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日々充実したいだけの僕と食物部の立川さん  作者: まんまるムーン
4 デート代は男が払うのか否か
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5-5



 放課後



 並んで歩く繁充の横顔を綾女はチラチラと見た。


―どう考えてもおかしい…。今までこんなに女子に執着なんてしなかったよね…。やっぱり繁充君は絵美の事が気になってるの? う~ん、聞きたいけど聞けないっ!


「あの~繁充君! 絵美の家、知ってるの?」


「あぁ、職員室に忍び込んで調べた。」


―そこまでするなんてやっぱり繁充君は…

綾女はもう完全に意気消沈した。


「おまえさぁ、それ犯罪じゃないの?」

いきなり砂原が呟いた。


―いつからいたのっ? 砂原君っ!


「おまえ、いきなり湧いて出てくるなよ。」

繁充は言った。


「湧いて出たって…ウジ虫じゃあるまいし、失礼な奴だな…。今日、部活休みになったんだよ!」

砂原はふてくされた。


「…でも丁度いいところに来てくれた。まさに君のような人を俺は求めていたんだ!」

繁充は言った。


「おまえ、やっと俺の良さが分かったのか…。」

砂原は鼻の穴を膨らまして言った。





「ここみたいだ…。」

大きな塀で囲まれた立派な家だった。庭も広かったが、手入れしていないのが一目瞭然で、廃墟のようになっていた。


 ピンポーン


 繁充はチャイムを鳴らした。が、全く反応は無い。もう一度鳴らしてみた。すると声がした。


「…はい。」

絵美のか細い声がした。


「繁充だけど…。立川さんも一緒。おまけに砂原も付いて来てるんだけど、ちょっといいかな?」


「何で俺がオマケなんだよっ!」

砂原は繁充を恨めしそうに睨んだ。


「…帰って…。」

絵美の消え入るような声がした。


「絵美! 体、大丈夫なの? 一緒に病院に…」

綾女がモニターに話しかけるのを繁充が制した。


「大丈夫みたいだね。俺たち倒れたりして無いか確認しに来ただけだから。声が聞けて良かった! 安心したよ。じゃあ、俺たち帰るわ!」

繁充はそう言うと、絵美の家を去って行った。


「ちょっと、繁充君! どう考えても絵美、大丈夫な感じじゃなかったよ! 私たち帰って大丈夫なの?」

綾女は前をさっさと歩いて行く繁充に言った。


 繁充は立ち止まって腕時計を見た。

「あのさ…」




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