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中学生と銀色の悪魔(第1話)

今回が初めての投稿でドキドキしてますw

ですが、主人公の夕や仲間たちが世界に向けて頑張り乗り越えていきながら日常のゆるい感じのも書けたらいいなとおもっています。

 僕はこの世界が嫌いだ。この世界にいると、自分が無能に感じるからだ。そんな無能感から逃げるようにたどり着いた場所がVRゲームだった。初めてVRゲームをしたとき心が躍った。この世界なら僕にも居場所があると……。



 僕がやっているのは『アレース・ガン・オンライン』略してAGOというゲームだ。

 発売から人気があり勢いは留まることを知らない。時間が経つにつれユーザーはどんどん増している。

 そして今では公式の世界大会まで開かれる程になっていた。ユーザーはその最高の高みを目指して日々戦っている。


「このマップか~、面倒くさいじゃん」

「まぁ、そういうなよ。俺だって大変なんだぞ?」


 僕のセリフにわざとらしく棒読みで返してくる。


「え~? 囮なのに大変なの?」


 それを冗談で馬鹿にする。


「おい、実際にやると大変なんだよ! 敵が近いから一個ミスるだけで命とりなんだぞ!!」

「ごめんごめん。いつも助かってる」


 そんないつもの会話(ノリ)をしていると戦いは始まった。

 今回のルールはは五対五の殲滅戦。敵と自分たちはお互いが対角になるようにマップの端からスタートする。


 今回のマップは廃れたビル街。様々なビルやお店などがあり、都会の街を廃れさせた景観をしている。高低差が激しく建物戦が多いマップだ。

 このマップは射線がどう通るのか理解するのは至難の業だ。建物が並んでいるだけで一見簡単な射線が多くあるだけに見えるが、針に糸を通すような射線がいくつも存在する。相手が上級者であればあるほどこれを知っているか否かで勝敗が決まると言っても過言ではない。


 そんな隙間を縫うように僕のスコープはいち早く遠くの敵を視認した。味方のミケネコに情報をすぐさまに報告した。


「サブマ二人、アサルト一人、リボルバー一人のチームが十五秒後には遭遇する」


 ミケネコは「了解」と短く返事をした。


 ミケネコはAGOの発売からやっていて、FPSゲーム実況者として有名で一千万もファンをメイン武器のアサルトライフルで魅了する。そんなミケネコとは発売当初から一緒にやっていたからか、今では阿吽の呼吸で何も言わなくても大体お互いのしたいことやすることがわかる。

 僕はスナイパーライフルをメインにしている。ミケネコの後ろから完璧なサポートをしてどんどん前線を上げていくのが僕の仕事だ。


 このゲームが人気な理由の一つが自作武器というオンリーワンが作れる世界だからだ。そのためか多いので変わった名前が多い。

 例えば僕のスナイパーライフルは《銀色の悪魔(シルバーデビル)》。この武器は飛距離をできるだけ伸ばして隠密もできるだけ高くした高性能の武器である。

 ミケネコの武器はまた別の機会にでもしよう。今は戦闘中だしね?


 バカみたいな一人事を考えながらも、いつでも撃てる完璧な状態でスコープを覗き、サブマの一人の膝を狙いすぐさま引き金を引いた。バンっという銃声とともに銃弾はきれいに狙った膝に吸い込まれるかのようにきれいに当たった。

 だがその刹那だった、ぞくりという感覚に襲われすぐさま隠れると別の方向から銃声が聞こえ、さっきまで頭があったところに弾丸が通っていった。



「っ! ごめん、スナイパーがいた!」

「位置は?」

「そっちから見て、時計台わかる?」

「なるほど了解」


 少し困ったようにため息をした。今の発砲音はAGO日本ランキング四位のキチキチが使っている《ドラグノフ》をモデルにした武器で名前は《ドラデクス》、推定射程範囲は千六百メートルぐらいだ。


「スナイパーはキチキチだ」

「はぁ、まじか、最悪だな」


 ため息をしながら返事が返ってきた。それもそのはずだ、ほかの敵でも手練れなのに、ランカーとも戦う羽目になるのは本当に最悪なタイミングだ。


「ってことで、ほかの相手よろしく」

「は!? 無理に決まってんだろ!!」


 軽い感じでキチキチ以外を押し付けようすると思いっ切り無理と否定された。

「なんで? できるでしょ?」っと聞く俺に対して、「いや、無理だからね? なんでそういうめんどいことばっかいうのさ」と返してくる。

 まぁ、実際熟練者四人を一人で相手するのは自殺行為でしかないが、ミケネコが無理という理由がその一般的な考えではないからだ。なぜかというと、それは簡単でたった一つ『面倒だから』。


「面倒だから無理ってことでしょ?」

「さすがだな、わかってるじゃん!」


 だてに長い付き合いではない。予測してたことを即答で返してきてやっぱりかと深くため息をついた。


「十秒がんばって、二人抜くから」

「了解」


 お互い何をするかが言わなくてもわかる。その関係や信頼が普通出来ないことでも、わからないものをこの短い言葉で互いを信じ理解しあう。

 だから、AGO日本ランキング一位と二位という場所にいるのだった。


「ふぅぅーーー」


 僕は深く息を吐き出しながらゆっくりと目をつぶる。そこはまるで、海みたいで、だんだん自分が深いところにいく感覚があった。次、僕が目を開けたときには目には輝きのない殺気が溢れた人殺しの目だった。


