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【⭐️5,000ブックマーク】愛用のクッションがどうもなにか変【累計350万PV】  作者: 一級フラグ建築士
第三部 第9章 なんかスキュラ娘と同居するみたいなんですけど
202/221

なんか獲得EXPの補正が変なんですけど

 いろいろと問題が増えたが、当初の予定通り『■■■■■の鱗』を空き缶にしまった上で、とりあえず人間には簡単に開封できないように、金属のチェーンと針金でギチギチに封印する。スキルを使われたり、人外…とくに上位存在だったら簡単に開けられるし、場合によっては箱ごと食われたりもするだろうが、とりあえず普通の人間に開けられなければそれでいい。


 そのうえで、『パッケージング』を使ってマジックバッグにしまい込む。…同様の作業を『白濁した宝玉』にも実施する。これで、とりあえず今までみたいに隠し場所にビクビクする必要は無い。


 一番問題となる『クッション』については、この封印作業はしないが、マジックバッグへの収納を考えている。ただし、よく使うことと、違和感なく使う必要があるので、代替の偽装工作が終えるまでは現状維持とし、ベッドの上に置いたままにしておく。


 一番安心なのはバッグにしまい込んで使わないことだが、ダンジョンに入らなくても経験値稼ぎができるこのクッションを毎日使わないという選択肢は、今のところない。とりあえずとして長期に渡って使用しても、当初の想定とは違い問題がみられないので、今後は利用頻度をあげていく事にする。


 といっても、毎日毎日クッションをドカドカ殴ったり、踏んづけたりするのは、逆に違和感があるので、通常の使用方法…つまり、クッションに座ったり、クッションを枕にしたりというような方法で、違和感のない程度で使うべきだ。


******************************


 …さて、クッションから得られるEXPはたかだか、40EXP程度だ。それなのに、なぜこれほどまでに、以前の方針を撤回してまで、私がクッションを使いたいのかいうと、これは『獲得経験値の低減補正』が関係してくる。


 まず現状の私のEXPだが、そこそこ溜まっている。双子と戦ったり、クエスト報酬を貰ったり、海の貴婦人ダンジョンで戦ったり、と経験値を獲得する機会は多かった。例えば海の貴婦人ダンジョンでは、緑のタコなんかを多めに倒している。


 この緑のタコだが、見かけに寄らず結構もらえて、最初に倒したときにはEXP獲得補正付きで、28EXP(+180%)を獲得している。だが、体感だと20匹ぐらい倒したあたりから減り始め、30匹目あたりで2~3EXPまでに減少した。つまり、同じ敵を倒せば倒すほど、もらえる経験値は少なくなっていく。個体差があるのだろうけれども、概ねこの事実は変わらない。そして、結局、緑のタコを例えば40匹程度倒した場合、補正付きの私の場合は


 20匹目 28EXP (補正なしで10EXP)

→21匹目 25EXP (9)

→22匹目 22EXP (8)

→23匹目 19EXP (7)

→24匹目 16EXP (6)

→25匹目 14EXP (5)

→26匹目 11EXP (4)

→27匹目 8EXP (3)

→28匹目 5EXP (2)

→29匹目 3EXP (1)

→30匹目 3EXP (1)


 というふうに、獲得EXPが低減していく。この場合の累計獲得EXPは『686EXP』となる。だが私には、『+180%』の『経験値獲得補正』と、『神話生物を従えた者』による『取得経験値低減の緩和』がある。つまり、その補正の影響を受けて、この獲得EXPなのだ。


 つまりは、EXPの獲得量は、もっと低減が早く強く、獲得EXPの補正ももっと低い。私の持つEXP確保補正のうち不明項目∀が『100%』を占めているので、その補正を取り除くと、通常は『30%~80%』程度の獲得補正しかないと考えていい。


 これらの影響を考慮し、『EXP獲得補正+80%』で、この低減が10匹目→20匹目発生すると仮定した場合を考えよう。獲得EXPの低減は、18→16→14→12→10→9→7→5→3→2となり、累計獲得EXP『260EXP』にまで減少する。これはかなり大甘に見積もった数値であり、実際にはもっと少ないだろう。


 さらに言えば、これは私も最近知ったことなのだが、低レベルだとレベルがあがりやすく、高いレベルほどレベルが上がりにくい。高いレベルになればなるほど、深層のモンスターや、ボスクラスを討伐しないと、経験値が入りづらくなる。高いレベルになればなるほど、この『獲得経験値の低減補正』が強くなるらしいのだ。更に言えば、自分より格下の相手を倒しても、取得できる経験値は大幅に低減する。


 つまりは、高難易度のダンジョンやモンスターに挑まない限り、どこかで、レベルはあがらなくなる。どれだけモンスターを倒しても、EXPが入らなくなるのだ。最終的には、数十匹たおしてようやく1EXPとかいうふざけた数値にまで低減される。スタンピードでもない限り、一人の探索者が一日に倒せるモンスターの数はたかが知れている。FPダンジョンの1・2階層のように、無害なスライムがどれだけでも存在しているような環境が珍しいのだ。


 まぁ、そんな探索者の中には、単騎で無数のモンスターを次々と討伐できるような、一部の(霧島や金田) (木花や千種)が存在する事はする。主に魔法に長けて継戦能力と火力の強い人とか、特別な殲滅方法を持っている人とか、あるいは、ただ単純にフィジカルモンスターな人とか…といった具合だ。つまり、人類の上澄みか、人類を辞めたような人だけだ。


 だが、このクッションは、どれだけなんどでも、獲得できるEXPは1回40EXPだ。そして、すぐにまた使える。2回潰せば80EXPだ。間に復元するまでのクールタイムが必要にはなるけれど…。


 つまり、このクッション。もう誰にもその存在を明かす事ができない。 

別作あり〼

触手 in クーラーボックス(仮)

https://ncode.syosetu.com/n1200kj/


青空設置しました。

https://bsky.app/profile/sternjp.bsky.social

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