王手を取られる瞬間
そのころ指令室では映像水晶を見つめるショウとサナがぼやいていた
「なにやってるんだ、クロコは、こんなやつら遊ぶ必要ないだろ。いつも調子で、倒せよ」
「なにか様子変よ」
ショウとサナは、クロコの戦いぶりをずっと監視しながら異変にようやく気付いた
「ショウいい加減、配置魔法使ってクロコこのままだとやられるわ」
「くそ~なんで、ここまで、じゃあ弓兵いけクロコ配置だ」
ショウはいつもの弓兵を配置した。ポチっと押すのだが
「あれ反応しねえ??これ壊れてないかあれ」
「バカ見せないよ、道具をそんなに荒く押しても、意味ないでしょ」
わたしは、弓兵配置先を確認したしかしその光景は絶望だった
「くそこいつら、俺の弓兵を先にかたずけしやがった」
「こいつら何度もゲームオーバしてるから学習してるわ」
「どうするんだ、なにかおかしい点あるかサナ」
「ちょっと待ってよ、クロコなにも武器もってないわよ」
「なにぃ???どうするんだ、今日に限ってシェールとゾーンは出張してるんだぞ」
「しかたわない、わたし戦闘に出るわ」
「はぁ・・お前がかよ。おいやめとけよ、俺どうすれば」
「万が一のときのためにも、ここにいなさいよ、クロコに、わたしと待ち合わせさせるように言いなさいよね」
「健闘祈るぞ、サナ」
「なによ!そんな目で見ないでよ、まるで死にに行くような目つきじゃないの大丈夫よ、わたし案外強いのよ」
そういってサナは慌ててショットカット通路へ滑ってゆく。ショウは不安げにピンクの戦士と魔法使いの数値を調べた
ざっくりながら先ほど戦いでの通知で恐ろしい事実に気づく
ピンクの戦士 ATK 180 DEF 190 他数値不明
魔法使い 使用魔術 危険度 A 他数値不明
確かサナって攻撃力ってATK150程度しかないって言っていたような、戦士の攻撃すら通じないかも、しかもあいつなにも装備品つけずに行きやがった
魔法使いの黒焦げか、戦士に斬られるじゃないだろうか…
そんな中クロコは素手、戦力としては微弱。さらに雑魚怪人まで逃亡。他魔物は致命傷のデータで赤く点滅しており、召喚すらできない
そんな状況を判断すらできない彼女ではない。なにか秘策はあるはずだと、サナの参戦を息をのんで待つしかできなかった。