「おい! もう限界だ!!」


 大声で呼ばれてそれに返事をするかのようにすぐさま、スコープを覗きすぐに引き金を引いた。当たったか確認をせずにすぐさまコッキングして、次の敵に狙いを定めて引き金を引いた。念のために倒したかキルログで確認して、すぐにキチキチとの戦闘準備に入った。ちなみに一人はミケネコに任せた。さすがにもう一人は殺ってもらわないと……。さっき膝を撃った人は死んでいたので倒してくれたみたいだ。


「後よろ」

「サンキュー」


 ここからが勝負なのだが問題は相手の正確な位置がわからないのに、ほかの敵を撃ったことで僕の位置がバレているということだ。

 だが、正確ではないものの一回だけ撃ってきた場所は分かっている。そう思いながら高い時計台を見た瞬間、身体が勝手に動いた。確信はない、だが僕の勘はそこにはもういないとそう感じた。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ふぅーー、まさかこっちに移動してるとは思わないはずだ」


 森の木に隠れそう独り言をぽつりと言った。

「これでもランキング四位なんだ、そう簡単にはやられるかよ」そう自分に言い聞かせスコープを覗いた。ただ、相手が狙って頭を出したところを狙うはずだった、それだけの簡単なことのはずなのに相手の動きはキチキチの予想をはるかに上回った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 僕は戸惑うこともなく八階ぐらいの高さの窓から飛び降りた。そして不安定だがすぐにスコープを覗いたのだ、そこにいるであろう敵に……。この時間が約二秒だった。その無駄のない動きで敵を見つけ、照準を風の影響や落下しながらも今まで培ってきた感覚で修正して引き金を引いた。刹那、二か所から銃声が響き渡った。


「……討ち取った」

「っく! …………完敗です」


 キチキチの弾丸は僕の右肩に直撃をしたが、僕の弾丸はキチキチの頭をきれいに打ち抜いた。

 そして勝利と表示されてコロシアムの受付まで転送されたのだった。


「ふぅーーー、疲れた」

「いやいや、疲れたで済むものではないでしょ?」


 すぐに声をかけてきたのはキチキチだった。


「僕のこと知ってるでしょ?」

「まぁ、でも本当にチートを疑いますね」


 はははと笑ってすぐさま真面目な顔になった。


「なんでわかったんですか?」

「うーん、うまくは言えないけど一番最初はなんとなく危機感に襲われてたまたま回避ができただけで、それで運よく大体の位置の特定ができたからね。銃声でキチキチだって思ったから、『目をつぶって』応戦。間違いなかったのはミケネコの死角だってことだけで、残りは全部勘だけどね」


 話を聞いていたキチキチはあきれたようなため息をついた。


「普通ではできないことですね? まぁ……言いたいことはなんとなくわかりますけどね。…………自分もまだまだですね、今度また対戦お願いします!」


 どこか、寂しそうな、楽しそうな感じがした。

 それに対して僕は一言。


「戦場で会おう」

 

 その後、ミケネコに簡単に挨拶をして、この日のゲームは終わりにしたのだ。


「うーん、おなかすいたな……」


 ゲームを終えて、起き上がったのは百五十センチぐらいの女の子。目はとてもきれいな水色で髪は透き通る白い色。

 時間を見ると深夜の三時だった。階段を下りて、リビングに向かった。そこにあったのは、裏返しで置いてある茶碗にお箸、それと一つが手紙だった。

 手紙を読むと、自然と涙がこぼれたのだった。しばらくその場で動くことができずにただただ、泣いていた。


 (ゆう)

 いつも話せなくて、ごめんなさい。お母さん何を話していいのかがわからないの。でもね、中学校に行ってほしいと思うな、だってみんな優しいよ? 小学生の時みたいにいじめる人はいないよ。でも、あの時気づいてあげられなくて本当にごめんね。だけど、夕は今頑張ってるよね? お母さん知ってるよ、あなたがゲームですごい人だってこと、もしこのまま学校に行かずに引きこもってもいいって思ってるの、こんなこと言ったら親失格だけどね。今の時代は動画でも稼げるし、難しいけどプロゲーマーもある。お母さんは夕のなりたい夢を応援する! 

 だから、最後に一言、こんなダメな親で本当にごめんね   愛してるよ。


 お母さんより



 今は泣くことしかできない自分を恨むほどに悔しく悲しくなったが、この手紙はとてもやさしさが、愛情が溢れていてうれしかった。だから、心から思ったのだ、この人の子供でよかったと。

 この後は、すぐにご飯を食べ終わり眠りについたのだった。










 明日の為に……。

中学生と銀色の悪魔の一話を読んでいただきありがとうございます!

上にも書きましたが初めてだったので至らないとこがいくつもあったと思いますがこれからも書いていくのでよろしくお願いします。


次回は夕は手紙を見てから一体どうするのか、、ぜひたのしみにしてて下さい!

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