かつての品質を取り戻しつつあるホンダは最後まで四気筒と付き合ってくれるのだろうか(2017年投稿エッセイの情報更新)
ふと帰宅後に愛車を磨いていて思うところがあった。
過去に否定的なエッセイを残したままだと、まるで今でもホンダの品質が落ちたままだと勘違いされるのではないかと。
そこについての回答だが、筆者を含めた多くのホンダユーザーの声が届いたのか、最近のホンダは徐々に品質を取り戻しつつある。
特に70万円以上のバイクについては溶接も溶接部の塗装処理も以前のクオリティに近づいた。
時期としては2020年頃から少しずつそういう車両が見られるようになって、昨年ごろから新車のフレームを見ても満足行くほど溶接部位のスラッジ処理なども適切に行われるようになった。
間違いなく「これが新車だ!」――と言える雰囲気が出てくるようになった。
もしかすると見えない部分はまだ甘いのかもしれないが、筆者の知り合いを通しても多くの方が共通の見解として「最近のホンダは自信をもって新車を買えると言える」と考えている様子がある。
検索してみるとブログなどでかつて批判口調だった者が見直しはじめている様子が見受けられる。
私もそうだ。
だから書いてる。
やっぱこうでないと。
これが優等生です。本当のね。
過去を振り返ると、ネット上ではやはりCRF1000を筆頭に2016年~2017年頃に否定的見解を述べる者は多かった。
それこそ電子部品が不具合を続出させたり塗装問題があったりとにかくいろいろあったのだ。
筆者は基本的に交換できる部分に不具合があった程度で否定的な見解を持つという事は無い。
そんなのは交換すればいい話。
さすがに2019の初期のCB1300SPの謎のエンジン回転数低下に伴うエンスト問題は危ないと思ったけど、それもECUリセットで大丈夫だし不具合があれば対応すればいい。
こういうのは情報共有がものをいう。
だが、長年乗るにあたって交換不可能な部分が乗り出し前から劣化しているというのは納得できないもので、5年前に品質を問うエッセイを公開した。
どうしてもあの頃の新車を認めたくなかったからだ。
もちろんそれだけじゃなくてイベント関係とかで関係者に向けて実際に現物を見せたり、写真を見せたり、さらには仕事上で出会ったホンダ関係の人にもとにかく「どうにかしてほしい」などと訴えていて――
もうこういう物書きやってんのにも関わらず、今後の創作活動に影響し、さらにホンダから100%嫌われて二度と縁が生じなくなるとわかっていても、それでもかつての栄光を取り戻してほしくて活動したりしたのだが……
影響があったのか無かったのかわかりませんけれども、今なら言えるぞ。
買うならホンダで一番いいのを選べって。
胸を張って言える。
いや、ヤマハでもいいだろうが、特に100万円以上するホンダの大型はいいぞ。
もう最近は新型車確認のためにドリームに行くのが楽しくなってきている。
すっごい、いいんよ。
展示されてライダーを待つ新車達が。
これなんだよ、望んでたのは。
元々、よほどのことが無い限りエンジンなど駆動系に問題が生じる事が無いホンダにおいて、新車時におけるフレームの塗装状況やらなにやらは将来を考えたら一緒に過ごす時間が短くなりそうで「これなら頑丈でパーツも出回ってる中古のが良くないか」ってなったが、今は違うね。
CB1300もCB1100もNT1100もレブル1100も随分美しい状態で鎮座されちゃって。
こんなの生産が滞ってる状況からしたら生殺しでしょう。
特に今愛車が無くてこれからって人にとっては。
しかも実際に納車された車両みたらめっちゃ綺麗。
一人ニヤニヤしながら遠くから「所有欲満たされるだろうなあ」って見てます。
じゃ浮気するかっていうと浮気しないけど。
今の愛車はとにかく気に入っていて、私は全力で付き合えるだけ付き合おうと思ってる。
まだ品質が改善の道半ばにおいて出会った我が愛車は、大当たりの個体だったと思う。
というのも、ディーラーの人をして「アイドリング音の安定感が違う」っていう、とんでもない雰囲気を持つ車両だったからだ。
もう一瞬で心奪われましたよ。
ていうか自分には心底もったいないと思う。
