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序章
「ふはっ。ついに抜け出してやったぞ！！」
遠くに見える城のような屋敷を見ながら森の中で少女は叫ぶ。
少女はエルメリーには有り得ない真っ赤なボブくらいの長さ髪に真っ赤な目をしていた。
目には何かの模様が見える。
押さえている肩から背中にかけては血が滲んでいる。
大きな怪我はそれぐらいだが、全体的にぼろぼろだ。
「あっはっはっはっはっはっ。」
何かが込み上げてきたらしく楽しそうに笑っている。
しだいに笑い声が小さくなっていき少女の体がフラフラしてきた。
必死に立っていようとしているがドサッという音がしてついに倒れてしまった。
