なんか触手がニョキニョキ?なんですけど
ひっそり前話修正。
ようやく気温が26℃で安定し始めた…。このまま安定しててくれ頼む。
「また同じ手でやられた気がする。精神耐性IIIは持っていたはずなんだけどなぁ。」
気がつけば暗い海みたいな空間にいた。直前にひどく眠くなった所までは覚えている。幸いにして『精神耐性III』の影響か、それとも、なんらかのステータス値のおかげだろうか、意識だけははっきりしている。目を閉じる前に、中川さんや堺さんも膝をついていたのは覚えている。
とりあえずどうなったか現状を確認したい。…あ、そうだ、スキルを使って、クロと念話出来ないかな。自分から念話はした事がないけど、クロからされたことはあるので、なんとなく感覚でわかる。とりあえずスキルを発動すればなんとかなるだろう。
「クロー?聞こえるー?おーい?」
『聴こえます。そちらは大丈夫ですか?』
無事クロと念話することができたみたいだ。向こうからも念話を繋いでくれたみたいで、私側の負担が著しく軽くなる。クロには、テイマースキルとは関係なく、もとから念話のスキルがあるので、おそらくそちらのほうが強力なんだろう。種族としても、人間なんかよりも念話がやりやすい生物と考えていい。
「なんか知らん空間にいるけど、たぶん気を失ったよね?一体どうなってる?」
『ヒュドラが襲ってきました。理恵と何人かはヒュドラの催眠によって、眠ってしまった。おそらくアストラル体の世界に連れて行かれたと思う。』
「アストラル体?」
『説明する時間が惜しいので、今は夢の世界だと思っておけば大丈夫です。』
「わかった、私はどうすればいい?」
『そっちの世界ザーザーザーザーザー』
急にクロとの念話にノイズが入って、途切れる。うーん。妨害された?まぁしたとするなら、ナイアの言うところの首刈り女だろうね。うーん。困ったな。私一人では心細いし、勝てる気がしない。頼りになる佐藤さんや霧島さん、金田さんもいないとしたら、どうしようもないぞ。
流石に、こっちの世界で一人で戦うのはかなり厳しいよね。今度ばかりは死んだかも?あ、いやその場合、ナイアが介入してくるか。…そういう意味では不安はないけど、ナイアに守られることになるとはなぁ。かなり複雑。
そんな事を考えながら、あたりを見回していると、急に明かりがついて、見知った人が現れる。
「あ、見つけた。黒川さーん。」
「えっ?西園寺さん?」
「そうそう、追いかけてきたよー。ついでにクーちゃんも見つけたよ。」
『ですのー!』
なんで西園寺さんとクーちゃんがいるんだろう。というか追いかけてきたって言ったな。クーちゃんもいるのはなんでだろう。確か催眠される前から気を失ってたはずだけど。…あ、いや、まてよ?■■■■■の鱗を取り込んでるって言ってたな?あれはショックで気絶したんじゃなくて、クーちゃんだけ先にその繋がりをつかって、攻撃されてたのでは?
『気がついたら、この空間にいましたわ。話を聞いている最中に眠くなちゃって。結構長い時間彷徨っているのですが、変な生物もいて、必死に逃げてたんですわ!』
あ、たぶんそれっぽい。その変な生物がもしかしてもしかするんじゃないかな。
「どんなのがいた?」
『なんか灰色でぶよぶよシてますわ!』
「…もうちょっと詳しく説明できたりとか。」
『灰色のネバネバの塊から、触手がニョキニョキ?』
なんで疑問形?
『あ、あいつですのー!』
「えっ…!?」
クーちゃんが指を指した方向は…上だった。おそるおそる上を見上げると…灰色のねばねばから無数の触手がニョキニョキ?していた。こんな言う通りな事とかある?…そんな事を考えている場合では無い!
別作あり〼
触手 in クーラーボックス(仮)
https://ncode.syosetu.com/n1200kj/
青空設置しました。
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