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The Glimmer Man ─グリマーマン─  作者: 琥珀 大和
PSY1. I Am Number Eight.

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Episode.24

天井への射撃で火災時に備えたスプリンクラーが壊れ、水を撒き散らしている。ずぶ濡れになりながらも淡々と作業した。


こいつらのことなどはどうでもいいが、ここで巻き添えになって死なれた場合、ODS社からの俺への心象はかなり変わるように思ったのだ。


とはいえ、そのまま放置しておくとまた攻撃してくる可能性があった。


エンジンをかけてサイドブレーキを解除し、ハンドルを操作してスロープをクリープ現象で下っていくようにする。


地下からは衝撃波を乱発した能力者が追ってきているはずだ。そいつへの牽制になれば儲けものというところである。


すぐにもう1台の車の方へと戻った。


残った片割れを同じように車に放り込み、地上に通じる方向に車を向ける。


トランクからアクセルが固定できる物を探し、何も見つからないのでジャッキを使用することにした。ブレーキを踏み込み、ジャッキを固定することでエンジンの回転数が上がる。


こちらは少し古いゲート式のAT車である。レンジをDに入れて、サイドブレーキとフットブレーキを同時に解除した。


エンジンの回転数は3000回転弱ほどのため、それほどスピードは出ないがスロープを上るだけのトルクはしっかりと出ている。


両車ともしばらく進むと壁にぶつかり、それに沿ってゆっくりと進んで行った。ボディが擦れる音が耳障りだが、それでこちらの物音は消してくれるだろう。


俺は素早く移動し、スロープの壁際にある排水口へと向かった。


この建物の設計図はしっかりと頭に叩き込んでいる。


こういった事態に対処できるようにと、要所要所の特徴を把握することは重要なのだ。


スローブにある排水溝は、地下と地上の間に大きな集中枡が設置されている。パッと見た感じでは500角程度の蓋しか見えないが、それを外すとその奥は2000角の集中枡となっていた。


ここでいう500や2000というのはmmの単位である。即ち、500角は50cm四方、2000角は200cm四方ということになるため、人の出入りは可能な大きさだ。


そこに下りて蓋を閉め、そこから2000角の集中枡に入って反対側にあるメンテナンス用の梯子に取りついた。スロープの壁は500角の排水口と2000角の集中枡を隔てるような形で存在するため、地下を潜って壁の下を通り抜けたような感じになる。


こういった集中枡は砂やゴミなどが溜まりやすいため、そのメンテナンスのために排水口以外の所に出入口が設けられていた。それが今上っている梯子である。




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