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6.ゲームもラブコメも常在戦場☆

EXQ.友達を作るコツは?

「書類配布も校内の案内も終わったので今日はもう終わりです。帰る人は事故等に気をつけて、残る人は迷子にならないように気をつけてください。では、お疲れ様でした」


俺、校内の案内を最後までされてないんだが。


まぁ薫とふゆちゃんのせいで途中離脱になったのは先生のせいじゃないから仕方ないか。助けてくれなかったことは悲しいけど。


そういえばゆきちゃんの事も見かけたけどこっちに来る様子はなかった。「ぐぬぬ...」ってなんか唸ってたけど、1人だけ仲間外れにされたみたいで寂しかったのかな?


「よっ、モテモテだったなあがねぇぇぇ"ぇ"ぇ"!?」

「ミステヤガッテ、ユルサナイ、コロス」


高校初日の日程も終わり、家に帰る人やまだ学校を回ってみようする人、友達を作ろうと隣の席に声をかける人。


そんなクラスで唯一机に突っ伏している茜に光輝がニヤニヤと笑いながら近づいて来た。要件はついさっきの事についてらしい。


なんかこの顔ムカつくな。


そう思った茜の手は無意識的にキリキリと彼の首を締め付けた。もちろん、本気ではないが。


「ゆ、許してくれ...なんか殺気が飛び交ってたから死ぬ気がして...今も死にそうだけど。ほらさ、授業毎に案内するからさ」

「案内+学食5回」

「うっ...2回!」

「少ない、4回」

「分かった、3回奢るから!」

「冗談だ」

「よかった...」


光輝の弁解は理解出来る。俺も怖かったし、死ぬかと思った。例えるなら導火線に火のついた大砲と大砲のど真ん中に居たような感じ。


俺が学食を奢ってもらう交渉を冗談で言ってみたら以外にも乗ってきたが、まぁ...そこまでしてもらうほどでもない。


「あ!君、さっき案内の途中で居なくなったハーレムくんだよねぇー?」


俺の言っていることが冗談だと分かりほっとしている光輝とそのまま話していると、特徴的な自己紹介を聞いて強く記憶に残っていた龍堂寺 音乃が俺に声をかけてきた。


「不名誉なあだ名を付けるのはやめてもらおうかギャル子。それと、あれは姉と幼馴染でハーレムでもなんでもない。俺は年齢=彼女いない歴だよ言わせんな」

「......あはは!ふーん、そっか」


ギャル子、言い得て妙だろ?ハーレムくんなんて呼ばれたんだ、少しくらい言い返させてもらう。


そんな俺の反応にギャル子は一瞬ぽかんとしてから笑い、何かを見定めるように見つめた後に納得する。


「えっと、君はあんどーくんだっけ?」

「安達だ!安達 光輝、光輝でいいよ」

「そう?じゃあハーレムくんとコーキ、LINE交換しよー」

「はぁ?」


何言ってんだコイツ。


あまりこの手の女子とは関わったことがないんだが、この距離感の詰め方がふつうなのか?うーん...ふゆちゃんとゆきちゃんはスマホを父さんに買ってもらってから、LINEを教えてもらう迄に半年かかったからそれが普通なんだと思ってたんだけど...


きょうだいという関係と、友達という関係だと違うのかもしれない。考えてみれば、俺達きょうだいは多くの時間を一緒に過ごすが、友達とは基本的に学校だけだ。外で遊ぶ時には会うが、それも連絡を取り合ったりしないと大変である。


なら、友達になろうとして早速連絡先を聞くのはあながち間違ってない。


が、なんで俺達に?と思っていたらギャル子がその理由を話し始めた。


「いやね、私ってこんな見た目じゃん?自分で言うのもあれだけど」

「確かにあれだな」

「私はこういう格好が好きってだけで、別に自分がギャルだとかやんちゃだとかは思ってないんだよね。でも、ほとんどの人は見た目で決めつけてくるし、関わらないようにしようとするんだよ」


