苦悩
神様とはいうものは直接罰を与えることはできないのである。
神様というより管理者と言う方が正しいのかもしれない。
最初に世界の創造は出来ても、その後は世界は勝手に作られて行くだけなのである。
力と言えば、悪しき者が現れた時にその時、最も正義の心がある者に力を与える権限を有することができるだけなのである。
まさに管理者と呼ぶに相応しい、あとある力といえば世界を崩壊させる力である。
この力もおいそれと使うわけにはいかない、使った後に直ぐにやり直すことはできないのである。
世界を作るためのエネルギーは砂時計が落ちるようにゆっくりとしか貯まらないのでる。
だから大きい世界を一つ作るのではなく、小さな世界を幾つか作ればいざ問題があっても、崩壊させる時に被害が少なくて済むのだが、今回は世界を移動する機械が作られてしまった為に、今の内に手を打って、世界を2つ崩壊させるか、このイサムと言う男を倒してしまえばすむ話なのだが、この男の本音が分らないのが悩みどころである。
今は完全な悪と言うほど決定打が無いのである、しかし完全な悪としてから倒すのには難しくなるほどの才能がある。
すべてはあの宇宙人の所為であると愚痴をこぼしつつ、神様は悩み続けるのであった。