お前なんか!許さないんですけど!
起きたら、日間ローファンタジー連載中12位でした。…12位!?
((((;゜Д゜)))) 1 2 位 ! ?
もう無理、踊るしかねぇ!ありがとうございます!!
「ま、こんなもんですかねぇ。」
「やろぉ…。ざけんな。」
金田はまだ立っていた。奥の手を切りそしてなお、持久戦に持ち込んでまだ立っていた。まさに『不撓不屈』の名前に相応しい活躍をしていた。霧島の牽制とこちら側だけが持つ優位性を最大限に活かして、ナイアを相手に死闘を繰り広げていた。だが、もう間もなくMPが尽きる。佐藤は黒川を守るために、霧島はナイアを牽制し加藤を守るために、有効打に打って出られない。そのために生まれた、長時間の膠着状態を、金田はまさに最前線で支え続けた。
「…遊びすぎましたね。実験結果の回収もしたかったんですが、これ以上遊ぶと増援が来ないとも限りませんねぇ。上のバカからは連絡がありませんし。アイツ、死にましたかね?」
「上のバカァ?」
「あなたには関係ありませんよ。じゃ、そろそろ死んでください。」
ナイアから今までにない程の魔力を感じる。同時に、ナイアの集中が一瞬であっても金田に寄ったのを、霧島の感知と佐藤の観察眼は見逃さない。
「ッアイスウォール!」
発生が早いアイスウォールを金田の前に展開する。
「それはもう見ました。ストームカッター。」
「!?ウインドウォール!」「グラウンドピット」
が、ソレすらも遊びだと言わんばかりに、嘲笑いを浮かべたナイアは、霧島に向けてストームカッターを放つ。霧島は瞬時に更に発生が早い『ウインドウォール』を展開し、佐藤は秘密裏に準備していた『グラウンドピット』でナイアの姿勢を崩す。こちらも敵も、こちらの行動パターンを読んでいたのだ。
「…ちっ、うっとおしいですねぇ。」
「こっちのセリフだ、バケモンめ。」
「(これでまだ本気じゃないのか…やってられんな)」
『ストームカッター』は、『ウインドウォール』ぐらいでは防げない。だが、角度をつけることによって、軌道を変更することぐらいならできる。なにより佐藤の『グラウンドピット』のお陰で、ナイアがバランスを崩したため、そもそもの狙いが逸れた。轟音を立てる『ストームカッター』は、軌道を逸らされて、やはり轟音を立てながら、空洞の壁を深く抉って、壁の破片を広範囲にばらまいて消滅する。
「あー、危ない危ない。少し威力を強めましたが、これだと、『クイーン・ハニー・ビー』や『黒川理恵』に当たりかねませんね。一応あの無能二人も、死にかねませんか。」
「やっぱアレ、ユニークか。倒したかったんじゃぁなかったのか?」
「あの二人組が倒すことに意味があるんですよねぇ。」
「へぇ、なるほどねぇ。勉強になるねぇ。」
「「(ナイスだ(よ)金田。)」」
本気を出せばいつでも勝てる。でも『クイーン・ハニー・ビー』『黒川理恵』『モルモット』は死なせたくない。だから、片手間で遊んでやる。ナイアからはそんな油断が感じられる。実際はその通りだ。だが、その通りだからこそ、油断なのだ。
「…で、黒川理恵は?てめぇ、なんで狙ってる?」
「…喋りすぎました。あなたには関係ない。」
「へぇ、喋り過ぎたって自覚はあるんだな。」
「…チッ。」
「くたばり損ないの減らず口が」とでも思ったのだろう。故に、一瞬、ナイアの意識が金田に向く。その瞬間、金田が死に物狂いで稼いだ時間が実る。
「アイシクル・パニッシャー・クロス」
光をまとった2列の氷柱の行進が、ナイアを十字に貫く。
「お前なんか!許さないんですけど!」
立ち上がれ!汝の敵を倒せ!
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触手 in クーラーボックス(仮)
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