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13話 訓練内容

「2000人!?それも3ヶ月でくるのか、こっちは何人なんだ?」


「まだそれは教えられないわ、今仲間が暴動を起こさせて、それを指揮しているから3ヶ月も時間が稼げたのよ」


(教えられないってことは人数が少ないのかもな、もしかしたら負けるかもしれないが、訓練することのデメリットは少ないだろう。もしこちらの知らない技術を使われたらどうしようもないし、どう考えてもあの女からは逃げられない)


「暴動を起こさせたんですか・・・、大戦が起きたといっていましたし、元傭兵にお金を払わなかったんですか?」


「いえ、お金は払ったけど、目の前に金塊があったら拾うでしょ?まぁ、あなた達はひたすらモンスターを倒すのが効率よくこの世界を知れると思うわ」


「あの緑の小人みたいなのはいっぱいいるのか!?」


「あれはゴブリンよ、モンスターの中ではかなり弱い部類。だけど最後に倒したゴブリンファイターはゴブリンから一段階進化したモンスターだからあれだけ強かったのよ」


(見てやがったのか・・・)


「えー助けてほしかったよー」


「あなた喋るのね、今更だけど、私の名前はサラよ。よろしく」


「よろしく、俺はラドだ」


「バーヘフト」


「エイウィリー、エリーでいいよ」


「私はイントだ、よろしく」


「僕はケンズ」


「私はハインツと申します、先ほどは醜い所を見せてしまい申し訳ありませんでした」


「私のほかにも実は二人いるの。出てきていいわよ」


「初めまして、クリストファーです、クリスと呼んで下さい」


「フラネリーだ、よろしくな」


「うわっ!気配消すのうまいですね・・・」


「ありがとうございます、とりあえずLvが上がらないと何もできないので初日は寝床を用意して、使う武器を選んでもらいます」


「遠距離武器、中距離武器、近距離武器。ざっくり分けるとこんな感じだが、どんな感じがいいんだ?」


「「「「「「遠距離武器」」」」」」


「・・・、経験値を効率的に取るにはモンスターを殺すのが一番いいんだが、前衛なしなのか?」


「前衛なしというよりも、発見される前に遠距離から一方的に殺したいんだよね。ある程度経験を積むまでは近づきたくないし」


初心者の殺し屋がライフルを使うのは標的との距離が開いているからだ、熟練の殺し屋はピストル、そしてナイフとなる。ナイフを使って倒せるようになると一流と呼ばれる。ピストルでも一流と呼ばれる事は結構多いが


「クロスボウ6本もあるー?」


「クロスボウ2本にショートボウ1本ね・・・、そんなに遠距離武器を選ぶと思わなかったから・・・」


「この世界では遠距離武器は不人気なのか?」


「近距離武器は誇らしくてかっこいいと思われてるのよ、鉄が少ないからロングソードは騎士の証でもあるし、ロングソードを持つ事に憧れている兵士は多いわよ。


それと弓兵は身分が低くてかっこよくないと思われているのよ、前線に出て敵とぶつかる訳じゃないから防具が必要ないでしょ?身軽に動けるように皮製、布製の鎧を着るから、どうしても鉄のプレートを張ってる鎧よりもみすぼらしく見えちゃうのよ。


それに直径10ミリ以上で重さが60グラム近くある重くて長い矢を使用しているの。張力36キログラムのロングボウで発射すると初速は毎秒45から50メートル程度で、鏃の重さが30グラム以上あるから下を向きやすく、高いところから降らせるのに向いているから、城壁の上から直線的に狙い撃って敵に降らせるとかはあるけど、個人で持って戦うことは少ないのよ。


それと純度の高い鉄が生産するのに必要なんだけど、それを作る高炉が少なくてね、東の国から輸入することが多くて、お金がかかるから、あんまり量を作れないし、簡単に失うわけにはいかないから死んでも回収できる場所以外へ持ち出す事はあまりないのよ」


「むしろクロスボウが二本もあるのは喜んでほしいくらいだ、かなり金がかかった」


「そうだったのですか、ありがとうございます。私達は借りを決して忘れません。」


(恩だけじゃなく、全ての借りを忘れないでしょうね・・・)


「それは嬉しいわ。それで、武器はどうする?」


「僕はゴブリンの剣があるからね、剣を練習したいな。ロングソードを使ってもいいかい?」


「いいけれど、ロングソードは馬上から攻撃するのに向く武器よ、徒歩で剣を使いたいならショートソードの方が向いているわよ?」


「でも、長い方が身長にあってて好きなんだ」


「たしかに、190cmくらいありそうだものね・・・あ、仲間が最近作った身幅が2~3cmくらいの細くて、薄くなって軽量化してるのがあるわよ。それだったらショートソードじゃなくてもいいかもしれないわ」