ギャル子は自分の髪の毛や制服を指さしながら少し悲しそうに俯いて話す。彼女はこれまで自分の好きな事を認めてもらえずに白い目で見られたことがあるのだろう。今もかもしれない。


そう思うと俺はなんだか他人事とは思えなかった。俺は冬華と白雪が好きだ。愛してる。その気持ちに偽りはないし、恥ずべき感情だとも思っていない。


でも、その感情は歪だと、おかしいと後ろ指をさされて笑われたことは確かにある。なら黙ってればいいだろって思うかもしれないが、自分の好きなことを隠して友達になり、知られたら離れていく...そんなことになるくらいなら最初から(ふるい)にかけさせてもらう。


俺達(・・)をどんな目で見るのかどうかを。


「でも、ハーレムくんは私のこと特になんとも思ってないでしょ?」

「まぁそうだな」

「ふふ、それが良い意味か悪い意味かなんてのは私はどうでもいいんだ。ただ、私の事を変に特別扱いしないで、普通に接してくれる。それだけで嬉しい。しかも、私の事を"ギャル子"って面と向かって呼んだのは君が初めて!」


そりゃ会って数十分、いきなり桃色の気持ちを持ったりはしない。一目惚れというなら話は別だけど。


それに"ハーレムくん"なんて呼ばれたら意趣返しに"ギャル子"って呼んでも...


「あっ、すまん...えっと、龍堂寺はギャルって呼ばれるのが...」

「あぁ...いや、違うよ。ギャルって呼ばれるのが嫌なんじゃなくて、ギャルだからって決めつけでこうなんでしょ?とか、こんな事してるんでしょ?みたいに思われるのが嫌なの。ギャルって呼ばれるのは見た目的に自業自得だと割り切ってるし、私だって君の事"ハーレムくん"って呼んだからお互い様だよ」


俺は一気に自分のことが恥ずかしくなる。


見た目や言動で全部を勝手に判断される辛さを知っておきながら、いくらハーレムくんと呼ばれたとはいえ俺は彼女のことを最初にギャル子と呼んだ。


それでも彼女は許してくれるらしい。「自分も最初の印象で判断したからねぇー」と苦笑している。この一連のやり取りで俺は龍堂寺にかなり好感を持った。彼女とは今後仲の良い関係を築けそうだと思う。


「最初は、女の子に囲まれてる軽い人なら私みたいのでも多少は仲良くしてくれそうだなーって思っただけだったけど、君ならそういうのじゃなく仲良くなれそう」

「そうか」


そう思われても仕方ないか状況ではあったな...と彼女の言葉に頷いた。


「ちなみに俺は?」

「ん?コーキはついでー」

「ひどすぎだろ」

「冗談だよー」

「おい、お前ら2人して俺への冗談キツくないか?」


可哀想に...残念だったな...ぷふ!ぷーくすくす!


光輝に肩を小突かれた。結構...いや、かなり痛かった。それもう肩パンでは??


「で、だめ?」


どこか怖がるように、彼女は俺もまっすぐ見つめる。


「...わかった。LINEを交換しよう」

「ありがと!じゃあふるふるでいい?」

「あぁ。これが龍堂寺のアカウント───」

「"ノノ"でいいよ。うん、それが私のアカウントだよ"アカネ"」

「よろしく、ノノ」

「よろしくね、アカネ!」

「ねぇ、俺は?俺って今空気じゃない?俺、学園青春ラブコメアニメの親友だけどそれ以上になれないサブキャラみたいな空気感纏ってない?大丈夫?」


そうして、俺達2人......もとい、3人は友人となった。


「あれ、アカネはゲームとかやってないの?」

「やってないな。てか背中に密着するな!色々当たってる!その金髪に追いハイブリーチしてチリチリにするぞ!」

「えっ...髪の毛は乙女の命だよ?責任とってくれるの?生涯保証しか受け付けてないからね?」

「おじ専なんだから頭髪生涯保証はおっさんとすればいい。きっと相手方も生涯保証してほしいだろうからな」


俺もいつかは...くっ、カツラだけは嫌だ!


