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【R15】温泉の湯船はスクエアの形をしているか?

R15です。(残当

 「クーちゃん!洗いっこしよー!」

 『いいですわよ!』


 普段はそれなりに静かな、雨岩温泉の大浴場であるが、今日はほんの少し賑やかである。土曜日ではあるが、宿泊シーズンではないためお客の入りも今日は少ない。そもそも、GW明けであり、春休みと夏休みの間になる5月後半から6月中旬というのは、ホテルにとっても閑散期である。…故に、宿泊費も安いのであるが。


 そもそもホテルとは、ピーク時に稼働率が7割~MAXになるように設計されている。これはホテルの種類にもよるが、雨岩温泉ホテルのような観光地にある宿泊施設であれば、繁忙期で最低7割は確保したい。…つまり、それ以外の時は、意外とホテルの稼働率は5割を下回ることも多い。それが閑散期となると、ヘタをすると3割という事もある。年間を通して平均をとれば、5割後半~6割程になるだろう。


 つまり、この閑散期、雨岩温泉ホテルの宿泊客は少なく。また偶然にも、土曜日だというのに、宿泊客がまた一層少ない日となっていた。この日の稼働率としては、3割あるかないか…ぐらいである。


 そのため、本来は人が絶えることがない、このホテルの大浴場であるが、何故か、実質黒川達だけの貸切状態となっていた。故に多少、騒がしくしたって構わない。普段は静かな大浴場であるが、今日ばかりは、女子高生達の声で溢れている。


 『きゃー!くすぐったいですのー!』

 「あははは!」

 「私も混ぜてー、えーい!」

 「きゃぁ、カナカナ!いきなりは反則!」

 『ですのー!』


 早速クーちゃんに絡んでいるのは当然ながら、京ちゃんである。京ちゃんは当然ながら、だれにでもグイグイと行く。クーちゃんに対して、洗いっこを提案して、早速背中を洗っている。クーちゃんはクーちゃんではしゃいでいるし、更にはそこに奏が乱入しに行った。


 ちなみに、奏とは、小学校・中学校も一緒だったし、一緒にお風呂に入ったことは何度もある。宿泊学習とかでも、大浴場にグループで入浴だし。お互いの家に、泊まりに行ったこともあるしね。ちなみに、奏のはかなり大きい方だ。…ぐぬぬ。


 ただ、自分とそっくりなクーちゃんが、もみくちゃにされているのを見るのは、ちょっと複雑。


 「賑やかだねさーちゃん。」「そうだねうーちゃん。」


 クーちゃんと京ちゃんが、ぎゃーぎゃー言いながら洗いっ子している一方で、田中田さん達は、静かにゆったりと堪能している。あの二人は普段からも、一緒に入ってるらしい。うん。下手すると双子以上に仲が良いんじゃない?まぁあの双子に使われるぐらいだしなぁ。


 「雫、ソープとってもらえる?」

 「はい、海。」


 先輩方二人も、普段から一緒にダンジョン探索してるのもあって、皆で入浴するのはなれてるっぽい。そう言えば、ダンジョン施設には、公衆シャワーとかもあったね。普段からよく使ってるんだろう。


 「ふぅ…。はぁ…。生き返る~。これでサウナがあればー…。」


 霧島さんは、広い湯船に横になってご満悦だ。あと霧島さんが言っているように、この温泉ホテルにはサウナが無い。これだけの施設ならあってもいいと思うんだけどね。というか、霧島さん。朝食からオリエンテーションの間も、ちょっと具合悪そうだったんだけど大丈夫かな?


 「…いいお湯ですね。」

 「…そうですね青山さん。」


 利香ちゃんと成宮さんは、私から近い位置にいるが、二人とも口数が少ない。なんとなく、私との間に微妙な距離感がある。特に成宮さんは、今回の皆の宿泊費を全額負担してるってことは、一番来たかった人のはずだ。…なんだろう、お互いに牽制しあってるというか。なんか変な感じだ。


 …あれ?比良坂さんは何処行った?比良坂さんを探そうと、周りを見渡そうとしたその時――


 <<もにゅ>>


 『あら、スレンダーなのに意外と。』

 「きゃぁ!!」


 いつの間にか、背中からにゅっっと出た手が、私のを揉んでいる。「都市伝説じゃなかったのか。このイベント。」「本当に揉む人存在するんだ。」「いつのまに後ろに?」とか、いろんなことが頭に巡るけど、言葉にならない。当然そんなふうに迷っている間も、比良坂さんの指は動き続ける。


 <<もにゅもにゅ>>


 「…離してもらえます?」

 『あら?お嫌?』

 「…離してもらえます?」

 『いけずですね。』


 <<もにゅもにゅ>>


 「…そろそろ本気で怒りますよ?」

 『あらあら。逃げられちゃった。うふふ。』


 …おふざけにしては、ちょっとシツコイな。警戒すべきは成宮さんじゃなくて、こっちの比良坂さんか。はぁー…、何が狙いかね。

黒川「ところでなんで温泉回を?」

作者「なんか成り行きでこうなった。」

黒川「ノープランかい!」

作者「正直温泉シーンとか考えるの苦手で…。」

黒川「じゃぁなんで温泉にしたん!」

青山「(馬鹿みたい…)」


別作あり〼

触手 in クーラーボックス(仮)

https://ncode.syosetu.com/n1200kj/


青空設置しました。

https://bsky.app/profile/sternjp.bsky.social


白鳥先輩と赤池先輩のキャラ、たまに取り違えてるし、たぶんどっかで取り違えてるのでいずれ確認する。()

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