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The Glimmer Man ─グリマーマン─  作者: 琥珀 大和
PSY.2 Escape From Stargate Project

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41/80

Episode.41

「⋯⋯⋯⋯」


『聞こえないフリはやめなさい。』


今日はあまり関わりたくないので黙って通り過ぎようと思っていたが、向こうはどうしても絡みたいらしい。


「⋯⋯⋯⋯」


『重大な秘密を抱えているのを知っているのよ。』


無視していると、ついに恫喝に出てきた。


「それをバラされたくなければ言うことを聞けと?くだらない脅しだ。」


重大な秘密とは何だろうか。


彼女も能力者だ。


能力で心や残留思念を読み取る読心や念視というものがある。いずれも超感覚的知覚(ESP)で、そういった能力者を総じてサイコメトリストやサイコメトラーと呼ぶ。


「やっぱり聞こえてるんじゃない。それと、あなたの秘密を言葉にしていいの?」


「どういう意味だ?」


「話せばあなたの心が折れると思うのだけれど。」


「⋯意味がわからないな。本当に重大な秘密を知っているかどうかなんて、聞いてみなければ信用できない。」


「そう、わかったわ。あなた、研究員のリナ・タカナカとクリス・ハルマックのバストやヒップに欲情して、トイレでこそこそひとり遊びしていたでしょう。それをバラすわよ?」


ちょっと待てーいっ!


なぜそれを知っている!?


プライパシーもクソもないな!!


「おまえ⋯」


「おまえじゃないわ。ファーストよ。」


「ファースト、能力を使っての脅しは⋯」


「気安く呼ばないで変態。」


「⋯⋯⋯⋯」


どないしろと?


俺は沈黙し、早足でその場を立ち去ることにした。


「ちょ、ちょっと!?待ちなさい!!」


こちらの気配を察したのか、イーリスが制止する声が聞こえてきたが知ったことじゃない。


こんな小娘に関わるのはごめんだった。


「待って!?マスターべ⋯」


聞こえない、聞こえない。


というか、それは女の子が口にしちゃいけない言葉でしょうに。


この痴女能力者が。


あと、バストやヒップに欲情したのは確かだが、ふたりには俺の妄想でもっと恥ずかしい姿をさらしてもらったのは内緒の話だ。


そんなことを思いながら、俺は念話をシャットアウトした。






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