そこまでライテクがあるわけでもなければ、洗車だって下手くそなのに。
こんな出会いあるのかって、許されるのかっていう大当たりの個体だった。
ここでちょっと個体差について説明したい。
自動車っていうのはどうしても工業製品なのに絶対に個体差がある。
例えば筆者がとにかく好きだったアクア。
仕事関係で何度も乗ったとあるアクアは加速感が良く、何度か個人的に借りて夜の峠道を走ったりした。
別に暴走運転してたわけではなく、峠道を制限速度を超過しない範囲で走っていただけ。
知ってる人は知っているのだが、アクアのハンドリングは極めて軽快で、そのクイックさはスポーツカーに全く劣らないと言われる。
なので夜のドライブにおいてとにかく峠道が楽しいんだ。
GRヤリスが出るまで、アクアは冗談抜きでトヨタの小型ライトウェイトスポーツカーだったと言える。
だがこのアクアは当たり個体の部類だったらしく、別所で借りたレンタカーのアクアはオイル交換等も適当なのか全然楽しくなかった。
エンジン回しても全然加速しないのだ。
プラシーボではないなと思ったので車載カメラ回したが全然違う。
モタつく。
明確に映像で比較したが完全にもたつく。
恐らくは外れか、ちゃんとしたメンテがされてない。
でもこれがわかるのってレンタカーとか乗り比べてはじめてわかるんだよね。
もし貴方が新車購入してもあえて乗り比べない限りわからないものでしょう?
200万近くする新車購入して実は外れでしたなんて知らない方がいいし、知ったら多分所有欲が無くなるよ。
多くの人は「そんなもんだろう」って思ってあえて比べずに乗ってしまうと思う。
で、ブログとかで「周囲の評価と違う! 〇〇は案外加速感が無い!」とか述べてしまうのだと思う。
実際は個体差ってのも考慮しなきゃならんが、200万だか300万のガチャなんて簡単にできるわけがない。
だからメーカーだって品質が均等になるように努力しているし、特に駆動部なんかは細心の注意を払って組み上げてる。
それでもやっぱ個体差はある。
だから普通はあえて同じ車種とは距離をとる。
乗り比べない。
私もそうだ。
怖いから普段ならそんなこと絶対にやらない。
借りれる車だからこそ、そんなことをやって楽しむような器量の小さい人間だ。
だが、今の新車はあまりにも雰囲気が違うので乗り比べてしまった。
何度か同じ車種のレンタルバイクを借りて試してしまった。
何しろちょっとした不具合でディーラーの人が乗車することになった際に「かなりよく回りますね。ここまでのはちょっと出会ったことが無い」というほどだったからだ。
後に車台で計測してわかる事になるが、マジで違う。
他の車体の方が若干加速がマイルドだ。
車体によっては回しすぎない状態で借りられ続けたせいなのか回らないエンジンになってた個体すらあった。
しかし自分の愛車は回る。
許諾を得たうえで車台で両者を計測したが、前者はカタログスペック+3~4馬力、こっちはカタログスペックから約8馬力上回ってる。(車台計測なので多少の誤差はあるしカタログスペック以上になりやすいものの、数回試したものの前者のマイルドな方は絶対に筆者の愛車より数値が低い)
元々ホンダが公表するカタログスペックは下限値。
ゆえにカタログスペック以下っていうのは新車状態では全くないといっていい。
かつて国内規制によって95馬力だったCBRが何か不具合でもあったのかそれ未満で炎上したことがあったが、それ以外の車種ではカタログスペックより上が当たり前。
メンテなどがろくにされてない状態でカタログスペック通りってのが基本。
それがホンダのエンジンであり、ホンダ車というもの。
その車両の中でもこんなに差があるのかと。
ネットで調べたら同じ車種だと少し前のモデルでマフラー交換してフルパワーにしてさらに燃調まで調整して+9。
こっちは純正でフルパワー状態になったモデルだが、それで+8。
マフラー交換等一切無し。
純正。全て純正。
もうね、パワーチェックした人が「すごいねー。なにがどうしてこうなった?」っていうぐらいな個体なんですよ。
自分でもわからんですよ。
何もしてないもの。
強いて言えば一番最初のオイル交換後からずっとモリブデン入れてた事と、PEAを給油時に毎回入れているぐらい?
