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君シリーズ

君の臭

作者: 神通百力

君シリーズの八作目です。

 君ってさ、いつも香水をつけているよね。

 季節関係なしにつけているよね。


 臭いが異臭の域に達しているのが気になるんだよね。

 香水以外の臭いも混じっている気がするんだよね。


 僕は獣臭すぎるだって? まあ、獣だからね。でも、君の臭いよりはきつくないと思うけどね。


 銀色に輝いた尻尾は素敵だって? まあ、輝いているのは尻尾じゃなく鎌だけどね。君は腐敗した肌が魅力的だよね。腐敗が進行しすぎて失くなっている部分もあるけどね。


 刺さったら痛そうだって? 何を言っているんだい? 君は痛みを感じないだろ。そういう体だからね。


 次のデートの時は香水をつけないでほしいな。どうしてかというと君の臭いを覚えていないからだよ。なにせ香水をつけているんだからね。


 香水をつけていなければすぐに君の臭いが感じ取れるからね。

 どうして怒っているんだい? 心から愛してくれているのかだって? もちろん僕は心の底から君を愛しているよ。


 臭いを覚えていないのにだって? 

 だからさ、君の臭いを思い出すためにも、次のデートの時は香水をつけないでほしいんだよ。


 今からもう一度デートしようだって? 別にいいけど。

 香水はどうするんだい? 


 近くの銭湯で落とすから問題ないって? それじゃ、落としてきてくれるかい?

 ちゃんと落ちたようだね。


 ああ、そんな臭いをしていたね。

 すっかり忘れていたよ。


 やっぱり君はこっちの方がいいね。


 

 ねぇ、僕の愛しいゾンビさん。


 ――えぇ、私の愛する鎌鼬さん。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 私は話さない日本語 [気になる点] 私は話さない日本語 [一言] 私は話さない日本語
2020/01/15 21:41 スカイネット
[気になる点] 分かりにくさを売りにしてる割には分かりやすいのが難点な気がする、もっと上手く隠してあったら驚きがあったかもしれない。 [一言] 例えば 獣だけど…とか、尻尾じゃなくて鎌…って断定した言…
2019/01/19 21:31 退会済み
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