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The Glimmer Man ─グリマーマン─  作者: 琥珀 大和
PSY1. I Am Number Eight.

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Episode.11

足に痛みとも痺れとも思える感覚があった。


相手の攻撃がわずかに足先に届いていたようだ。しかし、そんなことよりも、頭から垂直落下する自分を何とかする必要があった。


前腕と両足を両側の壁に接触させる。


長年使用されていなかっただけに埃などで汚れているが、衛生上の観点から閉鎖する前に一度徹底的に清掃しているのだろう。生臭さや腐臭はしないのが幸いだった。


徐々に両腕両足への力を増す。


勢いがつく前に落下速度を落としてしまわなければ、間違いなく転落死する。


ダストシュートは各階より縦のチューブで空間をつなげていた。チューブとはいっても耐久性を考慮して鉄製であることが多いのだが、経年劣化による錆や腐食で穴が空いていないとも限らない。欧米ではまだ使われていることが多いと聞くが、日本国内では一部家屋を除いて何十年も前に大半が閉鎖されている。


ここに調査に入る前に建物の設計図に目を通しており、ダストシュートの存在は確認していた。


緊急時の逃走経路としては危険度が高過ぎるため、使うのは最終手段だと思っていたのだが、まさかこんなことになろうとは想定外すぎる。


能力者とはいえ、俺には空を飛ぶことも体を鋼鉄のようにする能力もない。いや、そんな能力を有している奴のことなど知らなかった。最初から存在を否定する気はないが、肯定もできない。


作業服の袖が耐久性に優れていることと、中に厚手のシャツを着込んでいたおかげだろう。摩擦による熱は感じない。


ただ、両足は作業ズボンだけのため、あまり強く接触すると熱を感じた。さらにチューブの鉄板には大小の凹凸があり、それが両手両足に少ないながらもダメージを与えている。


再び上階からバチバチという音がした。


上部を見上げなくとも、あの白人男性が能力を行使しようとしていることがわかる。奴の能力は電撃か雷撃を発生させることではないかと推測できた。


攻撃特化の能力というわけではない。


人間にはもともと生体電流という微弱な電気が流れている。人は血流や脳からの命令、各細胞同士の連携など生体電流がなければまともな生活を送れない。


あの能力者は生体としての基礎能力が派生し、それを外部に攻撃性のあるものとして展開できるということだろう。もしかすると、機械の動力源など別の使い方もできるのかもしれない。


とにかく、今大事なのはその攻撃から逃げのびなければならないということだ。


今の俺は、真の実力を出すわけにはいかなかった。






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