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東方二次創作【識神譚】  作者: 遊鑼鳴世
第一章 識鏡録
23/77

識鏡録 22 人里到着まで

この作品は東方Project様の二次創作です。

※オリキャラ多数

※独自設定多数

※キャラ崩壊そこそこ

※投稿不定期

以上の点に注意してお楽しみ下さい。

「見えてきたわ。あれが人里よ!」


高速で飛翔しながら、霊夢は声を張る。


「ちょっと見ないうちに、また建物が増えてるのぜ」


「いやいや、それよりさ、速度出し過ぎだろ!寒いんだけど!?」


能力のおげで空中機動力は人間最高格な霊夢と、ミニ八卦炉で速度だけは出る魔理沙。

この二人について行くのは骨が折れた。

二人とも流石に全開ではないとはいえ、これについて行ける鏡也の方が実はおかしいのかもしれないが。


「そんなの慣れなのぜ」


「私は術で防いでるわよ」


「まったく。霊夢には風を切る良さがわからないんだぜ」


「それは俺もわからないよ? というかさっきから箒の先から煙出てるんだけど!?」


「あー。これのセーフラインは最大出力で15分だからなー」


魔理沙はそう笑う。


「いやいや、もう一時間くらい飛んでるからね? 爆発とかしないよね?」


「ま、別に最大出力じゃないし、大丈夫大丈夫」


「ならいいけど……」


実は全然良くない。最大出力で15分なのに、九割稼動で一時間も持つわけがないのだ。現に煙を吹いている。


「はぁ……。降りたらちゃんと整備しなさいよ?」


「わーってるって」


そうこうしているうちに、いよいよ人里が近付いてきた。


「うわ……かなり広いな」


人里。それは幻想郷で最初に出来た町であり、人間にとって最大の都市でもある。

その人口はおよそ五万人。それとは別に北側に総勢一万を超える命蓮寺僧兵団の共同体が存在するが、基本的にこれは人里の外という扱いだ。


「いい? さっきも言ったけど__」


「命蓮寺には喧嘩を売るな、だろ? 分かってるって。だいたい俺はべつに血の気が多い方ってわけじゃないんだぞ?」


「それでも、よ。人里くらい簡単に支配出来るだけの勢力をもちながら、自治権以上を求めないあの連中は信用もある。最悪人里に入れなくなるわ」


《博麗の巫女》という肩書きがあってすら、命蓮寺には介入出来ない。

妖獣や魔物から人間達を守る立場にいる命蓮寺と、基本的に人間側なもののあくまで調停者でありバランサーである博麗の巫女では根本的な信用度が違うのだ。

霊夢が人間側にいるのは、あくまで人間側の方が弱いからに過ぎない。


「ま、命蓮寺のトップは話のわからない奴じゃないから、逆らうなってことじゃないのぜ。あくまでこっちから喧嘩をふっかけるのはダメって話さ」


「トップ?」


「一応御神体? みたいなのは寅丸星(とらまるしょう)だけど……」


「トラ?」


「寅丸星。虎の獣人よ。萃香が言うには毘沙門天って神様の弟子で、その加護を受けた勇者らしいわ」


「神の加護を受けた勇者ぁ? それってもしかしなくてもめちゃくちゃ強いんじゃ……」


「どうなんだろうなぁ? 禁止されてるとかで、弾幕勝負じゃ加護の力は使ってないみたいだし、よくわからんのぜ」


それでも勇者な上に宝塔という神器も所有しているので、強いは強いのだが。


「というか寅丸は祭神代理じゃなかったか? 祭神が毘沙門天だろ?」


「あーそうそう、そんな感じ」


「……巫女なのに神様についてそんなに適当でいいのかよ…………」


「よその神様だもの」


「お前、自分のところの神様についてもよく分かってないじゃないか」


魔理沙が笑ってそう茶々を入れる。


「うっ……。痛い所を突いてくるわね……」


「なあ。それよりさ、人里に直接降りて大丈夫なのか?」


いくら幻想郷とはいえ、空を飛べるのは少数の者だけだ。

いきなり降り立てば騒ぎになるのでは無いか。

そういう懸念だったが……。


「私がいるなら、場所を選べば大丈夫よ」


「場所?」


「んーと……。あ、あそこ」


霊夢がそう示した場所に皆で降りた。


「で、ここはどこなの?」


「寺子屋よ。先生~! いるー?」

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