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26話 大戦後 悪魔取引

「おかえりなさい、もう悪魔を召還させる準備は整えておいたわよー。」


ゴブリンの罠を確認し終わり、元ゴブリンの巣に戻ってきたケンズ達にサラが手を振る



「フラネリー、どうかしたのか?」


ラドがフラネリーへ聞く


「いや、なんでもねえ」


フラネリーが笑いながら答える


「さ、召還する方法を教えるから召還してちょうだい。」


「誰でもいいのか?それとも6人で召還するのか?」


「効果を受けたい人たちが召還するって感じだけど、それだと知識も6分割されちゃうわよ。誰かが一人知識を聞いて、それを6人で伝えたら?」


「・・・いや、6分割にしよう」


「僕もそれに賛成だな、確かに一人に伝えたほうがいいかもしれないけど、それだと不公平だ」


「そうか?知識をその後教えれば公平だろ。私はバーヘフトが聞くならいいぞ」


「えー俺ー?知識聞いても忘れたらどうしよ・・・」


「魂に記憶されるから忘れるってことはないわよ」


「じゃー安心だ」


「まあ確かに、バーヘフトの能力でゴブリンファイターを味方にできたのはでかいしな」


「私もバーヘフトが知識を聞くのに最適だと思います」


「よし、バーヘフト、聞いてきてくれ」


「わかったー、どうやるの?」


「まず召還する悪魔なんだけど、召還してからじゃないとわからないわ。魔法陣から出たら悪魔から殺されるかもしれないから、この魔法陣からはでないでね。魔法陣の真ん中まで歩いて、血を真ん中に垂らせば召還されるはずよ。そこでこのゴブリンメイジを生贄にすると伝えて、知識がほしいとお願いすれば、ゴブリンメイジの対価と同じくらいの知識を得られるはずよ」


「わかったー、真ん中にいって血を垂らしてゴブリンメイジを生贄にすればいいのね。おっけー」



「悪魔を召還するのになんでそんなに呑気なのよ?ってもう入ってるし・・・」



ゴブリンメイジの血で描かれた魔法陣の中心へバーヘフトが入り、そしてバーヘフトの姿が見えなくなった


「おい?!消えたぞ、大丈夫なのか?」


「大丈夫よ、消えて当然、もし私達に見えるなら6分割するかしないか決める必要がないじゃない」


「そういやゴブリンメイジもいないね」




--------------------------------------------------------------------



「うわぁ、すごいなーここ」


そこは薄暗く、光源は蝋燭の明かりだけ、空中に本棚と本が浮かんでいて、品のいい図書館のような場所だった


「我を召還したのは君か」


スーツのような服装をしたおじさんが空中に寝転がりながら本を読んでいた



「うん、そうだよ、君は誰?」



「名乗るほどの者ではない、それで、何が欲しいんだ?」


おじさんは本から目をそらさずに、名前なんてどうでもいいという態度で欲望を聞いた



「知識、ゴブリンメイジを生贄にするよ」



「ゴブリンメイジか・・・たいした知識は教えられないな」


残念と言った表情をしながら本を読んでいる



「それでもいいよー、お願い」



「いいだろう、ゴブリンメイジ相手に苦労したかもしれないから、魔術使いに対する戦い方を教えてあげようか。魔術使いはマナを凝縮し、魔術を起動し攻撃してくる事が多い、だから君もマナを凝縮して、それを魔術へぶつければ魔術は霧散する。相手の魔術より階級の高い魔術を行使できるくらいマナを凝縮すればいい。マナを凝縮させる方法は、暗いところで手を見て、周りに白い膜が張ってるのがわかったらそれを全身から纏めるイメージだよ。それじゃあね」


意外にしっかり悪魔は教えてくれた、あの悪魔が特別だったのかもしれない


「おっ、バーヘフト、どうだった?」



「魔術使いに対抗する方法を教えてもらったよ。魔術を行使する時にはマナを凝縮するらしいから、それより多くマナを凝縮してぶつければ魔術が霧散するらしいよー。あと、マナの凝縮する方法は暗いところで手を見て周りに白い膜が張ってるのがわかったらそれを全身から纏めるイメージだってー」




「ゴブリンメイジ一匹でそんなに知識を教えてもらったの!?ゴブリンメイジなんてせいぜいマナの概念を教えてくれるくらいよ!?」



「そうなのか?だったら知識じゃなくて6分割した使い魔とかの方がよかったんじゃないか?今回はたまたまよかったけど」



「いえ、人から聞くのと悪魔から聞くのとは違うのよ。さっきも言ったように、魂に記憶されるの、魂が記憶し理解させるように悪魔は教えるから、普通に人から聞くより何倍も効率良く覚えられる、使えるようになるのよ。同じ召還された人同士だったら魂も似てるでしょうから、悪魔から直接聞いていないあなた達でも効率よく使えるようになると思うわよ」



「そうだったのか、魂ってのがよくわからないけどな」



「正直私もよくわからないわ、魂なんて見えないし匂いもしないんだもの。気にしてもしょうがないわ」



「それもそうだな。」



「どっちにしろ有益な情報が手に入ったんですから、夜になったら手の周りにある白い膜ってのを見えるように訓練してみるべきだと思います」



ゴブリンを殺すことに慣れたからか、クロスボウで遠距離から殺したからなのか、吐く事なく冷静に考えれるようになったハインツが提案する



「それがいいと思う、それまではきっちり対人訓練だな。どうせチェーンメイルつけてるし、このまま訓練するか!!」



「おし!でもワインを飲んでからだ、喉が渇いた」



「それもそうだな!ワハハハハ!高アルコールのワインはおいしいねぇ!!」



フラネリーがワインの入ったビンをラドのゴブレッドに注ぎ、その後ビンに口をつけてそのままおいしそうにラッパ飲みをして笑っている



「ワインなんてどこに持ってたのよ!?」



「いつでも持ってるに決まってるじゃねえか、ワインは俺の血液だ!」



「はぁ、まあいいわ。私達はゴブリンの素材を剥ぎ取ってから拠点へ一度戻るわね。あんた達も一回くらい軽く戦ったらすぐに拠点に戻ってきなさいね」



「わかった」



キリっとした表情のフラネリーが答える、だが答えながら左手でチーズを取り出したため、説得力が皆無である



「あ、損傷が激しくないゴブリンは少しの間保存しておいて欲しいんだ。死体操作できるようになったら紫ゴブリンみたいに仲間にしたいから」



「いいわよ、どうせゴブリンの素材なんてたいした価値ないから。練習にでも使ってちょうだい」



「ありがとう!助かるよ」








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ゴブリンファイターの死体 x1

ゴブリンの死体 x2 (ハインツが殺したゴブリンとゴブリンファイターが殺したゴブリン)

をケンズは手にいれた

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