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中学生と銀色の悪魔(第3話)

第3話です。

今回は土曜日で遊びに行くお話です。行き当たりばったりで書いてるので何だこれ? となっても暖かく見守ってくださいw

「ただいま」


 ハルくんとの馬鹿話しを終えて家に帰ってきたのだが、なんとなく心や身体が身軽な気がしていた。


「あら、おかえりどこに行ってたの?」


 リビングに行くとお母さんがソファーでゴロゴロと休憩をしていた。普段外に出かけることがないから驚きの顔を隠しきれていなかった。


「ゲームの友達に呼ばれてゆうなみ公園に行ってきた。そしたら同じ中学の子だった」

「そう……、やっと会って話せたのね」


 その顔はとてもほっとしていて安心した表情だった。


「お母さん、それってどういうこと?」


 僕は訳が分からなくて、考えるより口が開いていた。

 そうするとお母さんはまじめな顔になりソファーに座って隣のところをポンポンと叩いて「おいで」と言ってきた。僕がソファーに座ると深呼吸をして話し始めた。


「そうね、そろそろ話そうと思ってたのだけど今のようね。あなたが小二の時、晴人君とだけ仲がよかったから、お母さん同士でもよく話していたの。でも、夕はいじめが耐えられなくなっていて学校に行かなくなってすごく寂しいかったって言ってたのよ、それで晴人君のお母さんと連絡をよくするようになったの。それでね、この間連絡を取ってたら晴人君が「俺ゲームで友達だから任せてくれませんか?」って言ってくれたのよ」

「え? え?」


 またいろいろな情報が頭の中で飛び交っていて混乱してしまった。だなしなくぽかんと口を開けて意味の分からない言葉を言っていた。


「う? ふぇ? うん?」

「あらら、とりあえずそれは置いといてどんな話をしたの?」

「え、えっと、が…………」


 その質問は僕の混乱を一瞬でなくし我に返るほどのものだった。

 話そうとしたが口が無意識に閉じてしまった。過去の恐怖からだろうか言えるはずなのに言えなかった。それも思い出すだけで吐き気や立ち眩みがする…………でも、今は一人ではないと思うとすっと今まで重く感じた口が動いた。


「明日から学校に行く話!」

「っっ!!! そ、そうなのね…………でもね明日は土曜日よ」


 いろいろな意味でびっくりしているが、今までこの言葉を待っていたのだろう、母さんは少し苦笑いをしながら、目にはうれしさや安心したかが、わかる大きな涙があった。いい感じの雰囲気だが、明日が土曜日という事実に何も言えなかった…………。


「今まで行かなくてごめん、これからは頑張るから」

「そっか、、、そっか、よかった」


 ごまかすようにそう言って、そのあとはお父さんや妹にも話した。ものすごく驚いていた。

 夜はお祝いだ! と言われて晩御飯が豪華だった。そして家族の温かさをおもいだしたのだ。そしてとても楽しく夜を過ごしあっという間に朝になったのだった。


「夕おねえちゃん! 朝だよ!」

「わ! もう、いきなり部屋を開けないの着替えてるんだから」

「ごめん、まさかもう起きてるとは思わなくて」


 いきなりドアを開けられたことを注意したのに「えへへ」と反省の色があまり見られずに心の中でため息をしつつ返事をした。


「いつもはゲームする時間だし起きてはいるよ」

「夕おねえちゃんはゲーム以外は本当に興味ないね。彼氏とか作らないの?」

「うるさいな! とりあえず着替えるから部屋出ててね」


 図星で少し不機嫌そうに言うと「はーい」と言いながら逃げるように出て行った。


「彼氏ねぇ……」

「夕起きてるか! 遊びに来たぜ!」

「!!!???」


 ドアをドン! と豪快に開けてきたのはハルくんだった。あまりのことに固まっていると顔を真っ赤にしながらこちらを見ていた。


「あ、えっと、その、ごめんお前女の子なのか?」


 それを言われて初めて着替えの途中のことを思いだした。そして自分の下着を見られていることに気が付いて大声で叫んだ。


「一回ででいけ!!! この変態!!!!!」

「ちょっとごめんって痛いから! もの投げるなよ!」

「出てけーーー!!」


 そんなこんなでとりあえず、私服に着替えたのだが、今にでもものを投げてしまいそうな気持ちを抑えてなんで来たかを聞いた。


「で? 何?」


 機嫌悪く聞くととても申し訳なさそうな顔をしながら言い訳をしてきた。


「お前が女の子だって知らなかったんだよ! でもいいものを……何でもないです反省してます」

「女の子にそんなこと言わないの! まったくこれだから、でも基本は男の子扱いでいいよ」


 ため息交じりに言うととても不思議そうな顔をした。


「お前、女の子なのにか?」

「まぁ、いろいろあるの」


 少しはぐらかすように言うと、言いにくそうにしながら恥ずかしいことを言ってきた。


「お前、か、かわいいから男扱いはな?」

「あ、あ、あ…………うるさいな! そんなお世辞いいから! 早くいくよ!」


 顔を赤くになりながら否定をしていて誰でも嘘とわかってしまう言い方で返事をして余計に恥ずかしくなり、顔を合わせずに玄関に向かった。


「待てって! どこに行くんだ? てか、お世辞じゃあねぇから」

「ハルくんと外に行ってくるねー!」


 できるだけ後半の言葉を聞かないようにして、外を出た。


「おいおい、いきなりどうしたんだよ」

「いいでしょ? わ、僕は人見知りで外に行けないから連れていってよ」

「おう、いいぜ! どこか行きたいとこあるか?」


 言われてみると外には何があるかわからないので、とりあえずお任せにすることにした。


「おすすめでお願い」

「うーん、お金はあるのか?」

「今は手持ちに十万ぐらい」


 その言葉でハルくんは硬直をしてしまった。固まること数秒でやっと動き始めた。


「とりあえず、これからはもうちょい少なく持て、そして今日はお金を使うとこはやめよう」

「? わかった?」


 よくわからないけど、ダメなのは理解をしたため疑問気味に返事をした。


「そしたらゲーム友達紹介したいんだけどいいか?」

「僕、人見知りだよ?」


 過去のことがあるため、知らない人と話すことができなくて、それを考えると怖くて少し手が震えていた。


「俺が一緒にいてもダメか?」

「そ、それなら…………」


 それを察してくれたのかそう言ってくれた。怖い気持ちは変わらないのにハルくんといると大丈夫な気がしておっけーをした。

 そして、歩くこと十分弱で知らない家にたどり着いた。ゆっくりと深呼吸をして、ハルくんの後ろに引っ付くようについていったのだ…………。

第3話どうでしたか? 今回は遊びに行かずに晴人君の友達の家にってところで終わりました。


次回は新キャラが二人も出ます! ぜひぜひ見てくだい!

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