2月の奮闘
●節分(2月3日)
節分セットと称し、福豆、鬼の面、みたらし団子をセットで販売。
「みたらし団子はお口直しにどうぞ」と書き添え、ミニサイズのみたらし団子を販売したところ「手間が省けるわぁ!」と大好評。
しかし後日「結局福豆でおなかいっぱいになっちゃうから、みたらし団子はいらないわねぇ。ほほほ」と和やかに談笑する奥様方をみかけ、涙で枕を濡らすことになる。
●立春(2月4日)
商店街の花屋と結託し、「立春フェア」を開催。
花屋で春の花を使った立春ミニブーケを買うと立春みたらしが、または、立春みたらしを買うと立春身にブーケがもらえる1日限定フェアである。
なお立春みたらしとは、春らしさをアピールすべく、梅の花のような形の団子を作り、みたらしあんをかけたみたらし団子だ。
もちろん、立春フェア限定団子である。
「妻や家族へのお土産にちょうど良い」と好評で、予定よりも早めに完売!
しかし後日…
「花形のお団子はかわいいけど、味がいつもどおりでなんかガッカリだったわぁ」
「もうちょっと工夫がほしいわよね。悪くはないんだけど…」
という奥様方の雑談に、涙で枕を濡らすことになるのである。
●建国記念日(2月11日)
「建国記念日といえば、やっぱ日の丸だよな!」ということで、建国記念日限定みたらしセットを販売。
お月見のときに食べるような白い団子に、レッドに協力してもらって作った梅あんを使った団子で日の丸を。
そして、みたらし団子は旗をくくりつける棒に見立て、日の丸団子の横に配置したものが、建国記念日限定セットである。
梅あんの団子が好評で、新しい定番品が生まれることとなった。
しかし後日…
「建国記念日限定の梅あん団子、おいしかったわよねー。」
「本当!アレ、気に入っちゃった♪」
「でもみたらし団子を入れる意味、あったのかしら?」
「さぁ…?」
という奥様方の雑談に、枕を涙で濡らすことになるのである。
●バレンタインデー(2月14日)
カカオブラックと結託し、各種バレンタイン用みたらし団子を作成&販売。
内容は・・・
・団子の中にチョコレートを入れ、みたらしあんをかけたもの
・チョコレートを練りこんだ、マーブル団子にみたらしあんをかけたもの
・チョコレートカラーならイイんじゃね?とばかりに、黒糖を混ぜ込んだ団子にみたらしあんをかけたもの
・ココアを練りこんだ団子で、みたらしあんをくるんだもの
・チョコチップを混ぜ込んだ団子に、みたらしあんをかけたもの
等々…。
とにかく、これでもか、これでもか!とバレンタインっぽさをアピール。
さらに近所の文具店や服飾店と協力し、バレンタインフェアを開催。
それぞれの店でバレンタイン向け商品(みたらし団子、万年筆、ネクタイ…など)を購入すると、もれなく割引になるというちょっとお得なフェアである。
そのかいあって、バレンタインフェアによる商店街の売上は上々。
しかし後日…
「あのバレンタイン用みたらし団子、どう考えても義理にしか使えないわよねぇ」
「でもおかげで、本命用のプレゼントが安く買えてラッキーだったわ♪」
という雑談に、涙で枕を濡らすことになるのである。
ここに書かれているバレンタイン用みたらし団子は、作者の妄想です。
似たようなものがあるとしても、その商品とはまったく関係がありません。