3回目
今日は朝からものすごく気分が沈んでいた。マリアナ海溝よりもさらに深いところに沈んでる気がする。なぜなら今日は雛ちゃんに朝一緒に登校しようって言ったのに断られたからだ。早く学校に行くのはいいことかもしれないが、雛ちゃんがいないならくそくらえだ。
「はあ………俺はもう人生にピリオドを打つしかないんだ…………」
「流石に早くないかな?」
横で苦笑してきたのは、五十嵐優也。中学の時からの友人だ。
「しつこい人は男女問わず嫌われるんだよ?そのくらい考えなよ~」
この通り笑顔でグサグサと刺さる言葉を発する奴だ。その黒縁メガネかちわってやろうか…
「雛ちゃんにッ…!嫌われたくな゛あ゛あ゛ッ…」
「うわぁ…ラスボス化してる…」
ふざけてたらガラガラッと扉が開いた音がした。そしてあの可愛い声が…!
「雛ちゃん!おはよおおおお!」
「おはよ晴くん。うるさいよ。」
五十嵐と雛ちゃん、どちらも毒舌だが差はなんだろう…あぁ可愛さか…
「ごめんね~先行ってもらって。今日はシーナと一緒に来たかったの!」
「ごめんよ晴喜少年!雛埜は私が嫁にもらった!安心しろ幸せにするぞ!」
この口を開けば失言が漏れ出しそうな女子は椎名雨歌。同じく中学の時からの友人である。
「はっはっはっ。随分と滑稽な表情をしているな晴喜少年。」
バシバシと肩をたたかれた。地味に痛い。椎名の丸眼鏡もかちわってやる。
「雨歌。あの……」
「なんだ?嫉妬か?優也~?可愛い奴だな~てなわけでアデュー!晴喜少年もがんばりたまへ!」
相変わらず椎名は嵐みたいな奴だ。ちなみに二人は隣のクラス。中学に引き続きよくつるむ。
「相変わらずだね~あのメガネカップルは~」
一応言っておくがあの二人は付き合っているらしい。中一から。
「あれはもはや夫婦だろ…」
不意にむすっとした顔の雛ちゃんが目に入った。
「雛ちゃん?」
まさか嫉妬か?え?そんなまさか。
「俺は雛ちゃんが一番だよ。」
あ、口が滑った…一日一回なのに……
「…キザ!もう今日はおしまい!早く教室戻るよ!」
「あ、ちょ、ちょっと待って!」
早々と雛ちゃんが教室に戻っていく。
「……ナ………ずる……」
「何か言った?」
「なんでもないっ!」
3回目:失敗




