1話
「ん?どこだここ」
ケンズは周りを見渡すと、そこは森の中だった、木がそこかしこに生えている
ケンズが寝っ転がっている場所はポッカリ丸く開けた空間になっていた、そしてそこには5人の男達もいた
(黒人が2人に白人が2人あとは中国人みたいなのが1人いる)
(あ、白人と目が合った)
綺麗な銀色の髪色、そして肩までかかりそうなくらい長髪で
顔も彫り深く、目は切れ長でホストみたいな雰囲気のする男で端的に言ってイケメンだった
ケンズも金持ちの友達と一緒に行動していたため、清潔感のある格好をしているし薄い顔で髭は無く、涙ボクロが特徴的な塩顔イケメンなのだが、相手の容姿が抜群に良いと話しかけづらいのは男だろうが女だろうが関係ないだろう
しかし!!
ケンズはニートだったがただのニートではない、コミュ力めちゃめちゃ高い系ニートだった
「ハロー!ココドコかシッテル?」
(ちくしょう英語わからねえ!どうしよ)
カタコトな日本語で喋りかける、外国語なんてほとんど知らないので仕方なく日本語をカタコトにしてみたのだ
「いや、俺も知らないが...あ、ウイスキーまだあった」
「日本語喋れるのか!よかったー」
男は黒のMA_1からスキットルを出して飲んでいて話を聞いてるのかよくわからない
(これはロシア人に違いない)
(てか映画とかで軍人が使ってるあれ持ってる人なんているのか)
そうこう話していると他の男達も集まってきた
「ここがどこだか知っている人はいませんか?」
もう1人の口ひげを生やした白人が話しかけていた
(イケメンホストじゃなくても言葉は通じるようだった)
「いやしらねえ、知っていたらピザとコークを頼んでるぜHAHAHA」
もう1人は少し小汚い黒人だった
「場所もそうだが、君達はだれだ?私はイント...ダメだ、名前しか思い出せない、医者をしていた」
ショートヘアの爽やかなイケメンだった
肌が白っぽいが、顔が中国人、韓国人っぽい
(確かに苗字が思い出せないな...)
「私はハインツ、農家を経営していました」
敬語で落ち着いた雰囲気の白人
年齢は30後半くらいだろう
「僕はケンズ、仕事はしてなくてニートだったけどお金持ちの人達と遊んで暮らしてた」
「ニート!?マジかよ、実は忍者だったりするのか!?」
「ううん、ノーマルニート」
「そうなのか、俺はラド」
「猟師だ、鹿を撃ったり狐を罠にかけたりしている」
年齢は20後半くらい
坊主で肌は黒い、少し痩せたボブサップみたいだ
「俺はバーヘフト、警備員してたー」
モップのような髪の毛に丸メガネ、赤い口ピアスをしている個性的な黒人だ
年齢はわからない、40以上にも見えるし20中盤にも見える
語尾を伸ばす癖がありそうだ
「僕はエイウィリー、アニマルトレーナーだよ」
さっきのウイスキーロシアが戻ってきた
年齢は20前半くらいだろう
「そんなカッコイイのにアニマルトレーナーなのか!?」
「女の子からブランド物とかお金はよく貰ってたけどね」
「ギャップすげえと思ったけどやっぱ貰ってんのな」
「あ、あとこんな紙があったよ」
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ここは異世界
サウザール暦2000年
言葉は通じる
魔法も一応ある
回復魔法とか、壁を作り出すとかは無理
モンスターもいる世界
Lvが10を超えないと森からは出れない
ステータスと言うと自分のLvが見れる
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(紙質は普通のよく見る紙か)
「こういうのは早く出してくれ...」
「異世界?教会に落書きしたのが神にバレちまったようだな」
「僕はそんなことしてないですけどね」
「とりあえずここは地球じゃなくてよくわからない場所の森の中なんですかね」
「ステータス」
「おおーすごい、1Lvだけど」
「こっちからじゃなんにも見えないな、ステータス!」
「「「「ステータス」」」」
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Lv1 経験値0
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中世の紙みたいなのか空中に浮いていた
「おおすっげえ、浮かんでるぞ」
「え、そこですか?
」
「僕達ほんとに異世界来ちゃったんですねー」
「そうですね、まあ深く考えてもよくわからないので保留にしましょう」
(この人達こんな事になってるのに全く動じないな、まあ僕も現実味がなくて驚けないけど)
「それにモンスターもいるっていうのが気になりますね、もう昼ですしここら辺を探索しますか?」
「モンスターっていうのがどんなのだかわからないが、ここに泊まっていても何も変わらないだろうしな」
「その前に持ち物を確認しようぜ、俺は剥ぎ取り用の小さいナイフと時計、スマホ、今着てる服に20Lのリュック、財布、タオル2枚、ライターもあったが割れててオイルがなくなってた、あとは0.5Lのペットボトル2本、中身は水だな、それとビーフジャーキー2食分くらいだ」
「僕は今着てる服と財布、スマホ、0.5Lのペットボトル2本くらい入るショルダーバッグです」
「私は服とスマホ、財布、ガム、ハンカチだけですね」
「俺服とスマホとヘアゴム1本だけー」
「私は服、スマホ、財布、ハンカチ、車のキーに日焼け止め、絆創膏だ」
「僕は服、スマホ、財布にウイスキーの入ったスキットルと飛び出しナイフ、手帳、筆ペン、カロリーメイト2食分だね」
「なんで飛び出しナイフなんて持ってるの!?」
「わからない」
「まあそれはいいんじゃねえか?それより水、飯が圧倒的に不足してるんだよなー、このままじゃ干からびちまう」
「ここは開けていますし、ここを拠点にして水辺を探していきましょうか」
「僕火起こし器の作り方知ってます!」
「なんでそんなの知ってるんだい?」
「金持ちの友達がお金を使わないで生活してみたいって言って山で1ヶ月生活してみた事があるんですよ!」
「か、変わった友達だね」
「まあ、確かに変わった人でしたね・・・」
「話を戻すぞ、俺とエイウィリーでこの辺を探索して手帳に簡易地図を作ってくるぜ、あと水は1本置いておく」
「私は食べ物を探してきます」
「俺小枝とか拾ってくるねー」
「私は石斧を作る材料を集めてくるよ、まあ火がないと作れないんだけどね」