「じゃあそれでお願いします!」


「剣の訓練にはクリスが就いてくれるわ。」


「よろしくおねがいします、エリーさん」


「ありがとう、よろしくね」



「私はクロスボウがいいです、近くで殺したらまた吐いちゃうかもしれませんし。」


「それがよさそうだな、あれは酷かった。」


「あ、僕もクロスボウがいいです。」


「私もクロスボウがよかったが、ショートボウを練習するよ。」


「ショートボウは、バカにできない威力よ、有効射程は100mくらいあるし、連射と携帯性に優れてて力の弱い者でも扱えるのが魅力よ。」


「弓やクロスボウは本当に強力な武器よ、でも弓は扱うのが難しいし、矢は消耗品だから何回も使えば壊れるし、回収できなくて再利用できなくなる事もあるわ。金のかかる武器だから有効に使わないと倒しても損の方が多くなったりすることもあるわ」


「クロスボウはまだしも、ショートボウは才能がないと3ヶ月でものにするのは難しいでしょうから。無理そうなら他の武器にしましょう」


「大丈夫だ、私は才能の塊だからな」


「そ、そう・・・。あと選んでないのは・・・」


「俺とバーヘフトだな」


「俺そのトゲトゲのがいいなー」


「フレイルね、元々は穀物を脱穀するために使われてた農作道具よ。敵にぶつけるためのトゲトゲがロープで柄についているわ。玄人は片手で振り回したりできるけど、最初は両手で振ったほうがいいわ。


味方の後頭部を抉っても意味ないし、それと近接武器には刃の鋭さで斬って攻撃する武器と、重さを使って叩き斬る武器があるわ。前者は技量が必要だけど力はそこまで必要じゃない武器。後者は技量はそこまでなくても力があればある程度戦えるわ。


鋭さで斬る武器は刃をまっすぐ立てて斬らないといけないし、それに武器自体で差が付きやすくて鋳造ではオモチャしか作れないのよ。


職人の差が付きやすいから、皮膚とかの柔らかい所しか斬れないなまくらか、鉄の鎧どころか体全部を両断したりする剣もあるそうよ。


重さで叩き斬る武器は、何より力ね、刃の付いた鈍器だもの。

鋳造で作れるから継続費用は安いし、自分の技量、というより力を上げれば鉄の鎧を着ていても粉砕する事ができるようになるわ。


フレイルは完全に重さで叩く武器だけど、力はある?」


「あんまないかもー、ナイフとか杖にしようかなー」


「・・・、なぜかわからないけどここに仕込み杖があるのだけど、これにしてみる?すぐ折れるし、刀よりも技量が必要だけど」


(サミュエルの奴、さっきの剣もそうだけど、自分の試作品も適当に放り込んできたわね・・・、正直これを使わせるのは怖いけど、まぁ大丈夫でしょ)


「ロマン感じる、もうそれ以外使いたくない!!」


「そ、そう、わかったわ。死ぬ時は死ぬし、自分が使いたくない武器を使って死ぬより、自分が好きな武器を使って死ぬべきよ」


「死ぬ気しかしないな・・・、俺は力に自信があるし、フレイルにしようかな」


「わかったわ、バーヘフトも、エリーと一緒にクリスと訓練してね」


「よろしくー」


「よろしくおねがいします」


「ラドはフラネリーに教えてもらってね、叩き斬る武器を教えるのにはフラネリーが最適よ」


「よろしくな」


「ああ、よろしくな」


「ははっ、同じような奴が一緒になったな」


「そうそう、サラさん今何時かわかる?僕の時計と時間を合わせたくて、1日は24時間でしょ?」


「そうよ、今は3時半ね」


「あれっ、一緒だ。偶然かな?」


「どうでしょう、あなた達のような者は異世界転移者と呼ばれているけど、未だに解明されていない事が多いのよ。まあ異世界なんてところから召還しているのだから、なにか変な事が起こってもおかしくないわね」


「召還っていうのは簡単にできる者なのか?」


「土地神と相性のいい人間を生贄として殺すとその分召還されるわ。黒狼神と相性のいい者は何千年もいないと古い文献には記述されていなかったけど、どうやって生贄を用意したのか本当に不思議だわ。」


「サウザール帝国ってのはかなり強そうだな、もう名前からして強い、ボ〇サップって感じだ」


「ラドは少し痩せたボ〇サップって感じだよね」


「喜んでいいのかよくわかんねえな・・・」





「じゃあ武器の基本的な使い方から教えましょうかね」





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