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バトルロワイヤル

うさぎマンに案内されて広い部屋に出る。

出入り口以外に四つの扉が用意されていた。扉にはハート、ダイヤ、スペード、クローバーのマークがそれぞれ刻まれている。

「ファイブステージはバトルロワイヤルです。まず5人グループにわけます。その5人で命をかけて戦ってもらいます」

うさぎマンはグループ分けをはじめた。

「1番さんはハートグループへ。90番さんはダイヤグループに・・・」

組み分けがすべて終わる。

「対応するマークの部屋に入ってください。スタッフも一名同行します。私はハートの部屋に行きましょう」

部屋に入ると棚があり古今東西あらゆる武器が並んでいた。オノ、ノコギリ、ナイフ、クサリガマ、サーブル、ヤリ、カタナなどだ。

「早い者勝ちです」

うさぎマンにうながされてわたしたちは武器を選び取った。わたしはナイフだ。身軽さには自信がある。スピードで勝負だ。

「負けを認めた相手への攻撃は禁じます。では、よ〜い、スタート!」

わたしはナイフを構える。弱そうだから1番最初に狙われると思ったら、そんなことはなかった。弱いやつは最後でいいと思ったのか、みんな13番に襲いかかる。

13番は1番強そうだからをみんなで倒してから改めて勝負をはじめようって考えだ。わたしだけその意図を汲めず立ち尽くした。

クサリガマの分銅を振り回していた女性は13番に投げつける。13番はオノではじいた。そのすきをついてヤリ遣いが13番のお腹を突く。

13番はヤリをギリギリでかわし、つかんで動けなくさせて相手の脳天にオノを振り下ろした。グシャっと脳漿のうしょうがぶちまけられる。さらにヤリ遣いと同時に襲いかかってきたカタナを振りおろそうとしている青年の胴を横なぎの一閃で真っ二つに切り裂く。

ドシャァァァ!と血飛沫が天井に舞う。

重そうなオノを軽々と扱っている。縦横に素早く振るって一瞬で2人を惨殺した。

13番は内股で震えているクサリガマを持つ女性にカバのように突進した。あの巨体でなんたるスピードか。13番は女性のクビをオノでちょんぎる。ポーンと跳ねたクビがコロコロとサッカーボールのように転がった。地獄絵図が完成するまであっという間の出来事だった。つ、強すぎる。あまりにも突出した強さに驚愕した。

戦国時代の英雄と呼ばれた武士はこんな感じだったのかなぁ、なんて思ってたら13番が血の滴るオノをかついでわたしをにらむ。よだれをたらし目は血走っていて超凶悪だ。服も返り血にまみれている。ホラー映画の殺人鬼だ。

「てめえは簡単にはころさねぇ。たっぷり可愛がってやるぜ!」

わたしは足の震えが止まらない。だけど、このまま殺されたんじゃ亡くなった3人に天国で顔向けできない。戦う覚悟を決めると足を震えがピタリと止まった。ここから先はわたしの妄想である。チャキッっとナイフを13番に向けて構える。

「どこからでもかかってきなさいッ!」

「まずは右手からもらうぜッ!」

13番の振り下ろしたオノをひょいっと大きく後ろに飛んでかわした。着地してクラウチングスタートの姿勢をとる。

「いっくよ〜」

地面を蹴って電光石火の速さで13番の背後に回り込んだ。

「き、消えたッ!?」

13番は目をむく。

後ろから飛び乗って肩車のような体勢でナイフを高く掲げてみせる。

「いさぎよく負けを認めなさいッ!」

「わかった!オレの負けだ!」

わたしの稲妻のようなスピードに13番は手も足もでない。妄想劇場おしまい。わたしはナイフを放り投げた。

「わたしの負けよ」

「な、なんだと!?」

13番は目を見開く。

「戦えよッ!?最後まで生き残るって言ってたじゃねぇかッ!?」

「あたしは他人を傷つけられないタイプなのッ!」

「なら開始前に棄権しろよッ!」

「いけるかと思ったけどやっぱりムリだったッ!」

「マジかよこいつ・・・」

13番はドン引きしてる。自分とは対極のタイプの人間だから理解できなくてキモいのだろう。武道の心得はあるけど護身用であり、自分から相手に危害を加えるのは無理だ。麻雀もロンとツモができないからすぐやめた。相手から何かを奪ったり傷つけることが決定的に苦手なのだ。わたしはいやしたり与える側の人間だからね。バトル向きじゃない。

「不完全燃焼だぜ」

13番は拳を振り上げて抗議する。うさぎマンはわたしと13番の間に割って入った。

「フラストレーションはすぐに解消できますよ。武器はそのままお持ちください。次はチーム戦です」

「うさ晴らししろってか?気が効くな」

「あなたはドクロ部屋行きです」

「は〜い」

負けたんだから仕方ない。棄権だけどね。いたぶられて死ぬよりは一瞬で死ぬほうがいいって判断した。わたしは部屋を引き返しドクロ部屋に向かった。



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