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日々充実したいだけの僕と食物部の立川さん  作者: まんまるムーン
4 デート代は男が払うのか否か
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4-11

第四章 完結です。




「なんかすごい一日だったな…。」

砂原が言った。絵美の家を出ると、外はもう日が落ちかけていた。


「何があったのか分かんないけど…とにかく無事に治まったみたいで良かった。」

綾女は言った。


―普通…何があったか気になりそうなとこだけどな…。やっぱり立川さんって変わってる…。

砂原は思った。


「あれ? 繁充は?」


「え? あれ? さっきまでいたのにどこ行っちゃったんだろ?」


 綾女と砂原は辺りをキョロキョロと見回した。すると少し先のラーメン屋の前に繁充は立っていた。顎に手を当て、考え込むように中を凝視していた。


「繁充君! いきなりいなくなるからビックリしたよ!」

側にやって来た綾女が言った。その時、繁充は綾女に言った。


「…食ってく? 俺、奢るし。」


―え?


 綾女の時が止まった。


―今、奢るって言った? 言ったよね? 確かに繁充君、私に奢るって言ったよね! それって…



  「もしも俺が相手の分まで払うとしたら、その相手は…」

   急に意外な事を言い出した繁充に一同釘付けになった。

  「…その相手とは?」

   部員たちは息を飲んで繁充の言葉を待った。

   繁充は静かに目を瞑り、そして答えた。

  「将来を誓える相手だけだ!」



 綾女の脳裏に、部室での繁充の言葉が浮かんだ。

―繁充君…もしかして…私の事…将来を誓ってもいい相手と思ってるの!?


「お! ラーメンか! 腹減ってたんだよね。俺も奢ってくれ!」

砂原が繁充の肩に腕をかけた。繁充は眉間に皺を寄せて砂原を睨んだ。


「いいよ。」


「そ…そうか…。」

てっきり断られると思っていた砂原は、繁充から意外な返事をもらって戸惑った。


―え~! なにぃ~! 繁充君ったら、砂原君とも将来を誓えるの!!??

綾女は頭が混乱して物凄い形相で考え込んだ。


 クスッ

繁充は綾女の変顔を見て小さく笑った。


「繁充君っ! だいたい繁充君は…その…言ってる事とやってる事が違い過ぎないっ?」


「え? どうして? …あぁ~そうか、もしかして立川さん、俺が奢る相手は将来を誓える相手って言ったから…」


「そ、そんなこと言ってないでしょ!」

綾女は顔を真っ赤にして繁充の話を遮った。


「勘違いされたくないから人前ではそう言ってるんだよ。…世の中怖いでしょ。」

繁充はフフンと笑った。


―そうか…。そうだよね…。別に深い意味は無いんだよね…。

綾女はどこかガッカリしていた。


「俺だって奢るよ。好きな人には…。」

繁充はサラっと呟いてさっさと店の中に入っていった。


―そうよね…いくら繁充君でも好きな人には奢るよね…って…え!?


「ちょっと! 繁充く~ん!」

綾女が叫んだ。繁充と砂原はさっさと店の奥のテーブルを陣取っていた。


「立川さ~ん! 早く来ないと、罰として砂原が餃子奢る破目になるよ~!」

繁充は外にいる綾女に向かって叫んだ。


「おいっ! 何で罰を受けるのが俺なんだよ! って、別に全然奢るけどさ…。」

砂原は口を尖らせた。そして繁充と砂原は楽しそうに笑い合った。


―いつの間にか親友じゃん…

綾女は目を細めて二人を眺めた。その時、繁充が振り返って、綾女と目が合った。繁充は綾女に微笑みかけた。


 ズキューン

綾女の心臓が音を立てた。


―繁充君…本当に不思議な人…

綾女は足早に店の中に入っていった。




 第四章 完結



最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。^^

第五章スタートまでしばらくお待ちください^^

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