あとは例によって常用しているスコットオイラーぐらいかな。
スコットオイラー分はチェーンが軽やかになるから、それで多少駆動力が上がったとしてもだ。
だとしても随分と凄い子に出会ってしまった。
マジで勿体ない。
お前はどうして所有者に私なんか選んだんだ。
もっといい人がいただろうに。
慣らし運転だってサーキットでやっちゃって完璧に仕上げてからじゃないと公道デビューしない人とかの方がいいだろうに。
なんで慣らし運転を激しいアップダウンの峠道でやっちゃう人の所にきちゃったんだ。
一応はかなり回転数に気を使って2000kmぐらいは走ったけど、完璧には程遠い三流の慣らし運転だったはず。
でも愛車になった以上は絶対に手放したくない。
ていうか他人が愛車にして乗りこなす姿を見たくない。
貸すのは全く構わないが、誰かの愛車にされるのは嫌だ。
まるでバリバリ伝説で秀吉が亡くなった後にGSX750S刀を燃やした主人公みたいな事言ってるが、本当にね、自分にはもったいない過ぎる個体だけど来てしまった以上は手放せませんよ。
すでに相応に年数が経過して2万km以上走ってるので当時ほどの性能は出なくなってるとは思うが、それでもいつ乗っても色あせる事が無い。
どっちが先に逝くかわからんけど、最後まで付き合いますよ。
なので浮気など全くしないのだが、だとしても筆者がホンダ党なのでホンダのバイクが大好きだから、新車見ると嬉しいわけだ。
これだけボディも綺麗なら中だってちゃんとしてる。
所有欲を満たさなくなるような状況にはなりにくいだろう。
もしかしたら同一車種においては自分みたいな個体も多いのかもしれない。
そんなホンダだが、どうも四気筒バイクは今後減っていくか下手すると2車種ぐらいが残り数年続ラインアップに入る程度で全滅するかもしれない。
最近の特許情報見ても芳しくない。
まずホンダの四気筒バイクの現状を見ると、CB1300、CB1100、CB1000R、CBR1000シリーズ、CB650系、CB400シリーズと怒涛のラインナップ。
だがCB1100、CB400は生産終了。
CB650系統も危ういときているだけでなく、四気筒フラッグシップのCB1300に至ってはメーカー関係の人曰く「流石にEURO6は無理っぽい」と弱音気味の話を聞いてしまった。
各所の雑誌でも「EURO5はどうなったが、かなり危うい」みたいな口調で語る所が多い。
となると再来年が最後になる可能性があるが、来年のモデルは出るとのこと。
さすがBIG-1のフラッグシップだけあってやれるところまでやろうって感じの様子。
というか1300はむしろ1100と同じ運命でないだけでも凄すぎる。
心臓部のSC54って歴史的には相当古いエンジンですよ。
前身のSC40からはFI化とエンジンブロックのフィンを削った程度で大規模な改修はされていない。
世代的には四輪自動車だとRX-7FDとかR34とかと殆ど同じ。
頭文字D全盛期の頃に誕生して、それが令和になっても販売されてる時点で半端じゃない息の長さ。
RX-7もR34も現実世界で見なくもないとはいえゲームぐらいでしか見られないぐらいのレア車及び旧車だが、CB1300なんて未だにそこら中を走り回ってる。
もちろん今の1300は相当な無茶をしています。
集合排気になったり電子スロットルになったりしてますが、これは特許情報から推測する限りCB1100の技術的フィードバックを用いていて……
CB1100にも導入された燃費改善技術である、人工的な吸気干渉を起こす構造を1100から再導入する形で仕込んで燃焼タイミングをズラしている様子。
CB1100では吸気が完全に終了する前に燃焼が発生し、吸気した冷気が吸気ポート周辺に留まるのだが、この吸気干渉によって生じた発熱差をそのままエンジンの冷却に宛がっていて、エンジンオイルをエンジン内で循環させることと併用してさらにオイルクーラーで用いてオイルを冷却して空冷化に成功しているわけなのですが……
