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【⭐️5,000ブックマーク】愛用のクッションがどうもなにか変【累計350万PV】  作者: 一級フラグ建築士
第3章 なんかクイーン・ビーを討伐したいんですけど

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深淵の観測者「黒川理恵」

連載始めたときは、「ありえない」って笑ってた、ブックマークが100件に到達しました。

本当に…本当に嬉しいです!ありがとうございます!

 覚醒した私の目に最初に飛び込んできたのは、私を抱える佐藤さんだった。次に、加藤さんを引きずる霧島さん。そして、ヤツと対峙してボロボロになった金田さん。佐藤さんはずっとヤツの方向に集中して、なんらかの魔法…私の魔力観察では、地魔法のように見える。頭はまだすこしぼーっとしているけど、なんとか周りの情報を把握しようと、脳を回転させる。


 「それはもう見ました。ストームカッター。」


 次の瞬間、ものすごい轟音とともに、風魔術の類が発動したのを感じる。霧島さんのブリザードコフィンの時にも感じた、強い魔力を感じる。いや、あの時以上かもしれない。


 「!?ウインドウォール!」「グラウンドピット」


 霧島さんと佐藤さんが、魔法を行使したのを感じる。私はその間に、新たに獲得した光魔法を使い、自らにかかった恐慌の影響を取り除く。頭がクリアになっていく。光魔法に変換した魔力を、体に巡らせるだけでみるみるうちに、頭にかかったモヤが晴れていく。続けて、一部のステータスを確認する。『氷魔法強化I』のために、『氷魔法I』が『氷魔法II』に強化されているのを確認。


 アレと戦うには、まず、近接戦闘は論外。私には金田さんの動きは不可能。ならば、魔法での遠距離攻撃一択だ。となれば、手持ちで一番強力なのは強化が入った『氷魔法』であり、次に明らかにヤツに対して特攻がありそうな『光魔法』しかない。だが、それだけじゃ駄目だ。


 称号の効果とクエスト報酬で、セキュリティ機能を取得した時に大部分が消滅した、私の好きに使える『SP』は、現在『275』まで戻っている。直感に従い、今必要なスキルを取得する。前は知らなさすぎて、だからできなかった。でも、今ならできる。何故なら今の私には、『スキルDBへのアクセス権限』があるから。


 私は魔法使いになりたてだ。絶対に霧島さんほど、魔法はうまくない。魔力制御もうまくできない。だから今はスキルに頼る。霧島さんの魔法、佐藤さんの観察力、金田さんの勇気、加藤さんの分析力。僅かな時間だけど、全部、全部見てきた。だからそれらを真似る。


 魔法使い系の『魔法合成I(50)』『高速詠唱I(50)』『魔力制御I(35)』、探索者系の『弱点看破I(60)』『思考加速I(60)』『強化魔法I(20)』を取得する。…きっかり275だ。たぶん中級魔法使いじゃなかったら、前者はもっとSPが必要だったんだろう。同じく上位探索者じゃなかったら、後者ももっとSPが必要になったんだろう。


 『強化魔法』で『スピードブースト』を使い自分の時間を加速、更に『思考加速』で脳の処理を加速。『弱点看破』で相手の弱点を分析し、『高速詠唱』『魔法合成』で、氷魔法と光魔法を展開。『魔力制御』で確実に狙う。『スキルDB』では『魔法』のことまでは解らない、だから真似する。大丈夫、あの時私は、霧島さんの魔法をちゃんと観ている。


 『アイシクル・パレード』をベースに、同様の光魔法である『パニッシャー・パレード』を混ぜる。そして、胸から溢れる勇気と魔力をありったけ重ねてゴリ押しする。2つの魔法と、私の勇気が混ざって、新しい、一つの魔法が完成する。すべてを凍らせ砕く氷の柱が、混沌を打ち払う光を纏い、敵を打ち払い、そして、十字に重なる。


 「アイシクル・パニッシャー・クロス」


 光を纏った2列の氷柱の行進が、敵を十字に貫く。効果は絶大のことだろう。私は立ち上がって、叫ぶ。飛び散った氷の破片と光が、キラキラと光り輝いて、倒すべき敵の姿をはっきりと映し出す。もう、恐怖はない。溢れる魔力と勇気が私を動かす。


 「お前なんか!許さないんですけど!」

次回、決着!?


新作あり〼

触手 in クーラーボックス(仮)

https://ncode.syosetu.com/n1200kj/

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