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具のないみそしる  作者: ひお
現世
2/18

ゆめ

 



 ⁂




 秋の午後。

 木漏れ日の差す誰もいない神社で遊ぶ。

 どんぐり山を駆け下りて、落ち葉を蹴って。


 かさかさ ぱりぱり ばりばり くしゃり


「白いおせんべいの音がする」


 お口に入れると溶けちゃうおせんべい、食べたいな。

 そうだ、ママにもらおう。


 立ち上がって辺りを見渡す。

 だけど公園には誰もいない。


 そういえば私、どうやって公園に来たのかな。

 わからなくなっちゃった。


 ママどこ?

 なんだか怖いよ。


「ママ」


 小さな声で呼ぶと、葉っぱを踏みしめる音がした。

 振り向くと、そこにいたのは知らない男の子。

 淡い茶色の瞳、赤みがかった肌が不思議。

 パパが着ている様な糊の利いた白いシャツ、折り目の付いたハーフパンツが黒髪にとても似合ってる。


 君はだあれ?

 私、ママを探しているの


 そう言おうと思うのに、言葉が出てこない。

 数秒見詰め合っていると、男の子は優しく笑った。


「一緒に遊ぼう」


 男の子の言葉を聞いた瞬間、ママを探そうとしていた不安を一瞬で忘れ。

 大きく頷いて、男の子と一緒に駆け出した――




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