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ルリが目を覚ましたのは保健室だった。気が付くとベッドの上に横たわっていた。ふと見ると、保険の先生や担任の先生が救急車を呼ぼうと話し合っていて、リコは狼狽えて泣いていた。
「あの…。」
ルリは起き上がって言った。
「松浦さん、気が付いたの? 良かった~、心配したわ。」
保険の先生はルリの元へ駆けつけた。
「念のために病院に行こう。今、親御さんが来るから。」
担任の教師は言った。
「本当に大丈夫です。もう何ともないし。多分寝不足のせいだと思います。」
ルリがベッドから出ると、ルリの母親が保健室に入ってきた。
ルリは母親に連れられて病院へ行った。一通り検査をされたが、何も異常はなかった。
「やっぱりラグビー部のせいよ! だいたいルリちゃん一人で無理なのよ! お母さん、こんなことになるんじゃないかって、最初から思ってた。もう止めなさい!」
車の中で母親はルリに言った。ルリはボーっと外を眺めていた。
「…ここはどこですか? こんなに街が光り輝いてるなんて…」
ルリは呟いた。
「ルリちゃん? 何を言ってるの?」
「え? 何か言った? お母さん。」
ルリは自分が呟いた事を全く覚えて無い。
―やっぱり頭でも打っちゃったんじゃないかしら…
母親は不安そうにルリを見つめた。
「ご飯作る時間ないからお惣菜買ってきたの。」
母親はテーブルの上に買ってきたお惣菜を並べた。ルリは目を丸くしてそれらを凝視した。
「体調悪かったし、おかゆの方が良かったかな…ごめんね。」
母親は申し訳なさそうに言った。
ガツガツガツガツ…
まるで飢えていたかの如くお惣菜を貪り食う娘の姿に母親は言葉を無くした。
「ル…ルリ…ちゃん? そんなにお腹空いてたの? 慌てなくていいからゆっくり食べて。」
ガツガツガツガツガツ…
母親の言葉が耳に入らないほどルリは総菜を貪り食べた。




