1回目
今日は近くの公園で春祭りがやっている。
なので俺は、雛ちゃんを誘った!!!当たり前だ!!!デートだ!!!
と意気込んで、待ち合わせの30分ほど前から待っている。待つ時間さえも楽しい。これがデートだ…
待っているとLIMEの通知が来た。
もうすぐ着くよ!
というメッセージだった。
そして数分後、雛ちゃんが来た。
「お待たせ~かな?」
今日の雛ちゃんは、いつもなら三つ編みのふわふわの髪の毛をおろし、前髪の両サイドにいつもの花の形をしたピンを付けている。(誕生日にあげたやつ使ってくれてる。)服装は春らしい淡い色のワンピース。結論可愛い。
「お~い生きてる?晴くーん?」
可愛さに見とれて微動だにしていなかった…ヤバイヤバイ…
「大丈夫、全然待ってないよ。それじゃ、いこっか。」
「これおいしそ~!晴くんも食べる?」
雛ちゃんが指をさすのは団子。よもぎ餅にあんこをのせたやつだ。
「おーいいね、食べる。すいません、2つください。」
そう言って2本分の金を払った。
「え、おごり?悪いよ!」
「俺が出したいからいいの。」
そんな会話をしていると接客をしてくれた人に、
「いい彼氏さんだね~」
と笑われた。
「彼氏じゃないです。」
雛ちゃんにバッサリと言われ心が痛んだ。雛ちゃんは顔に似合わず毒舌だ。
「晴くんなに突っ立ってんの?ベンチ行って食べよ!」
早く早く~とせかす雛ちゃん。なんやかんや楽しそうだ。
「ん~これおいしい!」
さっき買った団子は噛むとふんわりよもぎの香りがし、プチプチしたつぶあんの食感も最高。焼いてあるのかちょっと香ばしいのがさらにおいしい。
「ね、めっちゃうまい。」
「あ、そうだ晴くん。言い忘れてた。」
急に真剣な顔になってびっくりした。
「あのね………」
「晴くんのこと好きだよ。」
「……?!?!?!えっっ、嬉しいけど急にどうしたの?!?!?!」
もう訳がわからなかった俺を見て雛ちゃんが噴き出した。
「あはは、面白い!今日はエイプリールフールだよ~!だまされてやんの!」
………数秒あ、そういうことか、と腑に落ちた。
「でも、俺が雛ちゃんのこと好きなのは噓じゃない。好きだよ。」
それを聞いて雛ちゃんはむ、と頬を膨らませ、
「罪な男だね。」
と言った。
「どっちがだよ…。」
「そして晴くん。高校生ってのは4月1日からですぞ。どんまい。今日の告白はこれでおしまいだ。じゃ、お祭り楽しもっか。」
「……うん、そうだね。」
この後、春祭りを楽しんだ。
一回目:失敗




