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11話 ゴブリン襲撃!ハインツの口でナイアガラの滝完成!!

(はぁ、このちっちゃい体は女の子からはモテてうれしいが、体が重くて動きづらいわい・・・、そろそろゴブリンの襲撃が始まる頃かの?)


「「「「「「 解散!!! 」」」」」」


「「「グギギャ!グゲ!」」」


「なっ、モンスターだ!クソッたれが、ハインツのキンタ〇事件から集中力が途切れちまってた!小さいし3匹!二人で一匹を殺すぞ!!どうせお前ら人間は殺しまくってきてたろ!?7歳くらいのガキだと思え!!」


「人間の女は沢山殺したが、毎回拘束して一方的になぶり殺した事しかないぞ!あんな気味の悪いガキ殺した事ないわ!!」


「私は武器がないのです!!素手で殴り殺せと!?」


「ハインツ!僕の飛び出しナイフを使ってくれ!」


「こんなナイフで!?もう!どうにでもなれ!近づいたら目に突き刺してやる!!!」


(暗器を作っておいてよかった、一応俺の武器が無いフリをするか)


「僕も武器ないよ!!」


「俺の剥ぎ取りナイフはリュックの中ですぐに出せない!石でも拾ってぶん投げろ!」


(投石か、初歩的だが効果はあるな、うまく指揮できてる)


「私は(石斧の材料の)木で撲殺するしかないか、最悪だ」


「来たぞ!左の奴は俺とハインツで殺す!真ん中は」


「僕とエリーで殺すよ」


「俺木の棒しかないやー、時間稼ぐからラドとか武器持ってる人が倒してー」


「残りは木の棒コンビかよ、やってられねえな、まぁしかたねえか」


「エリー、いきなり脱ぎだしてどうしたの!?誰も今は抱けないよ!?あいつらに負けたらどうせ抱かれるし今じゃなくていいじゃん!!!」


「そうじゃないよ!さっきの骨(ゴブリンの足の骨)に服を巻きつけて柄にするんだ」


「それのせいで奴等にバレたんじゃないか!!?」

「オラっ、今だハインツ!殺せ!」


「グゲギイィ!!」

ラドがゴブリンの左ふとももを槍で刺した。ゴブリンは手を合わせ、ハンマーの要領で槍を叩いている


「うおおおおおおおああああああ!!」

「グギギャアウアア」

飛び出しナイフを両手で持ちゴブリンの左横からゴブリンの腹へ突き刺したが、致命傷にはならず、暴れて振った爪がハインツの右腕を掴み肉を抉っている。


「クソが!」

腹に刺さったナイフを抜く為にナイフを捻りながら抜く!腕を掴んでいた爪が皮膚に引っかかり肉を引き裂く


「ウアアアアア死ね!死ね!死ね!」


今度はゴブリンの頬を刺し、その後止まらず引き抜き目に突き刺した




「お、おえええええええええ」


ハインツはこの中で唯一自らの手で生き物、人型の生物を殺した事がなかった。

緊張と痛みから殺せたが、殺し終わり少しだけ安心した人間の目に映ったのが頬が千切れ黄色い歯を見せながら目を引き抜かれた緑の体をした化け物だったのだ、無理もない


「う、うわぁ!」

持っているナイフにゴブリンの目がくっ付いてたのに気づいてナイフを放り投げ、再び吐きながら咀嚼されたキン〇マの実を眺めながら涙を流す


「こいつら殺せるぞ!バーヘフト大丈夫か!?今そっちへ行く!」


ラドがケンズ、エリーの方ではなく、イント、バーヘフトの方へ向かったのは、武器が木の棒だけしか持っていないという理由の他に二つ理由があった


「エリーどいて!」


「わかった!」


「ゴギャ」


「もうすぐで殺せるぞ!」


エリーとケンズの目の前にいたのは、自分の腕よりもリーチのある、自分が共食いしたゴブリンの足で作ったとも言えないような剣を使われ自分のリーチ外から脛や手首、指先などを浅く斬られつづけ

幾度にも渡る投石によって肋骨が折れ、数々の打撲により動きが鈍くなっていたゴブリンがいた


「ゴフッ」


「バーヘフト!大丈夫か!クソッ、こんな木の棒じゃ急所を刺さないと怯まない!!」


時は少しだけ遡る、まだラドが槍を刺してハインツが特攻しているときだ

バーヘフト達の武器から危険性を感じなかったゴブリンが走って攻撃してきたのだ。

最初は持っていた棒を投げつけたり、距離を取って戦えていたのだが、いくら体が小さいといっても相手はモンスター、普通の人間よりも身体能力が高く、追いつかれた。


そしてさらに不運だったのが、バーヘフト達の相手のゴブリンがゴブリンの群れの長だった事だ。

ゴブリンから進化したゴブリンファイターであり通常のゴブリンよりも2倍程強いゴブリンだった



ゴブリンが右腕を振りかぶって殴ろうとしたのを、ゴブリンの右腕側へ体を沈め避けた、普通の人間、普通のゴブリンだったらこれで体を戻し仕切りなおし、カウンターを入れる事だってできた。


しかし進化した個体、身体能力の高いゴブリンはかわされた右腕を一瞬で止め、バーヘフトの後頭部へ裏拳を繰り出した、その後回避行動が遅れ倒れかけているバーヘフトへ向かって足の爪を上に立てながら腹を蹴った


