禁制の湖がありましたね」


 とクレアは正解でしょ、と言わんばかりのしたり顔でアイラを見た。


「フフッ、そうね。それもあるし、あともうひとつあるわ」


 クレアは唸る。


「アイラ様、降参でございます」


 クレアは肩を落とした。


「簡単なことよ。『妃は病気。医術の青の国に療養に行っている』そういう建前が出来るでしょ」


 クレアの眉がよる。


「また涼の国のためですか?」


 アイラは困ったように答えた。


「いいえ、私のためよ。青の国に入ったら、涼の国王様に手紙を書くわ。エミリアさんを正妃にって。そしたら、私は自由でしょ。病弱な妃を廃する理由にもなるし皆が幸せになるわ。レオン様もね」


 クレアは押し黙る。そして、小さく息を吐き出して言った。


「アイラ様が幸せと思うことに、私はついて参ります」


 と。


「ありがとう、クレア」


 アイラは微笑んだ。その微笑みにクレアは葛藤する。アイラの笑みが泣いているようだったから……

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