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【⭐️5,000ブックマーク】愛用のクッションがどうもなにか変【累計350万PV】  作者: 一級フラグ建築士
第1章 なんか探索者(仮)になりたいんですけど

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なんかいつも7限目が別行動なんですけど

 新しいSKILLを覚えたり、クッションの経験値を取得して数日が経過した。あの後も、潤沢なMPにものを言わせて、パッケージングの開封スキルをちょくちょくと利用している。よくよく考えたら、商品って何かしらの包装に包まれているので、あれにもコレにも使えるのだ。郵便物の開封からチョコレートの包み紙まで、包装・梱包であればなんでも開けられる。


 そこでひらめいたのが、風呂敷だ。風呂敷で包む程度ならば「包装」の範囲に入るらしく、風呂敷を利用すれば、ほぼなんでも包めるのだ。ゆえに最近では、私物を持ち歩くのには風呂敷を使っている。スキル一つで包めるし、開けれるしで、カバンを使うよりも簡単だ。あぁ、それから、ビニール袋にも効果があることがわかった。「これぐらいならいけるんじゃない?」と思いついて試してみたところ、見事にビニール袋と商品を分けることができた。ただ、流石にビニール袋ぐらいは「別に手で取り出せばいいんじゃないかな…」って思ったので、それっきりだ。


 それから地味に一番嬉しかったのが、プリンやジャム・はちみつだ。あまりにも、容器からはちみつが出ないものだから、試しに開封スキルを試してみたら、見事にはちみつの瓶を、梱包資材として指定できた。綺麗に瓶の中から、はちみつを丸ごと取り出すことができたのは嬉しかった。はちみつって地味に高いし、容器に残るしで、これが全部使えるのは嬉しい。おかげで、いつもよりヨーグルトを食べすぎちゃった…。


********************


 さて、入学してから一週間と少しが経過して、明日は3回目の『探索者基礎』の日だ。つまりは、2回目の校庭での訓練日なんだよね。だが、ここで一つ問題があるんだよ。そう、私の棍棒だよ!前回の探索者基礎の訓練で、棍棒はへし折れて、見るも無惨な姿に変わってしまった。


 結局はなんか、「探索者協会が用意したマト側になんか不備があった」という事で、新品を買い替える必要なくて助かったんだよね。で、その棍棒の支給が今日。前回と同じく探索者協会から派遣されてくる探索者さんが、新しいやつをもってきてくれるんだって。そうそう、盾の支給も明日らしいんだよね。


 この盾なんだけど、よく警備員が使うような、ポリカーボネート製の小型防護盾になっていて、当然片手で取り扱える大きさと重さになっている。集団探索では生徒の安全を確保するために、この盾を装備することが、必須になっている。そして、明日の訓練は、『盾の使い方』を中心にやるらしい。


 で、昼休みなんだけど、今日の7限目も経理部に行って勉強するものだと思ったら、私だけ別の部屋に来て欲しいとのこと。どうやら棍棒を渡すついでに、なんか頼みたいことがあるらしい。ちなみに、簿記の方は渡されたテキストを、経理部で熟読している最中だ。特に『簿記学』の方は隅々まで読んでほしいと言われている。


 そんなわけで、またしても7限目はクラスの皆とは別行動…。奏から「またぁ?」って不審な目を向けられたけど、私わるくないもん…。たぶん。


********************


 で、呼び出された私は、普段は空き教室になっている1Fの多目的室に。扉を開けたら、見たことある人がいた。確か、前回の探索者基礎で、指導してくれた探索者の人だ。それと隣に知らない人がいるけど、たぶん服装的に探索者協会の人かな?


 「やぁやぁこんにちは、黒川さん。」

 「どうも黒川さん、こんにちは。」


 「こんにちは。えっと、確か探索者の佐藤さんでしたよね。あと…探索者協会の方ですか?」


 「えぇそうです。探索者協会の岬です。よろしくね黒川さん。」


 …ところで、あの、お二人の後ろにある、その大量の段ボールの山はなんですか?

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