お目覚めの朝
――随分と、懐かしい夢を見た
そう思いながら目覚めたばかりの体を起こす
「ふぅ」
小さな溜息をもらしながらベッドから身を出すと、それと同時にドアが叩かれた
一体誰が… そう思いながらドアに近づいて行く
ドア越しに、はい。と返事をすると
「ちょっとアル!!一体何回ドアを叩かせるつもり!?返事をするのが遅い!それに加えて起きるのも遅いわ!後、五分で準備しなかったら終身刑ね!」
そう言い残すと、ツカツカと音を立てながらそこを立ち去った
今のが私が守らなければいけない姫、シェアト姫だ。明るく、気さくな性格だ
そしてアルと言うのは私の事、本名はアルデバラン。だが、姫が何か嫌だ。と言う事で略されてアル、という事である。
私は自分の懐中時計を見る。五分か。姫なら終身刑は遣りかねないな。
私は早々に燕尾服へと着替え始めた。私は着替え終わると同時に部屋のドアを開け、姫が居るであろう、部屋へと向かう。
「おや?アルじゃないですか、おはようございます」
そう言ってトイレから出てきたのは、姫の執事、アルカイドだ。…部屋を離れて良いのか?
「よう、アルカイド」
「これから何処へ?」
アルカイドは、訊いてきた。知っているはずだがな。
「姫の所だ。お前も行くのだろう?」
「いや。僕は、王に呼ばれています。だからそれからです」
最後の方は少し悲しみに似た表情だった
「…そうか、では食堂に行ってるぞ」
アルカイドは、お辞儀をすると私に背を向け王室へと歩いていく。アルカイドは、毎週、何時の日かは今の様に、王に呼ばれる。内容は知らないが
私は、再び歩を進めた。そして姫の部屋の前に立つ。
「姫、アルです。」
「ん、入って」
その言葉を聞いて部屋の中に入ると、驚愕する。姫は着替え中であった
「ひ、ひひひ姫!!」
私は大慌てで背を向ける
「あはは、アルの反応かわいい~」
姫は笑いながら言った
「姫、騙しましたね…」
「うん♪
もう良いよ」
私は姫の方を見る。今度はちゃんとした服装であった。私は安心してか、ふぅ、と溜息をつく。それを勘違いしたのか、姫は
「な~にぃ?アル。もしかして残念がってるぅ?」
「残念がっていません!それよりも姫!あなたは私の部屋へ来た時は寝巻きだったのですか!?」
「え?うん、そうだよ?いけない?」
…正直言って、私の姫は可愛い。護衛部隊の男は姫目的らしい、それのせいで腑抜けが多い。話を戻すとだ。その可愛い姫が寝巻きで、城の中を歩いていたら、誰だろうと襲ってしまうのでは…。
だが、それよりもスゴイのは、私の身長は179。姫の身長は162。結果、どうしても姫は下から目線になってしまう。その影響で、上目遣いになっている姫が自分の目の前に居るのだ。効果は抜群なのである。
「…もう少し、弁えましょうね。分かりましたか?」
「は~い♪」
姫は笑顔で答える。その笑顔が可愛くて…愛しくて…
「では、朝食を食べに行きましょう、姫」
「うん」
私の差し出した右手を握り、姫は立ち上がると、近づいて頬を腕に摺り寄せて来た
「ひ、姫?」
からかっていると分かっていても、内心ドキドキしてしまう
「行こ!」
そして姫は歩き出す。私もその後に続いていった。
私の姫、幼きころ、約束をした姫。姫は覚えてないであろう約束。そう思う度に、私の心が痛む。
ざっと、メインキャラです!
次回は、朝食から!




