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記憶  作者: 望月愛
8/13

8,心の奥

水曜日。


なんだかんだで3日連続サトシと電話してる。


サトシとは色んな会話をする。ホントくだらない話とかも。


しかも意外と気が合う。


『きのこの山』と『たけのこの里』なら『きのこ』だよね!っていうのとか。

(大抵の人は『絶対たけのこだよー』って言うんだ(T_T))



「サキは明日授業あるの?」


「明日ってか毎日あるよー。明日は1限と3限だけ。」


「うわ。嫌な時間割りだな。休みだったらデートしようと思ったのに―。」


デート!?冗談混じりって分かってるけどドキッとしてしまう。


「えっ?サトシ明日休みなの?」


「そう。いいだろー。」


「良いなぁー。そんなに休みあるなら医学部も4年制にすれば良いのに。」


「いやいや、授業大変だから。」


そうなんだ…。


「明日、3時以降は?授業終わったらヒマだよ。」


「残念ながら5時からバイトー。明後日遊ぶのにそんなに俺に会いたいの?笑」


「そっちが先に『デートしよ』って言ったんでしょ!?」


「あはは。」


「サトシってさぁ、付き合った事無いくせに結構口ウマいよねー。」


「ちょっと、年齢=彼女居ない歴は結構悩んでるんだからあんまり言うなって。もしかして掴まれちゃったの?オンナゴコロ。」


「残念ながらぜんぜーん(笑)」


……ホントはそうかもしれません…。


「なんだぁ―。そうそう、明後日6時に渋谷で良い?」



「うん。分かった。じゃあまたね。」



「毎日誰と電話してんの―?」


電話を切ると同時に背後から声がした。


「お姉ちゃん!まだ起きてたの?」


「明日の授業の指導案書いてたの。アンタ、ユータくんが忘れらんないとか言いつつもう彼氏出来たの?」


「そんなんじゃないって!」


「『そんなん』って事は電話の相手はオトコかぁ〜。ユータくんはもう吹っ切れたの?」


うっ…やっぱお姉ちゃんは痛いトコロを突いてくる。


「この人に会って、だいぶ前向きになれたけど、そんな数日じゃキモチ変わらないよ。」


心の奥にはまだユータが居る。


「ま、次に進めそうなんでしょ?焦らずに行けば気づいたらユータくんの事なんて思い出さなくなるわよ。」


「うん…。」


本当にそんな日が来るのかな?


サトシは私の事どう思ってるのかな?

私はサトシの事すっごく身近に感じてるけど、出会ってからまだ一週間も経って無いんだ…。


この一週間でサトシに気持ちが向き始めてるのは確かだ。


でも、今イチバン好きな人はユータってのは変わらない…。



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