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なんか家族が増えそうなんですけど

地上に出てきたスキュラ娘のお住まい探し

 というか、クーちゃんは、ペット枠で良くないだろ。その扱いでいいの?ねぇ?といろいろとツッコミを入れるところがあるんだけど。確かにモンスターだけど、必要なのは学校教育じゃないかなぁ。それに、私より年上のハズだよね?クーちゃんって。


 『よろしくですのー!』

 「まだ決まってないから!ちょっと話させて!」


 クーちゃんもうちでお世話になる気まんまんみたいだが、流石にちょっと待ってほしい。うん。私の一存で決めれるものじゃないし、ぶっちゃけ流石にこれがまかり通るとは思えない。両親も流石にOKは出さないだろう。というか、クロはまだモンスターでも黒猫ってごまかせるけど、クーちゃんの方はがっつりスキュラ娘だし。…いや人間態にもなれるはずだったけど、そういえば、地上に出てからずっとスキュラ娘のままだね?なんで?


 「…岬さん?なんでうちに?」

 「まず、大前提として先ほど話した通り、モンスターだとバレた時に、対外的にはテイマーの飼育環境下にあると言い訳ができる点が1つね。はい、これ、登録証明書。」


 まぁそうだろうね。やはりそれが一番か。しかもちゃっかり、登録証明書まで作ってきてる。これでOKでなかったら、一体どうするつもりなんだろう。


 「あのてっきり、岬さんの部下か何かだと思ってましたが。その娘がうちに来るんですか?」

 「そうですね。」


 あ、まぁそうだよね。部屋の奥から出てきたってことは、先にお母さんともあってるよね。この感じだとホームセンターにも一緒に行ったんだろうな。で、てっきり岬さんの部下と勘違いしてたと。当然だよね。っていうか、クーちゃんって、人前に出しても大丈夫だったの?

 

 「えっと、主人とも話し合いませんと。それに、モンスター?なんですよね?大丈夫なんですか?」


 お母さんからは、当然の反応が返ってくる。まぁそうなるなとしか言いようがない。食費とかお世話とかあるしね。それにがっつりスキュラ娘な状態をみてたら、それはそうだ。


 「問題ありません。そう言われると思って。」


 <<ピンポーン>>


 インターホンが鳴る。…このタイミングだとお客さんではないだろうね。うん。お父さんだろうね。言われなくても分かる。案の定、玄関の扉を開けると、本来もう少し帰りが遅いハズのお父さんが帰ってきていた。


 「ただいま。なんか今日は会社から、『定時前に帰れ。』って言われたから、早く帰ってきたよ。」


 知ってた。


********************************


 「なるほど、そのスキュラ娘をうちで迎えてほしいと。」

 「そういう事になります。」


 というわけで、珍しい家族会議タイムです。実質家族が一人増えるようなものだしね。いきなり『モンスターと同居して下さい。』と言われても、そりゃぁ困るよね。


 「本来、そういうのはもっと段取りとか、お試し期間や、審査などを経て決まるものでないでしょうか?また、本来は希望する探索者から、選ばれるものでは?」


 お父さんが岬さんに正論を返す。まぁそうだよね。私は一切希望してないし、事前に何も知らされていなかったし。


 「モンスターを受け入れる資格として、『テイマー』の職業が必要なのです。現在のところ、この職業の取得条件は判明していません。このエリアで『テイマー』の職業をもっていて、何かあったときに西部支部本部から一番近いところに住んでいるのが、黒川さんになります。」

 「また、こちらのスキュラ娘の心情的に、まったく見知らぬ探索者とは一緒に住みたくないという要望もあります。」

 「…うちの娘となにか接点が?」

 「もとは『海の貴婦人ダンジョン』に住んでいたモンスターなのです。そして、そのダンジョンで拉致されたそちらの理恵さんが、このスキュラ娘と一番に接触しました。危険なモンスターに追われている所を、真っ先に保護しています。」


 嘘では無いし、本当のことだけどなんだろう。なんかすごい微妙な言い回しだな。でも確かに、クーちゃんと一番に接触したのも私だなぁ。正確には向こうがいきなり、海から現れたんだけど。より危険なモンスターというのも、まぁ絶妙に嘘じゃないんだよな。実際たぶんダガンさんとイドラさんって危険だし。うん。確かに嘘は言ってないね。


 そして、もっともらしく私じゃないといけない理由を並べているけど、おそらく後付けだと思うんだよな。そもそもこの家は、私を守るためとはいえ既に監視されているし。つまり、私にクーちゃんを押し付ければ、今私に付けている監視をそのままクーちゃんの監視にも回せる。


 その上この家には、クロもいる。ようするに、この黒川家には、私・クロの二名の監視対象がいるので、そこにむりやりクーちゃんをねじ込もうっていう訳だろうな。あと、「何かあったら私の光魔法でなんとかしろ。」っていうのもあるだろう。


 「ふむ、お話は分かりましたが。すぐに了承できるものではありませんね。」

 「そう言われると思って、こちらを御覧ください。この娘をこの家で受け入れて頂いた場合の、一時金と、毎月の生活費の支給額となります。」

 「…前向きに検討させていただきます。」


 まって、いくら提示したのねぇ。それ。

涼しくなってきたー!

→30℃こえちゃった(‘、3_ヽ)_


別作あり〼

触手 in クーラーボックス(仮)

https://ncode.syosetu.com/n1200kj/


青空設置しました。

https://bsky.app/profile/sternjp.bsky.social

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― 新着の感想 ―
こんばんは。 金!金!金!保護者として恥ずかしくないのか!(保志○一郎ボイス
現ナマの暴力かー、このくらいの出費も痛くないだろうし。
やっぱり世の中、最後の決め手は「現金」ですよね。
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