プロローグ
「オラッ!」
その掛け声とともに蹴りが飛んでくる。
その蹴りで俺は1mほど後ろに飛ばされた。
あ…机に頭をぶつけた。痛い。
いつからだろうか、俺がこんなふうに自分に起きていることを客観的に見ることができるようになったのは…あまりおぼえていないが、多分、いじめられ、日常的に暴力を振るわれ続けているうちに自然に身についたのだろう。そして、そのいじめのきっかけは些細なことだったと思う。ある日、クラスカーストの上位にいる上島優希という男子と揉めたのが原因だと俺は考えている。
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「俺はこうしたほうがいいと思う。」
上島優希が言う。
上島優希はイケメンで、スポーツも、勉強もでき、何でも少し練習すればそこそこのレベルになってしまう様な天才と言っても差し支えない男だ。
「いや、それよりもこっちのほうがいい。」
俺が自分の思ったことを発言した。
「断然こっちだろ。だいいち、宮崎のほうは基本がなってない。」
普段の俺ならばここで折れるのだが、何故かこの日は折れずに食いついてしまった。
そして、口論の最中、怒った俺は遂に手を出してしまう。そして、殴り合いの喧嘩になったが、結果はご察しの通り俺の負けだった。俺はイケメンでも無いし、ブサイクでもない。そして、スポーツもあまり出来ないし、勉強もそこそこ、まぁ、普通位だ。そんな俺がスポーツ万能、成績優秀の天才くんにかなう訳が無い。
上島はそれから俺のことを徹底的に無視し始めた。クラスカースト上位の人物が一人の人物を無視し始めたとなれば、皆もそいつを無視し始める。自分も無視されるのは嫌だからだ。それならまだ良かった。問題は無視され始めて2週間後の事だった。上島は相当いや、異常なほどに根に持つタイプなようで、ものを隠される、取られる等のイタズラが始まった。そしてそれはどんどんエスカレートして行き、今に至るわけだ。
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はぁ、まだ終わらないのか。今日は暴力を振るわれた後どんな事をされるのか。そんな思考に浸っている時だった。
「っ!なんだ!その光は!」
上島の手下が慌てた様子で俺の体の下を指さしながら言う。
「??」
普通光が出たところで驚きはしないだろう。なぜそんなに驚いているのか謎だ。しかし、眩しいな…ん?
「なっ!」
俺は言葉を失った。
なんだこの光は。何かがおかしい。何故かこの光を見ると不安になってくる。そして、この光の中に何か、文字…記号?が見える。
「なんな…
俺は、言葉を言い終わる前に意識を失った。
全然字数が増やせない!1話10000字以上書いてる人どうやってるの!?