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現在進行 鳥の国 4  作者: 蓮尾 純子
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「現在進行 鳥の国 4」のたどる道すじ

「現在進行 鳥の国 4」 のたどる道すじ


 仲間うち、100名ほどのメーリングリスト(新浜ML)に、「お仕事ニュース」として日々のできごとを流していました。「すずがも通信」は隔月発行のため、どうしても内容が古くなります。一方では、2週間前は「昔」、1ヶ月前は「大昔」、2か月以上たつと「忘却の彼方」となるような、スタッフ全員健忘症の毎日をすごしていると、けっこう大切なできごとや記録であっても、時とともにさっさと記憶から消え去ってしまいます。前作「現在進行 鳥の国 3」でも次第に日々のお仕事ニュースが占める割合が大きくなっていましたが、この「現在進行 鳥の国 4」では本来の掲載記事「鳥の国から」や「保護区はいつも現在進行」はむしろ「一角を占めるだけ」になりました。

 「日々のお仕事ニュース」の影の主役は、下半身不随のハクビシン「おしんお嬢様」。本来は野生動物でいつまでたってもなついてくれないおしんさまをなんとか手なずけようと、あれやこれやと努力を続けていました。おしんさまは16年後の今はスタッフの鈴木陽子さんのご自宅に引き取られ、あいかわらず人に馴れない生活を続けています。ちなみに今の野鳥病院では哺乳類は受け入れていません。


 1%支援事業と「市川いきものマップ」

 この前年の2005年から、市川市では「1%支援事業」が始まりました。これは、納税者の意思により、納めた市民税の1%を各種団体の活動支援に充てることができるという制度で、支援したい団体を名指しすることも、全体に回すこともできます。支援事業のスタート時から、行徳野鳥観察舎友の会は「市川いきものマップ」というアンケートを中心とした生物調査で支援を受けてきました。スタートの2005年はセミを対象に。あちこちで数を増していた南方系のクマゼミと、少なくなってきたと思われるヒグラシなどの実態を知ろうとしたもの。翌2006年は「まぼろしのイモリをさがせ!」 市川市で1980年代には姿を消したと言われるイモリ、そして親しみ深いヤモリを対象として、そのとりまとめやしめくくりが11~12月になりました。2007年には急速に分布を拡大してきたと思われるタヌキやハクビシンなど、哺乳類を対象に。2008年にはツバメの繁殖状況調査を。

 1%支援事業は必ずしも市民に根付いたとは言えないまま、10年間で終了しています。「市川いきものマップ」の活動も、いっしょうけんめい背伸びして、それなりに面白い結果は出てきたものの、次に続くだけの芽を育てることができないまま、4年間で終わりました。


 2007年には、埋立工事で失われようとしている沖縄の泡瀬干潟にみんなで行こう!という催しを3月に。5月からはまさに降ってわいた「アスベスト休館」。坦々と続いて行くはずの管理作業の一方では、あれやこれや、激動、悪戦苦闘の日々が。なんとかこなして、どうにかしのいで、鳥の国の現在進行はどうなることか。


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