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日々充実したいだけの僕と食物部の立川さん  作者: まんまるムーン
4 デート代は男が払うのか否か
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4-1



「学生だし…やっぱり割り勘かなぁ…。」


「でもさ、向こうから誘ってきた場合、会計で「じゃ、○○さんの分何円ね!」って言われたら嫌じゃない?」


「うん、それ嫌だ…。」


「でしょ~!」


「私はいつもじゃなくていいけど、大事な時は出してもらうと、ああ、私、大事にされてるなぁ~って思っちゃう。」


「わかる~!」


 放課後の調理室で食物部員たちが盛り上がっている今日の議題は…




  「デート代は男が払うのか否か!?」




「綾女は? どう思う?」


 別に興味も無く、調理の片手間に聞いていた綾女は、急に自分に話を振られて驚いた。


「わ、私? …どうなんだろ。考えた事も無かった。」


「綾女ってさ、デートしたこと無いの?」


「…無い。」

その場がシーンとなった。


「…あ…なんかごめん。」

しょぼくれる綾女を見て部員たちは気まずくなったのか、綾女に問うのは諦めた。


「みんな分かってないね~!」

めったに部活に出てこない絵美がしゃしゃり出ていった。


「分かってないって?」


「あんたたちさ、男の習性ってものを理解してないんだよ。」

絵美の上からの物言いに、部員たちはカチンとくる者も少なからずいた。しかし絵美はそんなことおかまいなしに続けた。


「男はね、貢がせれば貢がせるほど、その相手にのめり込んで離れられなくなるもんなの! お金も一種の愛情表現なのよ。だから思いっきり愛情かけさせて、自分に夢中にさせればいいの!」

絵美はドヤ顔で言った。


「…そうなの?」

部員たちは顔を見合わせた。


「男の子たちの意見も聞いてみたいよね…。そういえば、ちょうどそこにいいのが…。」


 振り返ると繁充と砂原が部員たちの作ったマドレーヌをバクバクと食べていた。


―繁充君! 砂原君! いつの間にここにいたの???

綾女は驚きを隠せなかった。


「あんたたち、どう思う?」

部員が繁充たちに話を振った。


「どう思うって…俺は好きな子だったら奢りたいかな…。」

砂原が言った。


「やっぱりそうか~。砂原、彼女を大事にしそうだもんね~! 良かったね、綾女!」

部員が綾女を冷やかした。


「ち、違うって! 私たちそんなんじゃ…。」

綾女は咄嗟に言った。


「でも砂原はまんざらでもないんでしょ?」

部員の一人がニヤニヤしながら砂原に言った。砂原は顔を真っ赤にして食べていたマドレーヌを喉に詰まらせた。


「繁充はどうなの?」

部員が繁充に話を振った。


「まあ…払わないね…。」

繁充は突っ込みようが無いほどあっさり言った。


「…でしょうね…。」

部員たちは呆れ顔で言った。




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