やっぱりなんか7限目?が変なんですけど
ビジネス基礎や情報I・情報処理周りの現行状況の再確認やってました。あと、簿記周辺の最近事情の情報を集め直してました。商業高等独自事情とかももうちょっと詰めておきたいかな…。
「まだ、この部屋使ったことないんですけど、結構広いんですね。」
それなりの広さがある部屋を見渡す。たぶん50名ぐらいが入れるスペースがあり、長机と椅子が並んでいる。後ろの方には部活動で使うと思われるロッカーが置かれている。
「そうね、この部屋を使う時は1クラスじゃなくて、2クラス合同の授業なんかのことが多いわね。商業用の自習室だけど、商業科以外にもクラス合同の授業で使うことも多いわ。1年生が使うことはあまりないわね…。たぶん最初に使うことになるのは、外部講師を招いての特別授業とかじゃないからしら?私もそうだったし。」
「ということは、やっぱり経理部も人数が多いんですか?」
「あー…、経理部の生徒は私を含めた3年生3名と、2年生4名の7名ね…。」
望月先輩はロッカーの方に歩きながら答える。顔はこちらを向いていないが、なんとなく苦笑いをしているように感じる。うーん、聴かない方がよかったなぁ…。
「ところで先輩しか来てませんけど、他の部員の方達はどうしたんですか?」
「あぁ、この部屋は普段は施錠されているから、職員室から鍵を借りてきて開ける必要があるのよ。だから部長の私が一番早く来てるだけで、他の部員もそろそろ来るわ。」
そんな話をしているうちに、部室の扉が勢いよく開いた。
「ねぇねぇもっちー!…って、あれ?誰?」
「待ってよさっちん…えっ、部長以外に誰かいるの?」
扉を開けて二人の生徒が入ってきた。一人は元気いっぱいのスポーツタイプで、もう一人はメガネをかけた文学少女って感じの人だ。「もっちー」と望月先輩を呼んでいたのだから、おそらく3年生の部員だろう。
「あ…こんにちは。」
「はーい、こんにちはー!見たところ1年生だよね?7限目の補習は?なんでここにいるの?名前は?」
案の定、スポーツタイプの先輩がガンガン詰めてくる。
「さっちん、もうちょっと落ち着いた方がいいよ。怖がってる。それに先に自分から名乗ったほうがいいと思うよ。」
「そうだよさっちん。」
望月先輩と文学少女な先輩が間に入ってくれた。たぶん普段からこんな感じなんだろうなぁ。
「あーごめんよ。うちの名前は林總美だよ!よろしく!」
「私の名前は田中智弘だよ。よろしくね。」
スポーティーな方が林先輩で、文学少女な方が田中先輩ね。
「あ、私は1年の黒川理恵です。担任の上埜先生からここに来るようにって言われて来てます。」
「んー、上埜先生から?今年の上埜先生の担当は確か、ビジネスマネジメント科だよね?会計科でもないし、なんでだろ?」
林先輩が首をかしげていると、またしても部室の扉が開いた。
「お疲れ様ー、望月部長。黒川さんって来てる?」
「あら、こんにちは、太田先生。珍しいですねこんなに早く。7限の補習はいいんですか?それと、こちらが、黒川さんですよ。」
「今日は、会計科とビジネスマネジメント科の2科だけで、岩田先生と黒澤先生が担当してるからね。あぁ、君が黒川理恵さんだね。経理部顧問の太田哲司です。今日は私が上埜先生に呼び出すようにお願いしたんだ。」
どうやら、今日呼び出されたのは、経理部顧問の太田先生によってらしい。
「呼び出しておいて悪いんだけど、早速このテストを解いてもらえないかな。呼び出した理由は、その後に説明するので、お願いしますね。」
えっ、いきなりテストやらされるの私?