なんか欲しいアイテムを選んだんですけど
100万PVを突破しました。後で活動報告を書きます。
総合評価10,000ptを突破しました。
もう一つの連載の方も、カテゴリランキング急に上昇し始めました。
毎日部屋の隅でちいかわになっております。泣いちゃった。
お読みいただき、本当にありがとうございます。
『パッケージング』のスキルについても、『宝箱とLUKの関係』についても、そしてそこから出てきた『アイテム』についても、新しい事が次々判明している。検証しなければならないことばかり増えていくし、もはや自分だけの力ではカバーしきれない状態にきている。現に『アイテム識別II』の私では、自分で『銀箱』から出したアイテムの識別ができない。
今回は西部支部の結城さんが、識別or鑑定を行ってくれているが、次はそう上手くはいかないだろう。早い所、これらの問題は解決しなければならない。…それはそれとして、今は、『7個の宝箱を開けたのに、出てきたアイテムは6個だった。』という、この問題を解決しなければならない。
「あの、私は間違いなく、全部開封しました。MPも減っているので、開封は成功していると思います。」
そう結城さんに返答する。
「ですが、机の上にあるアイテムは、間違いなく6個ですねぇ…。」
それはそうだ。私の目にもそう見える。
「こういうことって、有るんですか?」
「いや、未開封の宝箱だったから、間違いなく何か入っているはずだ。取り出し損ねたのでは?」
「いえ、スキルを使った時、確かに取り出した感触がありました。」
「ということは、元から入ってない訳でもないということですか?」
「そうだと思います。」
間違いなく、7個取り出したのに、6個しかアイテムがない。
「…そうなると、机の上には無いということかな?」
「確かに取り出し先は、机の上に指定したんですが。」
どういうことだろう。
「ふむ…となると、もしかしてだが。コレか?」
十文字さんが立ち上がり、私がアイテムを出した机まで移動する。
「失礼するよ。」
十文字さんは、アイテムが置かれている机の、何もない場所を確かめる用に触っていく。
カチャン
「あった、ここだ。」
何かに触れた音がしたと思ったら、十文字さんの腕が消えた。十文字さんが腕を動かすたびに、机の上からカチャカチャという音が聞こえてくる。
「ッ!まさか!?」
「結城君、この場所に絞って、アイテムを確認してくれ。」
「かしこまりました。…あぁ、やっぱり!」
無事7個目のアイテムは見つかったようだ。
******************************
⑦不可視の首輪『インビジブル・チョーカー』
・レア
・装備品
・『インビジブルI』
・装備者は誰からも見えなくなる。
・アイテムも通常時は見えない。触れていると見えるようになる。
・『観察・識別・鑑定』を無効化
・ただし「そこにある」ことを認識された場合、見破られる。
・同レベルの『透明化無効化』系のスキルやアイテムにて看破可能。
******************************
これがレアなの?…と思ったけど、大分制限があるみたい。探知系の能力でも見つかるらしいし、見えなくなるのは装着者のみなので、足音とかは普通に聞こえるし、足跡とかもくっきり見えるって。それから見えなくなるといっても、温度とかは隠せないから、赤外線スコープとかにも弱いみたい。
今回結城さんが気づかなかったのは、『透明化アイテム』が出ているとは想像しなかったからだ。それから普通の透明化アイテムは、付けてないときは見えるらしい。付けてない時も見えないこのアイテムは珍しいそうだ。
さて、これで8個アイテムが揃ったわけだけど、その内、半分は私が貰える事になっている。…貰えることになっているのだが。正直、自分で持っているのも怖いアイテムが多いんだよね。『成長加速の篭手』とかは持ってても仕方がないし、『イージスリング・レプリカ』なんは生存率は上がるだろうけど、別の意味で狙われそう。
「この中で選ぶとしたら、『超大容量水筒』『アイスサファイア・シリウス』と『冷却ワッペン』の3つだけでいいですね。『イージスリング・レプリカ』とか、持ってると、逆に危ないですよね?」
「…そうですね。一度きりとは言え、実質的に死を無効化できる。深層に向かう探索者から、政治家、大富豪、誰もが欲しがるアイテムでしょうね。」
「なのでいりません。それは『速攻特大回復薬』も同様の理由です。」
「…そうでしょうね。」
「『成長加速の篭手』は私に不要ですし、『インビジブル・チョーカー』とか、不要なトラブルを招きかねません。西部支部のほうで適切に処理してもらったほうが、はるかに良いです。そして、『セーフゾーンパレット』は、私が持っていても何の意味もありません。いらないです。」
「妥当な判断だな。では逆に、選んだ3つの理由は?」
まぁそうだよね。聞くよね。
「まず、『冷却ワッペン』ですが、これがあればFP3・4階層の高温多湿地帯を、かなり楽に進めるんじゃないかって思うんです。おそらく今後は、何度も蜂蜜を取りに行くことになるので、必要になると思いました。」
「次の『超大容量水筒』も同様の理由です。これに蜂蜜を入れて持って帰れば、沢山の蜂蜜が持ち帰れます。ちょっと容量過剰な気はしますが、私は『マジックバッグ』を持っていないし、買うこともできないので、これを選びました。」
「最後に『アイスサファイア・シリウス』ですが、私が目指す方向と合致するからです。氷魔法を主体として戦っていくつもりなので、その氷魔法をブーストしてくれるアイテムが、これらのアイテムの中で、一番欲しいと思いました。」
「そうか…これはあくまで提案なんだが、『超大容量水筒』を、通常査定の2倍の価格で買い取るとしたらどうする?」
「おっしゃっている事は分かりますが、手放す気はありません。」
「そうか。では約束通り、その3つのアイテムは、黒川君に報酬として差し上げよう。本来受け取るはずだった残り1個分については、当方がアイテムを買取をした事にする。一番高額のアイテムの査定代金を、黒川くんに渡そうと思うのだが…。そうなるとちょっと問題がある。」
「そうですね。おそらくというか、確定的に一番高額なのは『イージスリング・レプリカ』ですね。値段が決められません。オークション送りですね。」
「あっ。」
「それから、金額の問題だ。想定金額の予想はつかないが、明らかに高校生が受け取るには高額になるのは、確定的に明らかだ。この金額を黒川君に渡すのは簡単だが、いらぬ疑いを招くことになりかねない。『セーフゾーンパレット』程度の値段ならまだしもだったんだが…。」
「かといって、西部支部が預かったとしても、今度は所得税の問題が発生しませんか?今度は税務署から脱税と受け取られかねません。」
「それはそうだ。そこでだ、黒川君次第ではあるが、西部支部が用意できる『別のアイテム』を譲渡して、とりあえずはこの場を収めようと思う。発生する差額は、後日オークションの結果がで出てからになるが…、今後、ドロップ品の査定への上乗せ等の方法で、少しずつ支払うというのはどうだろうか?大分西部支部にとって都合が良すぎる話にはなるが…。」
なるほど。うーん…、どうなんだろう?ちょっと、シンキングタイムください。
次回、これから金箱
新作あり〼
触手 in クーラーボックス(仮)
https://ncode.syosetu.com/n1200kj/




