029
後日談というか翌日談。
目が覚めたら朝だった――窓から入る光は部屋をさしベットで寝ている僕と、僕の上に抱き着くように寝ている少女を照らしてすごく暖かな朝だった――少女の金髪を照らし宝石のように輝いて見えるのもまたぽかぽかとした感じ、より僕をそう思わせた。
もう朝なのか――そう思うほど、日差しは暖かく柔らかった。
そういえば、ミレアと何か大切な話をしていた気がするが、しっかりとしか思い出せずほんわりとしかえ思い出せなかった。この子に加護を与えたという話をしていたことは覚えているが正直その辺のことは割とフワッとしている――まあ、ろくな事ではないだろう。ミレアが言った通り僕は彼女に嫌われる気なんてないのだから。
思い――僕は暖かな日差しのぬくもりに負け目を閉じ、二度寝でもしようかと目を閉じた――昨日まであれだけのことがあったのだから少しぐらい寝坊しても文句は誰もいいまいそう思って・・・。
僕が目を閉じたとほぼ同時にノックする音が聞こえ、扉が開いた。目を下ろし見ると、昨日僕たちをこの部屋へ案内したメイドさんが部屋の扉を開けたのだった。
――っと、開けたのはいいが、口にまあっと手を当て「失礼いたしました、もう少々時間空けてまた来ますのでごゆっくり。ほどほどに・・・」なんて顔を赤らめ扉を閉めて帰っていった――いったい何だったのだろうか・・・。
ちなみに、メイドさんは20代ぐらいのおねーさんだ。
なんだろう何故入ってきてそうそう顔を赤らめ出て行ったのだろうか・・・。
とは思ったが、目を下ろし僕は僕に抱き着きスヤスヤと幸せそうに寝ている少女を見て理解した。がっちり僕の体をホールドして僕の胸の上で寝る彼女は何も来ていない、真っ裸だ、対して僕も全裸ではないがパンイチの状態である。これははたから見れば物凄くよろしくない光景だ。
なるほど、これは顔を赤らめて帰る訳だ。ベットが二つあるにかかわらず一つのベットで裸で抱き合って寝てるのだから、そんな誤解されてもおかしくないと言える。でも、この子まだ子供だぞ?そんな誤解さるのか?
考えるも、まあどうでもいいか・・・。
メイドさんには悪いが言葉に甘えてもう少しゆっくりさせてもらおうと思う。暖かい日差しと、抱き着く少女の柔らかさと温盛で眠気がさそい、もう一度眠りにつく。
できればこの幸せな時間が永遠に続けばいいのにと・・・。
1章 完