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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

コンクリートの中で…。

作者: 海原 川崎

薄い空気を必死に求めるように薄暗い空間で男女が体を求め合っていた。

 コンクリートで出来た壁に反発する液と液が混ざりあう音と、世間体を忘れて喘ぐ声のせいでこの空間全体が淫靡な雰囲気で満ちている。

 そんな空気に飲まれてまた二人の人間が体を求め始める。

 口、胸、陰部、全身の快楽部からねっとりと混ざり合う音が響き渡る。

 一人、また一人と全身の疼きを抑える為に身動きを止めたかと思えば、知能が無い猿の様にお互いの肉体を絡める。

 縄の様にお互いの体を絡ませる光景は傍から見たらただの野蛮な行為にしか見えないのだがそんな他人の目すらも人々にとっては快楽の一部なのだ。

 また一人、二人と行為を始める。狂った様に腰を振う、狂った様に喘ぐ。狂った様にお互いを求める。

 やがて一人では飽き足らず複数で行為に及ぶ者まで出てくる。人数が増えれば増えるほど人々は羞恥心を忘れ自分の心の淫獣を表に出し暴れ狂いだす。

 やがて行為を終える時間が迫ってくると女性は男性の顔面を噛み千切り始める。

 首からしたたり出る血など気にもせず顔面を食べ始めた。

 男性はやられた事に驚き体が動かなくなってしまうが,そんな事を気にもせず女性の方は顔面を食べきった後は腕を毟り取って食べ始めた。

 空間は先ほどの様な淫靡な空気は消え部屋に居る男達全員が女に食べられている。

 骨を砕くような音が部屋中に響き渡り、やがて肉を毟る音もたびたび聞こえてきた。

 やがて全てを食べ終えると雌カマキリは満足げにその場から離れた。

 その光景を見た私は満足げにビデオカメラの録画ボタンを停止させた。

がおー。カマキリだぞー。がおがおー。

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