絶対そうだと言える根拠はないが、ここに集合配管とすることで非常に強い排圧波を発生させ、排気ガスを無理やり排出することで吸気側の吸気圧力を大幅向上させ、結果空燃費の大幅な向上によってより少ない燃料噴射で済むようになっているんではないかと。(あくまで特許情報からの推測で違う可能性アリ)
双方の組み合わせにさらにさらに電子制御システムを導入して超高精度に制御させることで初めてEURO5の領域とできるので、結果電子スロットルが必要不可欠に。
仮に事実なら、本来空冷でもなんとかなったシステムを無理やり詰め込むことで約30年物の古いエンジンをなんとかEURO5に対応させたが、どう考えてももう限界でしょう。
良くも悪くもCB1300のコンポーネントを利用したCB1100という、誕生まで長い年月をかけた兄弟車種のおかげで生き残ってるに過ぎない。
恐らく1100が無かったらすでに1300も終了している。
で、ここまで必死で調整した1300がEURO6に対応するかっていったらコストには見合わないと思うし、値段が上がっても売れるのかどうか……
SC54はそのエンジンが好きで好きで好きで仕方ない人が多くいて、これまで支えられてきた存在だが……もう無理かもしれない。
ここにさらにCB650シリーズも怪しいとなると、CBR1000シリーズと、同じエンジンを用いてるCB1000R以外は生き残らないかもしれない。
ていうか他の企業を見るとスズキはGSX-S750っていうかなりの名車を生産終了させ、EURO6に備えてエンジンをほぼ1から設計し直したような新型ハヤブサとGSX-R1000系列のエンジン搭載車しか生き残らなかったりするし、残念ながら四気筒はもう終わりなのかなと。
噂ではホンダは完全な新規エンジン開発はレース用の一部を除いて基本的にはやらない方針らしく、コスト的にも見合わないような独自のパーツばかりで構成されたエンジンの製造もやらないっぽい。
ここはもうラインナップに表れていて、CRF1000から始まった270度クランク並列二気筒をベースに排気量を上げた1100ccのエンジンが大型のラインナップの大半を占めてる。
他のシリーズも共通エンジンが極めて多い。(細かい調整はされているが)
んでこの270度クランク並列二気筒のエンジン、CRF1000で触った時に「こりゃ傑作だ」「燃費もいいし、トルク感もいい」って絶賛したし、なんなら筆者の知り合いは「こいつでSS出してくれんかな」っていうぐらいで、F1用に発明したエンジン小型化ノウハウなどが投入されていて出力に対して非常に小型で極めて優秀なエンジンなのだが……(ちなみにネット上ではCRF1000でやや古いSS勢とガチで戦えてしまうサーキット動画があったり)
でもやっぱりホンダって四気筒なんですよ私の中では。
ホンダのフラッグシップは四気筒なんです。
CBRだけで終わらせてほしくないって思う。
なんかCB500が国外で出て、これをベースに400と650とかが出るってな話もあるが確証も無いし、そもそも筆者が欲しいのはリッターオーバーフラッグシップだ。
やっぱり頂点に四気筒が君臨しないとって思ってしまう。
ホーネットがホンダによって再び商標登録された際、にわかにホンダ党は沸いた。
「こりゃ1300の後継はホーネットか!」だとか「まさかの250ccか!」――なんて言われたが、どうもホーネットっぽいバイクは特許情報見る限りだと270度クランク並列二気筒エンジンの様子で、ホーネットの見た目をした何かっぽいね。
そもそもCB1000R自体がCB900ホーネット等の後継機だし、なんなら外観は初代ホーネットシリーズに即しているのに、なんでそんな形で出そうとするのか不思議である。
あくまで噂だが、四気筒ニューフラッグシップとして用意していたCB1000Rの兄弟車種としてのCB-Fコンセプトが思った以上にバズらず、さらにライバル視していた新型KATANAが初動こそ売れたものの現実的な性能から売り上げを急速に落としてフラッグシップ四気筒について疑念を抱かれている様子。