もし寂しい頭になったとしても、その時はスキンヘッドにしてやる。イケメンなハゲよりイケメンのスキンヘッドを目指す!


そんな決意を密かにしていると、目を輝かせたノノが後ろから俺の前に回って思いっきり顔を近づけてきた。


「...よし!アカネ、今からPUBC入れて遊ぼうよ!コーキはやってる?」

「おう、俺は前からぱぶしやってるぞ」

「ちょっ、ちょっと待て!ぴーゆーびーしーってんだ?ぱぶし?」


近い、近い!いくら我が天使達で可愛い人に耐性があるとはいえ、さすがにこの距離はやばい!鼻と鼻が当たりそうじゃないかっ...


それになんだ?PUBCって。


P()layer U()nlimited B()attle C()ombat。略してPUBC」

「いわゆるバトロワゲーってやつだな」

「元々はパソコンのゲームなんだけど、スマホ版もこの前リリースされたの」

「.........ほう。で、どんなゲームなんだ?」


ノノが人差し指を立て、メガネをかけて説明を始める。女教師のキャラ作りでもしてるのかもしれないが、そのメガネどこから出した?


光輝に至っては指示棒まで持ってるし。そのフリップはいつ作ったんだ...


「オンライン上でランダムに集まった100人が、無人島で銃や防具、アイテムを拾って最後の1チームになるまで戦うっていうゲームだよ」

「聞く分には面白そうだな」

「でしょー!やってみようよ!」

「分かった。えっと...これか?」


へぇ...オンライン上で100人も集まるのか!それはすごいな。同時にそんな人数で同じゲームをやり、競うというのは面白そうだと思う。


せっかく誘ってくれたんだし、親交を深めるためにもぜひそのPUBCとやらをインストールしよう。スマホはある程度の調べ事と連絡を取り合うためぐらいにしか使ってこなかったからな...


【バトロワ】と検索しただけでもいくつもゲームが出てきた。人気のジャンルという事だろう。


「それだね。インストール終わったらまずはアバター作ろっか。私がイケメンキャラにしてあげるー!」

「その辺はもう好きにしてくれ」


イケメンキャラ......ね。


待つこと約10分。


ノノは「こうじゃない!」だとか「あぁ!?完璧なアスペクト比が!?」とか「くふふ、イケおじ!...じゃなくて、若いキャラの方がいいか...」なんて唸りながらキャラメイクをして───


「出来た!我ながら力作だよぉー」

「おぉ...海外映画に出てきそうな細マッチョイケメン風だ」

「これが俺のキャラなのか」


完成した俺のキャラは銀髪碧眼ですらりとしてるのに、筋肉がしっかりとあってハリウッド映画に出てきそうなイケメンだった。


現実と全く違う外見のアバターというのは新鮮で面白い。


「───では、これより殲滅作戦を始める。狙うは勝利のみ。一騎残らずの殲滅だっ!!貴様らゴミ虫には毛ほども期待していないが、足でまといにならない事を信じている。私の期待を...裏切るなよ?」

「「イ、イエス・マム!」」


えっ...?ハンドル握ったら性格変わるキャラなら知ってるけど、ノノはゲーム始めたら性格変わる人なのか?


俺と光輝はその場の雰囲気に気圧されて女性上官(ノノ)に敬礼をした。怪しく光る視線が俺達を見つめる。


そしてゲームを始めてから約2分、初心者の俺は鉛玉を頭にしこたま受けて即死。流れるようなムーブで屈伸死体撃ちとやらをされた。


「役立たずめ!」


敵に死体撃ちされた後に味方から死体を鞭打ちされて泣きそう。

Q.茜「お互いの歩み寄りと適度な距離感」


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