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東方二次創作【識神譚】  作者: 遊鑼鳴世
第二章 濃霧異変
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濃霧異変 10 純善たる悪魔VS背理神

Twitter→https://x.com/yudora_naruse?t=NXot8S_6i15vALkK1tmwyg&s=09


この作品は東方Project様の二次創作です。

※オリキャラ多数

※独自設定多数

※キャラ崩壊そこそこ

※投稿不定期

以上の点に注意してお楽しみ下さい。

二柱(ふたり)の戦いは、一方的な展開となった。


「ほらほらほら! ボクを倒すんじゃなかったのー?」


ルージェが腕を薙げば凝縮された空気の刃が走り、両手を落とせば海がひっくり返ったかのような大瀑布が襲い、掌を向ければ黒炎が溢れ、拳を放てば雷霆が轟く。

まさに何でもありだ。


「分霊でボクに勝てるわけないんだから、大人しくすればいいのに~」


今のケリドゥヌスは、霊力と神力がほとんど無い状態だ。

空間操作に長けた配下でも、霊力や神力を保持したままでは幻想郷への抜け道は作れなかった。

勝ち目など、最初から無い。


()()()()()()()には途方もない違いがあると知れ」


ルージェの攻撃には予備動作がある。

ケリドゥヌスはそれを見て攻撃を防ぎ、回避していく。

しかし……。


黒魔浄炎(メラフィムブレイズ)!」


そう言って向けられた掌から、雷霆が牙を剥く!


「っ! 」


本来ならば、予備動作無しで戦えるルージェ。

しかしわざわざ予備動作を付けて戦うことで、相手に余計な思考を強いている。

予備動作通りなのか、フェイントなのか。

そこにさらに予備動作無しの攻撃を混ぜることで手札を増やしているのだ。


「幻刃・忍薊(しのあざみ)


しかしケリドゥヌスも負けてはいない。

感知不能の斬撃が雷霆を袚い、ルージェの身体を細切れにする。


「んー。またわけのわからないことを……」


何事も無かったかのように、ルージェの身体が復元される。

幻刀・忍薊はルージェですらも感知出来ない。

しかし、幾重にも張り巡らされるルージェの精神防御を抜ける程の威力はなかった。

肉体が壊されるだけならば、ダメージは皆無に近い。


「そんなんじゃ何発撃ってもボクにはとどかないよッ!」


ルージェが腕を振り、凝縮された空気の刃が宙を走る。


「ぬ……!」


直撃を受け、ケリドゥヌスはたじろぐ。

魔法は権能でありながら、ただの物質ではなく魔法物質という特別な物質を作り出す。

故に肉体だけでなく精神にもダメージを与えることが出来るのだ。

しかし、彼は背理神である。

普通の魔法であれば、彼がダメージを負うことは無い。

背理神の権能は対権能において無類の強さを発揮するからだ。

それでもダメージを食らうのは……


「概念を統べる力……。やはり邪魔だな」


それを聞いて、ルージェは嬉しそうにニンマリ笑う。


主様(マスター)から授かった力だもん!」


十の力源、概念の力の劣化権能。

劣化と言えば聞こえは悪いが、それでも超越の域に干渉出来るほどの権能だ。

ルージェがケリドゥヌスにダメージを与えられるのも、この権能の力なのである。


概念はいまだ所有者のいない力源。

その力の詳細は知られていない。

これまでも何度か戦ったことはあるものの、まだまだ彼女の手札を見たいところだ。

問題があるとすれば、幻想郷内では本体と交信出来ないことだろう。

今いる亜空間はあくまで博麗大結界内の亜空間であるため、大結界に邪魔されてしまうのだ。

普段のように分霊を使い捨てにすれば、戦闘データを失うことになる。

なるべく相手の手札を暴いた後、生きて脱出しなければならない。


「さて。まだまだ遊んでもらおうか」


「ふぅん? 何を企んでるのか知らないけど……。ま、いいよ。遊んであげる」


ルージェに敗北は無い。

彼女は不敵な笑みを浮かべ、次の攻撃に移るのだった……。

次回は多分鏡也の方へ飛びます。

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