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正しき魔王の旅記  作者: テケ
1章 偽善ジャスティス
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 冷たい空気の感触と共に、戻ってきました。生き返りました。


 というより、半強制的に押し付けられるように、ウンディーネ様は結局、アンジェの質問に答えてはくれませんせんでした。


 それに本当に生き返ってきたんですね・・・。ウンディーネ様がこちらを見て微笑んでいます。


 そにしても・・・。本人から聞いた方がいい・・・


 誰のことなのだろう。


 おかさんのことではないのだとは思う。でも――じゃあ――、


 ――良かった!


 生き返り、体を起こしたアンジェは、その言葉と共に、強く抱きしめられました。


 突然のことに、驚きました。


 どうしたんでしょう、なんなんでしょうこれは。


 でも、すごくすごくうれしいです。


 こんなにもお兄さんはアンジェのことを、心配してくれていたんですね。


 ありがとうございます。


 大丈夫?と聞かれ、アンジェは頷きました。


 大丈夫です、だってこんなにも心配してくれる人なんていなかったんですから・・・。うれしいです、大丈夫です。


 その瞬間、カランカランと牢の鉄の檻が斬れて、なくなりました。


 そして、同時にガチャりと誰か入ってきました。


 アンジェとお兄さんは扉を開けた人を見ます。


 あっ・・・兵士です・・・。


 その瞬間――アンジェが誰が入ってきた理解した時には、お兄さんはアンジェから離れ飛び出していました。


 お兄さんは斬られた牢の檻の棒を手に兵士を必死な表情で殴り倒し、そのまま何度も何度も打ちつけます。それはひどくショッキングなことでも、何故だかアンジェはスッと安心と、スカッとしたものがありました。


 いままでアンジェをいじめた兵士が、お兄さんにやられる。それはすごくうれしく思うのです。


 お兄さんが、兵士を打ち付けるのを止め、檻の棒を投げ捨てます。


 そして、アンジェの手を取り、走れるか聞きます。もちろん大丈夫です、アンジェの体は傷や痛みが消えています、万全の状態です


 首を縦に振りました。


 そして、アンジェはお兄さんに手を引かれ、牢をの部屋を一緒に飛び出しました。




 牢を出てしばらく走りました、道を曲がり、階段を上がり、自分がどこに居るのかはわかりません。


 ただ、お兄さんに手を引かれるまま、走っていました。


 お兄さんも、アンジェも、必死でした。必死にこの建物から出るために・・・。ですが、ばったり会ってしまいます。兵士に。


 途端、お兄さんがアンジェの手を離して、道を曲がってばったり会ってしまった兵士二人、に牢の棒を振り上げて飛び出しました。


 お兄さんが、兵士の片方に牢の棒を振り下ろしました。


 でも、もう一人。


 ――っ!?


 お兄さんに槍を振りかぶる兵士を見たん瞬間、アンジェの意識は消えました。いえ、消えたというより途切れたというのでしょうか。


 気づくと、アンジェは手を前に出して、魔法を使い氷のナイフを撃っていました。それも――一度に複数。今まで同じように氷のナイフを撃ち飛ばしたことはあります。でも・・・。


 こんなにもいっぱい出せたことはありません。


 出せてもせいぜい一個や二個、こんな五本や六本も出したことありませんしかもこんな威力で。


 これが――女神様の力・・・・。アンジェの魔法の力も上がっているのでしょうか・・・。


 ただ、おかしいです。何故アンジェの意識は途切れたのでしょう。すごく、すごく不思議です。おかしいです。


 これが、女神様の言っていたことなのでしょうか・・・。少し不安になります。


 ――それでも、これはアンジェのやったことです。


 お兄さんに聞かれ、首を縦に振り、再び手をつなぎ走りだします。




 走り出して、階段を上がると地下を出たようです。


 吹き抜けた窓のから、外の模様が見えています。


 ようやく外に出れる、そう思いました。でも、どうしてお兄さんはこんなにも深刻な顔をしているのでしょう。


 なにか不安ごとがあるのでしょうか・・・分かりません。


 もうすぐ外に出れるのに。うれしいはずなのに、なんでこんなにも、不安な・・・。


 それでも、アンジェ達は走り出口を目指しました。


 薄暗い、外から刺す光のみ室内をはだしでペタペタとかけて、進みます。


 そして、ついにお外への扉を見つけました。


 お兄さんに手を引かれアンジェとお兄さんは、扉を開け外へと飛び出したのです。

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