濃霧異変 27 神秘術法
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この作品は東方Project様の二次創作です。
※オリキャラ多数
※独自設定多数
※キャラ崩壊そこそこ
※投稿不定期
以上の点に注意してお楽しみ下さい。
少し時間は遡り、博麗大結界内の亜空間。
そこでは背理神の分霊と純善たる悪魔が超越の戦闘を繰り広げていた。
「チィッ! しぶとい……!」
ルージェは決め手に欠いていた。
もちろん本気を出せば一瞬とかからず背理神の分霊を始末することは出来るのだが、それをしてしまうと世界の方が耐えられない。
世界の強度には世界ごとに差があり、この世界は残念ながら下の上というところだった。
ルージェの本気に耐えるのであれば、最低でも上の中は必要だ。
さらに言えば、今のルージェは世界どころか、この亜空間を分断している博麗大結界すら壊すわけにはいかない状況だ。
大技は封じてかからなければならない。
しかしそうなると、分霊程度にも手こずってしまう。
「(このままじゃマズイかも)」
いくら優しい御方様と言えど、いつまでも放っておいてはくれないだろう。
今頃迎えをむかわせるタイミングを見計らっているはずだ。
だが、このまま何も成せぬままおめおめと連れ戻されるわけにはいかない。
今回のことは命令違反そのものであり、何の成果も無く帰れば流石の御方様も他の配下に対する立場上、ルージェを罰さざるを得なくなる。
どの道罰は受けるだろうが、それが軽い罰で済むか重い罰になるかがかかっているのだ。
「(謹慎なんて命じられたら、ボク切なくて変になっちゃうよ)」
情報を持ち帰られるリスクがあるため、なるべく既に見せた手札で戦っていたのだが……。
「(一度見せた力は、ケリドゥヌスには通じない……)」
それに、神域の押し合いではやや劣勢にある。
このままダラダラと戦い続けていけば、逆転とまではいかずともせっかくの優勢が五分近くまで取り戻されてしまう。
「(こっちが圧倒的に優勢なのに……!)」
勝勢一歩手前というところまで追い詰めているのに、最後の一歩が詰まらない。
色々な制限があるとは言え、ルージェの本体の相手を絞りカスのような分霊でしてみせるというのは驚愕すべきことだ。
この異常な粘り強さこそが、超越神を敵に回していまだに生きている理由なのかもしれない。
「(確実に仕留める)」
ルージェは攻撃の手を一切緩めないまま思考を巡らせ、手札を一枚切ることに決めた。
もちろん、最大限の偽装工作はする。
「我 偉大なる御方に仕えし者。《赤外の騎士》。我が真なる名において御敵ケリドゥヌスに悠久を命じる……!」
いつぶりかも思い出せない程久しぶりの詠唱。
しかし口は期待通り滑らかに動いた。
もちろんルージェは本来、魔法を使うにも魔術を使うにも詠唱など必要としない。
しかし今回は、自身の演算力を振り絞って範囲を調整して無理矢理大技を使う。
余波まで完全に制御しなければならないため、少しでも演算の負担は減らさなければならないのだ。
「賢き者 愚かしき者 分かつ理は奈辺にありや? 尊き者 卑しき者 定めし理何処にあらん!」
ルージェは詠唱しながら手印を素早く組み換え、術式を編んでいく。
魔法と魔術の同時発動。今回はそこに、御方様から授かった超越権能も加える。
むしろ超越権能が本命だ。
魔法も魔術も、全ては超越権能の性能を隠すためのカモフラージュに過ぎない。
しかし、あるいはだからこそ。全力で。
「両端並理 幸福と辛苦は共にあり。顕現せよ 顕現せよ 定着し、虛の中に無限を魅せよ!」
霊術による限定空界。いわゆる随意領域と呼ばれるものの究極系の一つだ。
神域の押し合いに負けた後では使えないため、やるならば今しかない。
「神秘術法:混淆玉石雨來!!」
鏡也の方はまた次章になる予定です。
後は霊夢やその他のメンツで進みます。




