表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バベルの塔  作者: らす太
8/17

別天津神《コトアマツカミ》

 その日俺達は秀子の連休に合わせ群馬県の山村部にある温泉に来ていた。

 昼間は宿の周りをぶらぶらと散策して、夜は露天風呂を楽しんだ。

 夕食は山菜料理とイワナの塩焼き、水沢うどんなどに舌鼓をうち、久しぶりに心が安らいだ。

 夕食後テレビをつけると、最近流行りの都市伝説番組がやっていた。UFO特集だった。

 俺は布団に横になりながら、秀子は、窓際のソファーで携帯をいじりながらその番組を見ていた。

 「なぁ。UFOってなんなんだ」

 「さぁ。よくわからないわ」

 「宇宙人ているの」

 「それはいるわね。元々宇宙人だった魂が地球に来たり、地球人だった魂も他の星に行くことはあるから」

 「地球の神様と宇宙人の神様は別なの」

 「霊界には何層もの次元があるのよ。上の世界では宇宙全体と繋がっているの。でも、それははるか高次元の存在が司る世界。別天津神(ことあまつかみ)の領域よ」

「別天津神…」

「そう。この世界と神を造った存在」

 


 秀子が寝た後、俺はなかなか寝付けず夜中にもう一度、露天風呂に出かけた。

 脱衣所には他の客の着替えやタオルは無く。どうやら先客は居なさそうだ。

 露天風呂は24時間照明がついている。しかし、空は月も無く星もまばらで、露天風呂の周りは静かな闇が囲んでいた。

 湯船に浸かっている時だった。暗闇に眩い閃光が走った。

 見上げると、無数の発光体が浮遊している。その数はどんどんと増す。

 突然そこに現れるもの。何処かから飛んで来てそこに加わるもの。その数も光の量も増していった。

 発光体は飛行船なのか。でもその動きは理解できない。いくつかの発光体は合体して大きな光の塊になるし、逆に分裂するものもある。

 20分程俺はその天空ショウを見ていた。が、その発光は一瞬で同時に消えて無くなった。

 穴の中に一斉に隠れたかのように。闇の空に潜って消えた。

 それ以降俺は頻繁にUFOと遭遇する様になる。


 俺達が東京に戻り、暫くしてアメリカ国防省がUFOに関する調査チームを編成すると発表した。

 表向きは、あくまでも敵国の武器の可能性を視野に入れてとの事だが。

 





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