でもハヤブサが売れてる所みたら絶対に需要あると思うんだけどな。
EVの時代といってもバイクなんかは航続距離の問題で絶対に流行しないんだから、ハイブリッドとかいろいろ考えて何とか四気筒エンジンも継続してほしいと思う。
それこそCB1100のような空冷ハイブリッドとかできないのかと思ってしまう。
残念ながら今年でFinalとなってしまったが、あまりにも勿体ない。
1100について語ると、筆者は1100に短期間ながら乗ることができて結構な距離を走った経験がある。
当初の1100のイメージは低重心化の弊害なのかやたら重たく安定感はあるが押し引きが大変で乗りづらいという印象だった。
だが、そのトルク特性とバイクよりもライダーを主体とする仕様に気づくととんでもなく惚れ込んでいて……
一時期真剣に新車購入を検討した。
こいつだったらずっと付き合えるし、どこまでも行ける気がすると。(そもそも筆者は頻繁に買い換えたい人間ではない)
ではどうして辞めたかというと、怖くなったからである。
あのバイクは好きになれば好きになるほど怖い。
ちょっとした弱点がものすごく愛おしくて、本気で一筋になりうる。
真面目に3年4年乗ったら本気でこれ以外のバイクとか考えられなくなって、壊れても何度も直そうとして、直らなかったらバイクから降りてしまうのではないかと考えるほどに。
それぐらいいいバイクだ。
真夏の灼熱の環境でも殆ど熱ダレしないし、性能をいかんなく発揮できる。
流石に青梅が42度とか記録した時にはエンジンの熱ダレを感じたが、あれが熱ダレを感じる時には素直に水分補給しなければこちらも熱中症になりうる。
だから休憩時間だと思ってその辺の木陰に停車して水分補給しながら少し休む。
その時間すら楽しめてしまう。
乗ってて全くイライラしない。
あのバイクほど心の余裕を保てるバイクも無いかもしれない。
大きすぎない車格で、それでいてかつての空冷750達よりトルクフルな姿勢。
回せばリッターオーバーらしい加速をするし、なんだかんだ速い。
それでいて燃費は25km/1Lぐらい余裕で行く。
なんなら高速で80km/h巡行したらもっと行く。
財布にも優しいし頑丈。
背伸びしないが、ハッタリが効く何かもまた秘めていた。
だけど、いろいろ調べるとこのバイクは間違いなく数年後に高騰すると同時に盗まれるリスクは他のバイクの比ではないと気づく。
ここの所報告が多いが、最近は大型の空冷バイクの盗難がすごく多い。
修理整備が余裕で国外でも維持管理ができるからであろう。
XJR1200や1300、CB750 RC42など、割と新しいタイプのバイクの盗難被害が増えている。
これはもう1100が盗難車として上位になるのも時間の問題。
果たして何年も乗って自分用に慣らしたバイクを盗まれて自分を納得させられるのか?――って思って怖くなった。
本当に好きだからこそ、将来を考えて引き返せなくなるようなものを選べなかったのだ。
笑えないのはここから。
そんなことを考えて10年乗れたら乗り換えもできる程度に程々の愛着で終わらせられる車種にしたら、今度は大当たりの個体を引いて結局1100で危惧していた事と同じ状況に陥ってる事。
もうね、今の愛車は1100以上に好きかもしれない。
この間またCB1100EXに乗れる機会があったんだけど、なんていうか普通に未練が無かった。
何度も乗りたくなるけど、たまにでいいって思える。
そんなポジションに落ち着くぐらい今の愛車を気に入ってる。
そういうバイクを作れるからこそ、ホンダにはホンダらしさを諦めてほしくないし四気筒には最後まで付き合ってほしいと思う。
誰が乗るんだそのバイクって?
私が乗るよ。
というか、ガキんちょの頃に絶対に無理だと思ってた車格のバイクに乗れてる以上、乗り続けるよ。