なんか私の思いつきが発端だったんですけど
普通に死んでました。(‘、3_ヽ)_
とりあえずは、安全地帯にいるので、全員で情報をすり合わせする。いろいろと気になることや、細かい報告なども気になるが、まずはナイアから今起きていることを大雑把に説明をしてもらう。信じられるかどうかは別問題だが、ナイアの情報だけが頼りになるのは間違いない。
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『――つまりは、■■■■■が、いずれそこのスキュラ娘を媒体にして復活をせんがために、自らの力の数割を封じ込めた鱗を「神器」として、ダガンとイドラに託しました。そして、ダガンとイドラはその神器をこの洞窟に封印していたのです。ですが、外から来た首刈り女が、その神器をダガンとイドラに気づかれずに吸収した上で、長い時間をかけて大勢の人間やモンスターを食い漁り、力をつけることで、リーリエを乗っ取らんとしていたのです。数百年もの間、気づかれずに水面下でその触手を動かしつづけてきましたが、ここに黒川理恵が来たことで、ついにその引き金が引かれた感じですね。』
「私ここに来たの初めてなんですけど。」
『中に入らずとも、ダンジョンの近くまで近寄った事は?』
…あれかぁあああああああああああああああああああ!!!!!!!!私が、『このまま海を見に行こう。』って思いつきに身を任せて、確かに日商簿記検定のあとに、路面電車にのって『海の貴婦人ダンジョン』まで来ちゃったよ!中には入らなかったけど、出張所の入口手前までは来たんだよね!あの時!あの時か!
「…確か、簿記検定試験の後に、海を見に行こうと思って、そういえば、その時に赤池先輩ともお会いしましたね。霧島さんとも。」
『なるほど、二人共、ダンジョンに入ったのでは無いですか?』
「そうですね、私も霧島さんもはいりましたね。」
『間違いなく、それがきっかけですね。』
「これがきっかけと言われても、いくらなんでも理不尽すぎますわ…。」
『ようするにこの地響きは、そうやって長い時間をかけて力を蓄えてきた、首刈り女と、たまたまこのダンジョンに来てしまった、暴食の化身が激突している音です。』
つまり、この全ては、私がここに近寄ったのが全部の発端だったってコトになるけど。いくらなんでも『ダンジョンに近寄ったら化け物が暴れ出しました。』とか言われても、どうしろっていうんだ。
そんでもって、その結果起きたのが、このスタンピード。ヒュドラが動き出した為に、一斉にモンスターが逃げ出したわけだね。そこに派遣された偵察隊は白鳥先輩、赤池先輩、そしてリーダーの龍崎さんを残して全滅。それから、同じくヒュドラが暴れ出したことで、リーリエでのクーちゃんの監視が緩くなる。そしてその緩くなった警戒の隙をついて、クーちゃんが家出。
家出したクーちゃんを、ダガンさんとイドラさんが追いかけていたら、偶然にも私と一緒の所を発見。クーちゃんを確保するついでに、私も一緒にリーリエにお持ち帰りと。やっぱ拉致だったんじゃん。だが、ダガンさんとイドラさんも、ヒュドラが暴れていることに気がついて、クーちゃんと私を安全地帯に隠すために、この封印の洞窟に案内。でも、洞窟内の神器はもうヒュドラに食われていて、結局ここも安全じゃないと。
そして一方では、名古屋からS級冒険者が派遣されてきて、食べ放題の限りをつくしながら、最下層に到着。当然ヒュドラもそれを感知して、全部の分体を集めて、全面衝突の構え。佐藤さん達は介入してきたナイアと共に、そのS級探索者の後ろをついてくる形で、体力と魔力を温存して、最下層まで降りてきたと。
なんか…なんで毎回こんな大事に巻き込まれるんだろうかというか、今回は私が発端ではあるのか。いや、でも、私の責任ではないでしょ流石に。いやぁ、どうしてこうなったんだろう。ちょっと西部支部に蜂蜜製品の試食会に来ただけだったんだけどなぁ。どうしてぇ。
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あの後も、細かい情報を交換した。とりあえずはしばらくここで、じっとしていることにする。というか、外からは未だに地響きが響いているし、外に出る訳にはいかない。
ちなみにクーちゃんは、真実を聞かされて気絶。かなりショックが大きかったみたいで、そのまま倒れてしまった。そのときに人化も解除されちゃって、脚がタコやイカみたいな触手状態…つまりは、スキュラ娘の姿に戻ってしまった。今は、白鳥先輩・赤池先輩・龍崎さんに介抱されている。そして、クロは万が一に備えて、再び私の髪にもどってもらった。そのため、今の私の髪からは時折り、無数の目と口が現れる。今の私の姿は、スキュラ娘の姿にもどったクーちゃんよりも、大分人外じみている。
佐藤さん、霧島さん、西園寺さん、鈴木さんとで、別れていた間の出来事のすり合わせはしていて、金田さん、中川さん、堺さん、藤井さんは、私とナイアの間にはいって、警戒をしてくれている。まぁそうなるね。
どれだけ籠っていればいいかは分からないが、幸いにして食べ物はある。例の緑のタコのスライスなので、いろいろと気になるところはあるけれども、贅沢は言ってられない。実際美味しいんだよね。だからなおさら複雑な気持ちだ。
――つまり、状態は混沌としている。
『さすがに今回は私のせいじゃありませんよ?』
「心も読めるのゴミカス?」
『呼び方にもう少し、手心があってもいいと思いますが?むしろ今回は、感謝されてもいいかと思うのですが?いかかでしょうか?』
「…言い返せないね。どうもありがとう。」
『どういたしまして。』
でもなんかなー。これで終わりとはいかない気がするんだよなー。こうなれば、スキルの宝玉と、残りの緊急時用のSPを使っちゃうのもありかも。…というか、たぶんそのヒュドラとは激突するような気がするんだよな。遅かれ早かれ。たぶんソイツがこのクエストの言うところの、『千の顔を持つ月』なんだろうし。
…ん?あれ?そういえば?
「ナイア。ところでなんだけど。」
『どうしました?』
「外から来た首刈り女って言わなかった?」
『言いましたね。』
「外って、具体的に何処?」
『外は外ですねぇ。』
「言う気はないと?」
『言えないが正しいですね。』
うん。やっぱ、まだなんか隠してるよね?たぶん単純に普通に地上って意味じゃ無さそうなんだよな。地上なら地上って言えばいいし。こいつらが言う、外って、もしかして、もっと概念的なm
『それ以上考えるのはやめた方がいいです。庇えなくなる。』
「…そう。忠告ありがとう。」
別作あり〼
触手 in クーラーボックス(仮)
https://ncode.syosetu.com/n1200kj/
青空設置しました。
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