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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。

彼氏が出来たお馴染みにキスしたらえらいことになった

作者: 明堂クスル
掲載日:2022/08/20

ファーストキスはレモン味なんて言うが、私は味なんて感じなかった。

まぁ当然だ。

やけくそに唇を奪っただけなのだから。


「彼氏ができたの」

ある日、幼馴染みの苺花が嬉しそうに言う。

最近、一緒にいることが少なく、隣のクラスの男子と仲が良くなっていたのは分かっていた。

苺花は可愛い。クラスの女子からも猫可愛がりされるほどで、クラスのマスコット的な存在だ。

当然のごとく苺花に興味ある男子は山ほどいたが、苺花が私から離れてるときはほぼ存在せず、私が睨みを効かせていたので、 今まで男子とそういう関係になったことは無いはずだ。

にもかかわらず、いつ、仲を深めたのか⋯。


「ごめんね?今日は用事があるの」


いつも一緒にいるが縛りたいわけではない。知らない男子からの誘いなどならば、必ず苺花は私を呼ぶ。


「帰ったらいつもみたいにお邪魔していい?」


人間は常に在るものに対して無いことを想像できないものだ。

無くなってからそれに気づく。

どれほど自分の中で大きかったかを。


少しずつ苺花との時間が減っていく。

その度に、苺花の事を考える時間が増えていく。


そんな自分が嫌になる。


苺花の為に色々していたのに、気がついたら私が苺花といる為になっていた。


うそでしょ?私達女同士なのに⋯。


好き。


幼馴染みとしてではない。


女として好き。


loveなのか。


「どうしたの?」


今日も「用事」とやらを済ませて夜になってから来た苺花。

ぱっちりとした目、ぷるぷるな唇、私より大きい胸とお尻。

loveだと認識してから目に毒でしかない。

ふわふわな苺花の身体。

触れてみたい。味わってみたい。


―でもそれは私のモノではない―


「⋯え?」


もう彼女はここに来るべきではない。

私などいなくとも、彼氏とやらが守ってくれるだろう。


「私の事、嫌い?」


は?


「私の事が嫌いならそう言って?」


言えるわけがない。


「私は⋯好き⋯だよ?だから一緒にいたいの」


幼馴染みとしてだろう?分かっている。

まともに顔を見る気も起きない。


「お願い。教えて?」


身体が勝手に動く。

苺花の顔を上げさせる。


「えっ、あっ」


さっと目を閉じた苺花に私は唇を奪った。


「んっ⋯」


男はオオカミ。

そう私が苺花に教えていたのに、気がついたら私がオオカミじゃないか。

笑えないな、全く。


なんて呑気な事をこの時は考えていた。


「ファーストキスの味⋯分かんなかった⋯」


オオカミは結局なにも守れないらしい。


「ね、もっかい、して?」


⋯は?


⋯え?


苺花が完全にキス待ち顔してる。

好きな人の可愛いキス待ち顔に逆らえず、吸い寄せられるように唇を重ねてしまう。


「んっ、んっ、ぷはっ⋯はぁ⋯はぁ⋯えへへ、気持ちいいね、キス」


どういうことなの。

キスしてしまっている私も私だが。


「それで?私の事はキスしたくなるぐらい好きってことで良いのかな?」


可愛い上目遣いで聞いてくるがそれどころではない。


「え?スマホ?⋯あっ!?」


苺花がテーブルの上に置いてあるスマホにメッセージが来ている。


内容は。


[彼女の様子はどう?嫉妬してくれてる?]


「え、えっとね?これは、あはは⋯」


嫉妬?したよ?凄く!

オオカミになってしまうほどにね!


「だ、だって!こうでもしなきゃ意識してくれないと思って⋯」


なんだったのだここ数日の私の葛藤は。


「あ、のね?えっと⋯騙しててごめんなさい。彼氏なんていません⋯」


どうしてくれよう、この感じ。


「えっと、お詫びに⋯私、を⋯た、食べちゃう?」


こちらを上目遣いで見つつ、しゅるりと外れる胸元のリボン。


今の私はオオカミだ。餌から誘われたらどうしようもない。

そう、どうしようもないのだ。


しかし、あれだな。

彼氏が出来たのお馴染みにキスしたらえらいことになった。


え?内容がスカスカ?重要なシーンが描写されてない?

妄想で補ってください。

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