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拓海のホルン  作者: 鈴木貴
第2章 番外編:サッカー部
36/132

36.【番外編:サッカー部】仲間のために竹刀を振った、その意味

「鳥井先輩、剣道やってたんすか? あの動きって、知らないとできないやつっすよね?」


1年後輩の竹内が鳥井に問いかけた。


「ううん。やったことないよ。」


鳥井は静かに答える。


「えっ? 動きが剣道っぽかったよ。何かやってたのか?」


高田が驚いて尋ねると、鳥井はふと思い出したように口を開いた。


「アニメとか映画を見てたんだ。『るろうに剣心』が好きで。」


完全に母さんの影響だった。 それでも、見ているうちに剣心のようになりたいと思ったことが何度かある。


過去の生き方に後悔し、自分がやり直す人生を送りたい。


鳥井は一瞬、緋村剣心のように—— 人のために剣を振るってみたかった。


サッカー部員のため、自分は力を、気持ちを込めて竹刀を振った。


しかし——


「でも無理だった。ごめんね。」


そう言って、申し訳なさそうに目を伏せる。


尋常ではない人物の設定だし、相手は段を持っている先生だった。


勝てるはずがない。


その時、部長がゆっくり口を開く。


「俺は……」


語るように言った。


「自分が悔しくて、部長なのにやられて帰ってきて—— 自分を責めて、ただ泣くだけだった。」


そして、ふと気になったことを口にした。


「鳥井は二回も出たよな。

しかも、なぜか時間が過ぎているのに、何度も鳥井に稽古させていたよな?

あれって何だったんだろう?」


部長はその疑問を吐き出すように言った。


鳥井は少し考えて、ゆっくり答える。


「俺もわからない……。」

なぜ鳥井だけ時間過ぎても根本先生は稽古をつけたと考えますか?

※答えはありません。

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