「ゴッ・・・」



ゴブリンは腕の爪でけではなくて足の爪も鋭く、足の爪を使って木の上へすばやく登ったりもする。


鋭い爪がバーヘフトのへその上、腹のど真ん中に突き刺さり、そのまま蹴り上げられた。


バーヘフトが気絶し、目から光を失った


ゴブリンはバーヘフトを"追撃"しようとしたが、イントが木の棒を肋骨へ突き刺し妨害した。

なにも刺さる所はないが、叩くより突き刺す方が速く、なおかつダメージが残るからだ


その後イントはバーヘフトを背に木の棒で立ち向かっていた

「・・・!」

そこをゴブリンを殺し終わったラドが無言でゴブリンを奇襲し、腰へ槍を突き刺した、避けられる可能性、すぐに抜けられ行動をとめられない可能性を考えて腰を突き刺した


しかし、先ほどのゴブリンから殴られ続けていたた槍だった為、腹から穂先が突き出ているのが普通のゴブリンではなくゴブリンファイターだった為、ゴブリンが体を回転させ槍を折った


「はぁ!?ポッキーじゃねえんだぞクソが!」


短くなった槍を持ったラドの左ひざを蹴り、その反動でイントの方へ向かう


「ぐああっ」


「俺か!?」


イントが棒を振りかぶり殴ろうとしたところをゴブリンファイターはかわす、そしてイントを無視してバーヘフトを狙いにいった


「んなっ」


「イント!バーヘフトを見に行って!こいつらは俺達で殺すから!」


バーヘフトの前へエリーが立ちふさがり、ハインツが放り捨てた飛び出しナイフを拾ったケンズがゴブリンファイターを囲む



「ギギャアアアア」

ゴブリンファイターの咆哮、いや、怯えた威嚇かもしれない。

なにしろ腹の穴を覗けば後ろの景色が見えるんだから


「あいつはあと少しで死ぬぞ!こっちにはぶっ倒れた奴一人と膝を痛めたおっさんと健常者4人だぞ!?どうやって負けるんだ」


折れて80cm程になった槍だった物を持ったラドが鼓舞する


ドゴッ


ケンズが投石を始める、動きを阻害するし、なにより意識を集中させない効果がある。原人から新人にいたるまで、投石はもっとも基本的な狩猟/攻撃方法だった。なぜなら動物を倒すには遠距離から一方的に攻撃するのが安全だからである。弓矢を発明するまで、ヒト科はもっぱら投擲によって戦っていたと考えられている。チンパンジーやゴリラも糞や木を投げる行為をすることもある。 人間対人間の闘いでも、もちろん有用だ


「グギ」


ゴブリンファイターがケンズへ向かおうとする


「そうはさせない、ッ!」


横を向いたゴブリンファイターへむかってエリーが逆袈裟を繰り出す(相手の右肩から左脇腹への斬り方)


それを簡単に避ける、が、そこへラドが槍を足へ刺そうとする、それを体勢を崩しながゴブリンが避け、腹の傷口が広がる。

反撃を受けないようにエリーとラドは距離を取り。そこへまたケンズが投石する。


「ゴグギ」


「すいません、もう大丈夫です!私も石を投げます!」

ハインツの口はかなり汚れているが、しっかり閉められ、決壊したダムは修理されたようだ


「よし!このまま継続して安全な状態を維持しながら殺すぞ!」

今まで安全を気にせず死にものぐるいで戦っていた状態から、安全な状態を維持して戦う方向にシフトした

精神的にも戦力的にも優位に立った。


もうそれからは真剣になぶり殺すという矛盾を抱えながら、ゆっくりと時間をかけて投石し、鈍くなった所をエリーが首を落として勝利した。




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「はぁはぁ、うぐ、お、おええええええええええええええ」


「うわぁ汚いですね」


「滝だな」


「これがかの有名なナイアガラの滝か!!」


「大丈夫?」


「あ、さっき食べたキン〇マの実がでてるー」



「「「「・・・・」」」」


「生きてる!?」


「大丈夫だったのか!?」


「おええええ」


「結構ダメージあったと思うんだけど」


「それが、俺が見に行った時に止血して、洗い流すために泉の水を使ってみたら傷が塞がったんだ」


誰も知らなかったが、バーヘフトが飲んだ死にかけた老人の寝起きにする小便程の勢いのない水が、黒狼神のマナを取り込み再生能力が強化される水であった事、キン〇マの実がフォレの実という名前で回復効果がありポーションの材料に使用されている事、それも加工したポーションにはある程度即効性があるが、加工していない実の状態だと徐々に回復していく効果の為効果が続いていた、そのため傷口が恐ろしい速度で塞がっていった、そして洗う為にかけた泉の水が、黒狼神がよく使っていた水場であったためマナが移った再生能力が高まる水だったこと、それを傷口に直接かけたため治ったという、幸運が重なったおかげでバーヘフトは生存できたのである。


ラドとエリーが泉に行った時に動物、モンスター、人が近づいた形跡が一切無かったのは、黒狼神を恐れて近づいていなかったため、黒狼神の形跡がなかったのはかなりの年月(数十年)水を飲みにいけなかったため。






バーヘフト

おっちょこちょいで少し抜けていて好奇心に勝てないような奴だが、いつも愛され幸運に恵まれている男






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エリーの飛び出しナイフ

挿絵(By みてみん)





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